風呂の髪の毛のつまりを何とかしたい! 解消方法とポイントを解説!
風呂の髪の毛は、取りのぞいてもすぐに溜(た)まり、排水がつまる原因になってしまうものです。髪の毛の掃除は面倒に感じますが、そのまま放置すると水の流れが悪くなり、排水口から悪臭が漂ってくることになります。最悪な状態になると、水が流れなくなり業者へ修理を依頼しなければなりません。そうならないためには、髪の毛をこまめに取りのぞくことが大切です。
そこで本記事では、風呂の髪の毛のつまりを解消する方法とポイントを解説します。
この記事を読むことで、風呂の髪の毛のつまりを解消する方法とポイントが分かります。悩んでいる方は、ぜひチェックしてください。
1.排水の仕組みと掃除の必要性を知ろう!
まずは、風呂場における排水の仕組みと、掃除の必要性をチェックしておきましょう。
1-1.排水の仕組みと構造を知ろう!
風呂をはじめ、洗面台・トイレ・台所など水まわりには、必ず排水トラップが設置されています。排水トラップとは、排水管をS字やP字に曲げ、その部分に常に水が溜まっている状態にする仕組みのことです。排水トラップがあるからこそ、下水側から害虫や臭いが室内に入ってくるのをカットできます。また、排水トラップには、ワントラップとドラムトラップの2タイプがあり、それぞれ特徴や形状が異なるのです。詳細は以下にまとめたので、ぜひチェックしてください。
- ワントラップ:お椀(わん)型のかぶせものとその外側に溜まる水によって、害虫や悪臭を防ぐ構造
- ドラムトラップ:貯水部分がドラムのような形をしており、手入れが難しい
1-2.髪の毛や皮脂の汚れなどが溜まる
風呂の排水口がつまるのは、大量の髪の毛・皮脂の汚れ・シャンプーや石けんカスなどが原因です。大量の髪の毛が排水トラップに溜まると、ふたの役割を担う水が排水管に流れなくなってしまいます。その結果、下水側から水があふれ出し、排水管の内部でつまりの原因となっている汚れと一緒に浮き出てしまうのです。髪の毛と一緒にヘドロ状の汚れが溜まると、さらに排水管の流れが悪くなります。
1-3.髪の毛のつまりを放置するのは危険
できれば、風呂場の排水口をつまらせている汚れはさわりたくないものですが、そのまま放置するのは危険です。排水管の中に溜まった汚れから細菌が繁殖し、悪臭が発生します。風呂の扉を開けるたびに、悪臭が漂ってくるでしょう。また、排水されなくなると、下水側の水が排水口のほうへ逆流します。毎日使う風呂場だからこそ、衛生面は保ち続けておきたいですよね。早めに掃除したほうが、汚れも軽度で済みます。掃除を放置するほど、汚れもひどくなるので早めに対処しましょう。
1-4.この症状が現れたら掃除すべき!
水が流れにくくなった・臭いが気になるなどの症状が現れた際は、排水口が汚れや髪の毛などでつまっている証拠です。症状が悪化しないうちに、つまりを解消しなければなりません。掃除を放置すると、排水管の劣化にもつながります。普段からつまりが起きないように予防するのはもちろんのこと、気になる症状が現れていないか確認することも大切です。
2.風呂の髪の毛のつまりを解消する方法
それでは、風呂の髪の毛のつまりを解消する方法とポイントを説明します。
2-1.必要な道具と洗剤を用意しよう
まずは、風呂の髪の毛のつまりを解消するために必要な道具と洗剤を用意しましょう。最低でも、以下の道具を用意してください。
- アルカリ性洗剤(液体パイプクリーナー)
- ゴム手袋・ビニール手袋
- マスク
- 歯ブラシまたは掃除用ブラシ
髪の毛でつまった排水口を解消するためには、髪の毛を溶かすのが1番です。髪の毛はタンパク質の性質を持っているため、タンパク質を溶かすアルカリ性洗剤を活用してください。アルカリ性洗剤は、ドラッグストアまたはホームセンター等で手に入ります。
2-2.簡単!髪の毛のつまりの解消方法を紹介!
