ストーブの掃除方法は? 種類別の掃除手順・コツ・注意点を徹底解説
ストーブの準備は、本格的な冬を迎える前に行ったほうがいいでしょう。ストーブはきちんと掃除をし、安全に使えることを確かめてください。ストーブの掃除は、コツをきちんと理解しておけば、簡単に行うことができます。ストーブの種類に応じた掃除方法を覚えておいてください。
本記事では、ストーブの掃除方法についてご紹介します。
この記事を読むことで、ストーブの掃除方法がよく分かります。寒さが厳しくなる前に、汚れやホコリなどを取り除き、ストーブがきちんと使えるように準備しておきましょう。
1.ストーブの掃除について
ストーブを掃除する必要性などをご紹介します。
1-1.ストーブの種類
ストーブには、以下のような種類があります。
- 石油ストーブ(熱源に灯油を使い、着火して温める仕組み)
- 電気ストーブ(電気で稼働するタイプ。コンセントがあればどこでも使えるのがメリット)
- ガスストーブ(ガスを熱源にするため、ガス管との接続が必要)
- 薪(まき)ストーブ(薪(まき)を燃やし、熱を室内に広げるタイプ。取りつけには煙突の設置が必要)
ストーブには、ファンがついているものとないものがあります。ファンがついているものは温風を室内に広げることができるため、温める力が強いのが特徴です。
1-2.ストーブは見えない部分に汚れがある
ストーブを使用する前は、掃除が必要です。収納にしている間に、内部にホコリが溜(た)まることがあります。
また、使用中は、手垢(てあか)やすす汚れが付着してしまうものです。汚れやホコリなどを放置することは不具合の原因となるため、きれいな状態にしてから使用を開始することをおすすめします。
2.ストーブ掃除の基本
ストーブが汚れる原因や掃除のタイミングなどをご紹介します。
2-1.汚れる原因について
ストーブの汚れは、燃焼時に発生するすすや、室内のホコリがフィルターや本体に付着することで起こります。ホコリには、部屋干しした衣類やカーペットなどの繊維・毛髪・ハウスダストなどがあり、フィルターだけでなく、ストーブの内部まで入り込む場合があるので注意してください。収納で保管している間にホコリが蓄積する場合もあります。
2-2.掃除のタイミング
ストーブの掃除は、シーズン前やシーズンが終わって収納する前に行うといいでしょう。ただし、使用している間に汚れが付着したまま放置していると、不具合などを招く恐れがあるため、こまめに掃除をすることが大切です。
フィルターは目詰まりしやすいので、定期的にチェックしましょう。シーズン前は点検を兼ね、内部のメンテナンスと本体の拭き取り掃除をしてください。シーズンが終わって収納する前は、分解できるパーツは取り外し、フィルターなどは掃除機かけと水洗いをしてよく乾かしてから戻しましょう。
石油ストーブの場合、灯油を使いきるか、販売店などに残っている灯油を引き取ってもらい、中身を空にしてください。
2-3.シーズン前のメンテナンスで安全確認をすること
シーズン前のメンテナンスでは、安全確認を忘れずに行ってください。保管中にパーツが劣化することがあるためです。たとえば、ガス管・コンセントケーブル・灯油タンクなどは、経年劣化が起こりやすいので注意してください。わずかな劣化でも事故につながる恐れがあるため、見逃さないようにしましょう。
3.ストーブの掃除方法
種類別にストーブの掃除方法をご紹介します。掃除のコツや注意点も併せて覚えておいてください。
3-1.石油ストーブ
石油ストーブは、できる範囲で分解して掃除をしましょう。古い灯油が残っている場合は、掃除前に処分しておいてください。石油ストーブの中央部にある筒は、すすやタールが付着します。
歯ブラシなどを使い、軽くこすって汚れを落とす方法がおすすめです。歯ブラシで落とすことができない汚れは、雑巾で拭き取りましょう。筒の後ろにある反射板もキッチン用中性洗剤を薄めて使い、拭き取り掃除をします。
洗剤成分が残らないよう、水で濡(ぬ)らした雑巾を固く絞って拭き、しっかり乾かしてから使用を開始してください。
3-2.電気ストーブ
