クローゼットの湿気対策をご紹介! 湿気の原因&おすすめグッズは?
クローゼットは、衣類などを収納し、常に密封されている状態となります。そこで、大きな悩みの種となるのが「湿気」です。湿気対策をきちんとしておかなければ、大切な衣類がカビだらけになってしまいます。また、カビができた衣類を身につけると、アレルギーを発症することがあるのです。健康と衣類を守るためにも、クローゼットの湿気対策をチェックしておきましょう。
本記事では、クローゼットの湿気対策とポイントを解説します。
この記事を読むことで、クローゼットの正しい湿気対策が分かります。悩んでいる方はぜひチェックしてください。
1.クローゼットの湿気はなぜ溜(た)まるのか?
正しい湿気対策をするために、クローゼットに湿気が溜まる原因を把握しておきましょう。また、放置することの危険性についても解説します。
1-1.クローゼットの湿気は何が原因か?
クローゼットに湿気が溜まるのは、「詰め込み過ぎ」です。室内の収納スペースは限られているため、クローゼットや押し入れがギュウギュウ詰めになるほど収納している方が多いでしょう。しかし、詰め込み過ぎてしまうと、空気の通り道ができず湿気が停滞してしまいます。できるだけ空気の通り道ができるように余裕を持たせましょう。
1-2.放置するとどうなるのか?
クローゼットの湿気を放置すると収納しているものが傷んでしまいます。クローゼットの中には、結婚式で使用するドレスや仕事用のスーツなど、大切な衣類もあるでしょう。もし、湿気をそのままにしていると、黒い点々のカビができたり、穴が開いたりするおそれがあるのです。また、カビ菌が繁殖すると悪臭が発生し、衣類に染みついてしまいます。大切な衣類を収納しているからこそ、徹底した湿気対策が必要です。
2.クローゼットの正しい湿気対策は?
それでは、正しいクローゼットの湿気対策を紹介します。簡単にできる対策ばかりなので、ぜひチェックしてください。
2-1.入れるものは乾かしてから収納する
その日に着用した衣類を、そのままクローゼットにすぐしまい込んでいないでしょうか? 着用した衣類には、汗がついており、すぐにクローゼットに収納すると湿気を溜め込む傾向があります。よって、大切なのは、その日に着用した衣類をしまう前に、しっかりと乾かすことです。たとえ、雨で濡(ぬ)れていなくても、脱いだ服をハンガーに一晩かけて乾燥させてください。
2-2.適度に換気し扇風機を当てる
最低でも週に1回はクローゼットを空けて、空気の入れ替えをしましょう。定期的な換気は、カビの予防につながります。週に1回30分間、扇風機やサーキュレーター等で風を当ててください。空気の通り道ができ、クローゼット内に溜まった湿気を外へ逃がしやすくなります。特に、湿気が溜まりやすい梅雨時期は、意識してクローゼットを開け換気しましょう。
2-3.衣類の正しい入れ方は?
前述したとおり、衣類のギュウギュウ詰めは湿気が溜まる原因となります。そのため、衣類を収納する際は、服と服の間にすき間が空くようにするのがポイントです。理想は、少し手が入るくらいの間隔でしょう。また、衣類の素材によって収納場所を決めるのもポイントの1つです。湿気のこもりやすい下や奥には、湿気に強い化繊・綿・麻製品を収納してください。そして、上の収納場所には、湿気に弱いカシミヤ・シルク・ウールなどを保管しましょう。天然皮革の衣類は湿気で表面が剥げてしまうので、ハンガーがけが基本となります。
2-4.除湿剤を上手に活用する
クローゼットの下に溜まる傾向があります。除湿剤をハンガーにかける方が多いですが、セットするならクローゼットの下がベストです。また、除湿剤だけでなく、乾燥・消臭剤も下に設置することをおすすめします。ただし、防虫剤は薬効が全体に行き渡るように、ハンガーにかけるなど上のほうへ設置したほうが良いでしょう。クローゼットの中で収納ケースを利用する場合は、床に近い段に新聞紙など湿気を吸収するものを敷いてください。
2-5.エコ洗剤の「重曹」を活用しよう!