必要な道具と洗剤が準備できたら、以下の手順で掃除を進めていきましょう。
- 手袋とマスクを装着し、浴室全体にシャワーをかける
- 排水口のふたを取りはずしゴミを取りのぞく
- ゴミ受けやそのほかの取りはずしが可能なパーツはすべてはずす
- ふたやゴミ受けなどパーツと一緒に、排水口にアルカリ性洗剤をまんべんなくかける
- 20~30分ほど放置した後、シャワーで洗剤を洗い流す
- 取りはずしたパーツをもとに戻して完了
汚れがひどい場合は、アルカリ性洗剤をつけて放置した後に歯ブラシなどでこすり落としてください。特に、排水部分は重点的に汚れを落としましょう。アルカリ性洗剤の成分が染みわたり、落ちやすくなっているはずです。
2-3.強い洗剤は使用に注意する
液体パイプクリーナーの効き目の強さは、洗浄成分として含まれている水酸化ナトリウムの濃度に比例しているといわれています。そのため、汚れやつまりの度合いに合わせて、適切な濃度の洗剤を選択しなければなりません。一般的に、髪の毛などつまりの解消には、濃度1%以上の強力タイプが最適です。ただし、パイプを傷めるほどの強い成分が含まれていると、浄化槽まで傷める恐れがあります。日本で販売されているものは浄化槽への影響を配慮している商品がほとんどですが、効き目の強い海外製は注意が必要です。
2-4.ほかの洗剤と混ぜてはいけない
ほとんどの液体パイプクリーナーには、次亜鉛素酸ナトリウムが含まれています。この成分は塩素系漂白剤と同じで、ほかの液体と混ぜて使うのは非常に危険です。有毒ガスが発生したり、皮膚を溶かしたりする危険性があるので、十分に気を付けて使用してください。ほかの洗剤と混ぜないことはもちろん、皮膚を守るために手袋をするなどの対策が必要です。
2-5.つまりが解消できない場合の対処法
頑固な汚れが排水管につまっている場合、自分の手では解消できないことがあります。自分で解消できなかった場合は、つまりを掃除してくれる業者へ依頼してください。業者へ依頼する方法とポイントについては、次の項目で説明します。
3.風呂の髪の毛のつまり解消を業者へ依頼するポイント
それでは、業者へつまりの解消を依頼する方法とポイントについて解説しましょう。
3-1.依頼したほうがいいケース
液体パイプクリーナーを使ってもつまりが解消できない・悪臭やつまりなど症状がひどくなったというケースは、業者へ依頼したほうがいいでしょう。また、水が逆流した・ヘドロ状の汚れが排水口から出てきたというケースも、自分で対処するより業者に頼ったほうが安全です。無理に自分で対処しようとすれば、誤った方法で排水管や浄化槽を傷つける恐れがあります。無理をせずに、そのときは業者へ依頼しましょう。ほかにも、つまりの原因が分からないときは業者へ相談するのが1番です。
3-2.適切な方法でスピーディーに解消できる
髪の毛のつまり解消を業者へ依頼する大きなメリットは、適切な方法でスピーディーに解消できることです。さまざまな排水口のつまり解消に長(た)けている業者なら、素早く原因を見つけ、その原因に見合った方法で解消します。専用の洗剤や機器を使用するため、自分でするよりもキレイかつスピーディーに作業してもらえるのです。手間と時間が省けるのも、大きなメリットといえるでしょう。
3-3.業者選びのポイント
どの業者へ依頼すべきか悩んだときは、以下のポイントに注目してください。
- 排水口のつまり解消の実績があるか
- 無料相談・無料見積もりを受けつけているか
- 見積書の内容が細部まで記載されているか
- ホームページ等に掃除の事例が記載されているか
- どんな質問に対してもスタッフが丁寧でスピーディーに説明してくれるか
複数の業者のサービス内容や見積書を比較し、その中で信用できるところを選んでください。1社だけに絞らず比較することで、どの業者がいいか判断しやすくなりますよ。また、どこからどこまで掃除してくれるのか、サービス内容も細かくチェックしてください。
3-4.風呂のつまりは約5,000~1万円が相場
つまり具合や症状・場所などで異なりますが、風呂の場合は約5,000~1万円が相場です。一般的なつまりなら、薬剤を流して処理することになるでしょう。しかし、ひどいつまりを起こしている場合は、薬剤ではなく高圧洗浄を行う必要があります。その場合の相場は、約1~2万円です。業者によって異なるため、事前に無料見積もりで費用を確認してください。その際は、追加費用に関しても確認しておくといいでしょう。
3-5.つまりを予防するポイントは?