電気ストーブの掃除をする前は、必ずコンセントを抜きましょう。前面にある網を取り外し、ホコリや汚れを拭き取ってください。
ホコリは、掃除機で吸い取っておくと拭き掃除をするときに楽です。反射板とヒーター部分の水拭き掃除も行います。よく乾かしてから網を元の位置に取りつけましょう。
網の取り外しができないタイプの電気ストーブは、エアダスターやドライヤーでホコリを飛ばせば、内部をきれいにすることができます。
3-3.ガスストーブ
ガスストーブは、フィルター以外は分解しないでください。部品のずれなどにより、ガス漏(も)れの原因になります。掃除機や歯ブラシを使い、届く範囲の掃除をするだけで十分です。
掃除機は先端に細いノズルを取りつけ、ファンやフィルターのホコリを吸い取りましょう。吸気口・排気口のホコリは、歯ブラシでかき出すときれいになります。
水で濡(ぬ)らした雑巾を固く絞って全体を拭き上げたら、外側の汚れもなくなるでしょう。ただし、ガスストーブの掃除をするときは、ガス管を元栓から外し、コンセントも抜いた状態で行ってください。
3-4.薪(まき)ストーブ
薪(まき)ストーブの灰は、サビを防ぐため、シーズンオフになったらすべて取り出しておきましょう。薪(まき)ストーブは燃焼した空気が二次燃焼室を経由して、煙突に向かう仕組みになっています。
天板を外して二次燃焼室の灰も取り除いてください。煙突の掃除は、分解して行う必要があります。煙突は、結合部のパッキンやネジを外し、パーツごとに下からブラシを入れて汚れをかき出してください。
掃除後、元どおりに組み立てて終了です。ただし、高所作業を要するため、自分で作業するのが難しい場合は業者に依頼したほうがいいでしょう。
3-5.ファンヒーターはファンの掃除を入念に行うこと
ファンヒーターは、吸気口と排気口の掃除に加え、ファンに付着したホコリや汚れを入念に取り除くことがポイントです。
ファンヒーターの仕組みは、室内の空気を取り込んで、温めてから排出するようになっています。吸気口と排気口にホコリなどが付着するとともに、回転するファンにもホコリが絡みつくのです。
ファンに絡みついたホコリを放置すると動作不良の原因となるため、なるべく分解して丁寧に掃除を行うようにしてください。
4.ストーブの掃除でよくある質問
ストーブの掃除に関する質問を集めました。ご一読ください。
Q.ストーブと同時に、ゲージの掃除もしたほうがいいのか?
A.ゲージも保管中にホコリなどが付着するため、掃除をしてから使いましょう。ホコリが付着したまま使用すると、ストーブの温風があたって、部屋にホコリが舞い上がってしまいます。快適に使うためにも、ゲージの掃除も忘れずに行ってください。
Q.ペレットを使うストーブの掃除はどうやればいいのか?
A.ペレットは薪(まき)に比べ、灰が出にくいものです。しかし、灰が出ないわけではないため、薪(まき)ストーブと同じように掃除を行ってください。シーズン中は、こまめに蓄積した灰を取り除くなど、メンテナンスもしっかり行いましょう。
Q.反射板はなぜ掃除が必要なのか?
A.反射板は、熱を室内に広げる役割を持っています。汚れが付着した状態だと、熱効率が悪くなるため、掃除が必要なのです。
Q.ストーブを自分で分解する方法が分からない場合はどうすべきか?
A.取扱説明書に記載されているとおりに分解してみましょう。取扱説明書がない・手順が分からない・分解後の組み立てに不安がある場合は、メーカーや購入した店舗などに点検を兼ねて掃除を依頼してください。ただし、メンテナンスには料金はかかります。
Q.掃除しても不具合が起こる場合はどうすべきか?
A.ストーブの不具合は、放置せずに点検を受けるようにしましょう。ホコリや汚れが原因となっている不具合以外に、経年劣化なども関連している場合があります。事故を防ぐためにも、異常を感じたら使用を中止してください。
まとめ
ストーブは、シーズン前にきちんと掃除をし、安全を確かめることが大切です。ホコリや汚れを取り除き、快適に使えるように準備しておきましょう。掃除をするときは、部品の摩耗などがないかをチェックすることも大切です。種類別の掃除方法を覚えておき、ストーブの掃除に役立ててください。