市販の除湿剤を利用する方法もありますが、おすすめは「重曹」です。重曹を使用した湿気取りは、以下の手順を参考にしてください。
- 小さめのお茶碗・湯呑などの容器を用意する
- 用意した容器に重曹を大さじ5杯ほど入れる
- 重曹を入れた容器の口の部分を、キッチンペーパーまたはガーゼのような通気性の良いものでフタをする
- なるべく低い位置に設置して完了
重曹が湿気を吸収するとバサバサになるので、その部分だけを取りのぞき減った分を補充してください。また、使用済みの重曹は、換気扇・コンロまわりなど油汚れを落とすことができるため、捨てずに掃除で使うことができます。
2-6.「炭」も湿気対策に効果的!
炭の中でも「備長炭」は除湿・調湿効果が抜群で、半永久的に効果が持続します。備長炭を入れた袋を用意し、クローゼットの下の部分に設置してください。布団をしまう場合は、布団に挟むようにして備長炭を入れると湿気対策の効果がアップします。
2-7.紙素材の収納ボックスを使用する際の注意点
クローゼットの中に紙素材の収納ボックスを入れて収納している方は、注意が必要です。紙製の収納ボックスは湿気を吸収するため、極力使わないほうが良いといわれています。どうしても使用する場合は、除湿シートを底に敷いてください。そして、衣類を横に収納するのではなく「縦」に立てて収納します。縦に立てたほうが、通気性が良くなるからです。また、防虫剤を入れて、除湿を徹底しましょう。
3.クローゼットの湿気対策でしてはいけないこと
クローゼットの湿気対策でしてはいけないことがあります。間違った湿気対策をしないために、ぜひチェックしてくださいね。
3-1.衣類を適当に収納しない
クローゼットに収納する衣類は、次から次へといつの間にか増え続ける「もの」です。セールや割引などでつい買い過ぎると、ギュウギュウ詰めになってしまいます。いくら除湿剤を入れていても、たくさんのものを収納してしまえば意味がありません。クローゼットの換気をする際に、定期的な整理整頓を心がけましょう。1年以上着ていない服は着ない可能性が高いので処分してくださいね。
3-2.除湿剤・防虫剤を入れる際は開けたままにしない
クローゼットの湿気対策として、定期的に開けて空気を入れ替えなければなりませんが、除湿剤・防虫剤を入れるタイミングを見計らって換気することが大切です。たとえば、除湿剤・防虫剤をクローゼットの中に入れてからすぐに換気すると、せっかくの効果がなくなってしまいます。除湿剤・防虫剤を入れるのは、クローゼットを開けて換気した後にしましょう。基本は、換気を終えて除湿剤と防虫剤を入れてから閉めるやり方です。
3-3.雨の日は窓の開閉をしない
雨の日は窓を開けたままにするのはNGです。雨の日が続くと、部屋の湿度が気になり窓を少し開けて換気する方がいると思います。しかし、雨の日や梅雨の時期は、窓を開けることで気温・湿度が高い外の空気が室内に侵入してしまいがちです。換気のための開閉なのに、逆に湿度を高めることになってしまいます。雨の日は窓の開閉をせず、晴れの日に換気しましょう。クローゼットの換気ができない間は、除湿剤を活用します。
3-4.エアコン・除湿機の使い方に要注意
「エアコンの除湿モードや除湿機を使えば大丈夫」というわけではありません。確かに、除湿モード・除湿機を上手に活用するのは湿気対策の賢い方法です。しかし、窓を開けたまま除湿機を使うと、いくらまわしても効果が現れません。どんどん湿気のある空気が入ってくるため、除湿モード・除湿機を活用する際は、必ず窓やドアをきっちり閉めてから使ってくださいね。前述した雨の日や梅雨の日に使用するのがおすすめですよ。また、広い部屋の場合はエアコンの除湿と併用すると、さらに効果がアップします。
3-5.衣類などを入れたままにしない
クローゼットの中身を、ずっと入れたままにするのも湿気対策としてはNGです。衣類にも湿気が含まれているため、クローゼットを開閉する際、定期的に取り出して外の空気に触れさせましょう。衣装ケースの中も湿気がたくさんこもっているはずです。衣装ケースの中身を取り出し、拭き掃除をするなどこまめな掃除も心がけたほうが良いでしょう。クローゼットはホコリが溜まりやすい場所でもあるので、ぜひ定期的な掃除にも気を使ってください。
3-6.クローゼットの中にダンボールを置かない
引っ越し後やインターネットで購入した後、ダンボールをそのままクローゼットに収納していませんか? 実は、これがクローゼットに湿気が溜まる原因になっているのです。ダンボールは水分を吸収しやすい性質をもっているので、湿気を溜まりやすくします。クローゼットの中にダンボールがある場合は、すぐに処分してください。
4.クローゼットの湿気に関してよくある質問
クローゼットの湿気に関してよくある質問を5つピックアップしてみました。
Q.クローゼットにカビができたときの対処法は?