大切なポイントは、風呂を使用した後に行う日常の清掃です。風呂を使用した後に、熱めのお湯で排水口を洗い流してください。そうすることで、垢(あか)や皮脂の停滞が防止できます。同時に、ゴミ受けに溜まっている髪の毛を取りのぞきましょう。また、排水口にゴミキャッチャーを設置するのもポイントの1つです。貼りつけるタイプのものや排水口に組み込む網目状のネットなど、グッズを活用することでつまりが発生しにくくなります。
4.風呂の髪の毛のつまりに関してよくある質問
風呂の髪の毛のつまりに関してよくある質問を5つピックアップしてみました。
Q.どのくらいの頻度で掃除すればいいのか?
A.使用後の簡単な掃除に加え、排水口を週に1回掃除してください。髪の毛のつまりを解消する方法で構いません。週に1回キレイにすることで、頑固な汚れの付着が防止できます。また、月に1回程度のパイプ清掃も心がけましょう。目に見えない排水管の汚れは必ず起こるものです。パイプ洗浄剤を流し込むだけで、悪臭を抑え、排水管が汚れで狭くなる状態を防ぐこともできます。
Q.おすすめの液体パイプクリーナーは?
A.パイプユニッシュと呼ばれるアイテムがおすすめです。パイプユニッシュは髪の毛を溶かし、つまりを除去する効果が期待できます。近くのスーパーやドラッグストアで簡単に購入できるでしょう。使い方は、ボトルの3分の1程度を排水口にかけて、30分ほど放置するだけです。頑固なつまりを解消したい場合は、ピーピースルーを使うといいでしょう。ピーピースルーは、プロの業者も使用するほど非常に強い薬剤なので、使い方は十分な注意と配慮が必要となります。
Q.排水口のつまり解消に熱湯は使ってもいいのか?
A.熱湯はできるだけ使わないほうがいいでしょう。熱湯は排水管を傷める可能性が高いので、せめて50℃程度にしてください。熱湯をかければ髪の毛や汚れが取れるというわけではありません。使ったら流すという習慣を持つだけで排水口のつまり悪化をある程度抑えることができるでしょう。ただし、50℃ほどのお湯をかけることで、石けんカスや垢(あか)などの付着を防ぐ効果が期待できます。掃除ではなく防止策としてお湯を活用するといいですよ。
Q.液体パイプクリーナーが効かないケースは?
A.固形物など落下物が原因でつまりが起きているケースです。風呂のつまりは、原因がすべて髪の毛とは限りません。液体パイプクリーナーは髪の毛など有機物を分解する効果がありますが、歯ブラシやヘアピンなどの固形物はまったく効果が期待できないのです。また、風呂の排水管が長年の汚れで固くふさがれている状態も効果がないでしょう。
Q.ワイヤーブラシを使うと髪の毛が取れるのは本当か?
A.ワイヤーブラシを活用し、排水管の中に溜まった汚れや髪の毛を取りのぞくのも方法の1つです。市販のワイヤーブラシは浴室のつまりに最適ともいえるアイテムで、効果が期待できます。使い方は、ワイヤーを排水口の穴に入れ、回転させるだけです。ワイヤーの先がつまりの原因に当たっている状態で、グルグルと回転させると汚れが付着します。ワイヤーを数回まわしたらいったん引き抜き汚れを拭き取る、この作業を何度もくり返してみてください。
まとめ
浴室の排水口がつまるのは、皮脂の汚れ・シャンプーや石けんカスなどさまざまな原因がありますが、その多くは大量の髪の毛です。髪の毛はタンパク質の性質を持っており、石けんカスなどの汚れと混ざると頑固なヘドロ状の汚れになってしまいます。放置すると悪臭が漂ってきたり、水が流れなくなったりするので早めに対処しなければなりません。髪の毛のつまりの解消におすすめなのが、タンパク質を溶かすアルカリ性洗剤です。週に1回排水口をキレイにし、月に1回パイプの清掃を行いましょう。定期的に掃除することでつまりを防ぎ、悪臭の発生も抑えることができます。