A.湿気対策をしていても、クローゼットにカビができることがあります。カビができたときに風とおしをよくすると逆効果になり、風が部屋全体にカビを広げてしまいかねません。そのため、すぐにでもカビ取りの掃除に取りかかってください。クローゼットのカビ取りに必要なものと方法は、以下のとおりです。
用意するもの
- アルコール除菌スプレー
- ぞうきん
カビ取りの手順
- クローゼットの中にあるものを全部取り出す。衣類にもカビが移っているか確認する
- 乾いたぞうきんにアルコールスプレーをよく吹きつける
- カビを広げないように、周囲から中心に向かって拭き取る
- しばらく扉を開けて換気し、完全に乾かす
- 乾いた後は出していたものを元に戻して完了。カビがついている衣類はきちんと取りのぞいてからしまう
Q.衣類にカビが発生したらどうすべきか?
A.衣類にカビを見つけたときも、すぐに対処しなければなりません。白カビができている場合は、洋服ブラシを使ってやさしくブラッシングをした後に、消毒用エタノールをつけたタオルでたたき落としてください。ただし、頑固な黒カビは、自力で落とすことができません。クリーニング店に相談するか、もしくは処分せざるを得ないでしょう。
Q.嫌な臭いが染みついたときの対処法は?
A.衣類に嫌な臭いが染みついたときは、見えないカビ菌が繁殖している可能性があります。除菌スプレーをかけて乾くまで干すか、クリーニングする方法で取りのぞきましょう。嫌な臭いを放置すると、ほかの衣類にもカビ菌が移り、黒カビになってしまうので迅速な対応が必要です。
Q.布団をしまう場合の注意点は?
A.クローゼットに布団をしまう場合は、むやみに置くと湿気が溜まりやすくなるので「すのこ」の上に置くか、「キャスター付きの台」などに乗せてください。1番やってはいけないのは、直接床に置くことです。床に直(じか)置きしてしまうと、空気の通り道ができなくなり湿気が溜まりやすくなります。シーズンオフで使わない布団などは、圧縮袋に入れて圧縮してしまいましょう。圧縮した状態なら、硬さが出て立てて収納することができますし、すき間に入れられます。
Q.衣類を収納する際の注意点は?
A.必ず十分に乾かしてから収納してください。雨の日が続くと室内干しをすることになり、生乾きのままクローゼットに収納することがあります。しかし、水分を含んでいるため、クローゼットに収納すると湿気が溜まり、カビの原因になるので要注意です。また、クリーニング後に返ってきた袋のまま収納している方が多いでしょう。これも湿気を増やす原因となるため、ビニールの袋は必ず取ってから収納してくださいね。
まとめ
クローゼットの湿気対策は、収納している大切なものを守るために必要不可欠なことです。もし、湿気を放置すれば、どんどんカビが繁殖し衣類を傷めるだけでなく、カビ菌による悪臭が染みついてしまう可能性があります。クローゼットの収納に余裕を持たせて空気の通り道を作ったり、定期的に開放して換気したりするなど、日ごろから湿気対策を心がけてください。