ベッドや敷き布団のカビにお困りの人!原因・予防・対策を教えます!

毎日寝ているベッドにカビが生えているのを発見すると、ショックですよね。ベッドは重くて固いのでベランダや手すりに干すことができません。そのため、特にカビ対策などしないままだったという人も少なくないのです。けれども、ベッドは湿気がたまりやすい家具なのでこまめにケアする必要があります。そこで、ベッドにカビが生える原因や、カビを除去&予防する方法などをご紹介しましょう。

  1. ベッドにカビが生えてしまう原因
  2. ベッドのカビを放置することによるリスク
  3. ベッドのカビ除去に役立つアイテム
  4. ベッドのカビを除去する方法
  5. ベッドのカビを予防する方法
  6. カビが生えにくいベッドの選び方

この記事を読んでいただければ、お悩みを解決できます。ぜひお役立てください。

1.ベッドにカビが生えてしまう原因

ベッドのカビ対策の効果を上げるためにも、まずは「なぜカビが生えてしまうのか?」という原因をご説明しましょう。

1-1.カビが発生する3大要素とは?

カビは、以下の3つの要素で発生します。

  • 湿気がある
  • 温度が高い
  • カビの栄養となる汚れがある

ベッドのマット・フレームは、この3つの要素がすべて当てはまってしまいます。それぞれ、具体的にどのようなことなのか見ていきましょう。

1-2.寝汗による湿気

人間は、夏場はもちろんのこと、冬でも寝汗をかきます。その量は、健康な大人でコップ1杯ほどです。また、ストレス・飲酒・加齢などが原因で寝汗が増えるともいわれています。そのため、ベッドは湿気がたまりやすいのです。

1-3.冬場の暖房による結露

冬場は、暖房により窓に結露が発生します。そのため、窓際にピタッと寄せてベッドを置いていると布団・ベッドマット・ベッドフレーム(木製の場合)が湿気を吸いやすくなるのです。

1-4.加湿器の使いすぎ

ベッドサイドで加湿器を使いすぎることも、カビの原因になります。最近は、インフルエンザ対策やお肌の乾燥対策などに、寝室で加湿器を使う人も多いようです。中には、部屋全体が加湿できる大きな加湿器と、ベッドサイドに置ける小さな加湿器とダブルで使用している人も少なくありません。過剰に加湿器を使用すると、部屋の湿度だけではなく温度も上がり、よりカビが発生しやすくなります。

1-5.体温による温度上昇

ベッドは、人間の体温により暖かくなります。基本的には、冬場、パジャマを着た状態で快適に眠れる温度は、32〜34℃ほどだそうです。人間にとって快適な温度は、カビにとっても快適な温度となります。カビは25〜30℃で繁殖しやすくなるため、湿気があり暖かいベッドは最高の環境なのです。

1-6.カビが好む汚れがたくさん!

人間の体からはがれ落ちる皮膚・フケ・アカや皮脂などは、カビの大好物です。犬や猫などのペットと一緒に寝ている場合は、さらにペットの毛やフケなどが加わります。寝具をこまめに取り替えずにいると、それらの汚れがたまりカビが発生しやすくなるでしょう。

2.ベッドのカビを放置することによるリスク

ベッドのカビを放置してしまうと、どのようなリスクがあるのでしょうか?

  • カビの胞子が寝室中に広がってしまう
  • マットレスのカビを放置するとベッドフレームまでカビが広がってしまう
  • 免疫力や体力が落ちている人・高齢者・赤ちゃんなどはカビによる感染症を引き起こすこともある
  • 気管支ぜん息や鼻炎、結膜炎などのアレルギー症状の原因になることもある

また、カビが繁殖しているベッドは見た目も汚らしいですよね。ベッドのカビは必ず早いうちに除去しましょう。次の項からは、カビの除去アイテムや方法などをご紹介していきます。

3.ベッドのカビ除去に役立つアイテム

ベッドのカビを除去するときは、以下のものを用意してください。

  • 消毒用エタノールやオキシドール(軽度のカビに)
  • 塩素系のキッチン用漂白剤(中度〜重度のカビに)
  • きれいなタオルや雑巾
  • ぬるま湯とバケツ
  • ドライヤー
  • 薄いゴム手袋やマスク

4.ベッドのカビを除去する方法

カビの度合いによって除去方法は異なります。

4-1.軽度のカビの場合(ベッドマット)

  1. 消毒用エタノール(もしくはオキシドール)は薄めずにそのまま使用できるので、原液をスプレーボトルに入れる
  2. 1をカビが発生している場所とその周辺に、少し湿る程度に吹き付けて1時間ほど放置する
  3. バケツにぬるま湯を入れる
  4. 3に雑巾かタオルをつけ、絞ったらエタノールをつけた部分をポンポンとたたきながら拭きとる
  5. ドライヤーで乾かす
  6. 1時間ほど放置する(その間は、上に布団などを乗せない)

この方法は、ほんの軽度のカビを殺菌するには有効ですが、カビの色素まで取ることはできません。敷き布団にカビが生えたときも同じ方法で行ってください。

4-2.黒カビの場合(マットレス)

ベッドマットに付いた斑点状の黒カビを落としたい場合は、キッチン用の塩素系漂白剤を使用します。泡タイプのほうが飛び散りがないのでおすすめです。

  1. 漂白剤を直接カビに吹きつけ、色が落ちるのを待つ
  2. バケツにぬるま湯を入れる
  3. 2に雑巾かタオルを浸し、絞ったら漂白剤をつけた部分をポンポンとたたきながら拭きとる
  4. 乾いたタオルでマットレスを軽くたたきながら水分をタオルに移す
  5. 湿り気があったら、ドライヤーで乾かす
  6. 1時間ほど放置する

塩素系漂白剤がかかった部分は、白っぽく変色してしまいます。色・柄もののベッドマットや敷き布団で行う場合は、なるべくカビをピンポイントで狙うようにしたほうがいいでしょう。また、マスクや手袋を着用してから行ってください。

4-3.黒カビの場合(ベッドの床板)

ベッドの床板のカビ取りをする場合は、ベランダや庭など外に出して行ってください。方法は、マットレス同様、漂白剤をスプレーしてから「ぬるま湯にひたし絞ったタオル」で拭きとり作業を行います。終わったら、直射日光が当たらない、風通しのいい場所で乾燥させましょう。

5.ベッドのカビを予防する方法

ベッドのカビは、普段からいろいろな方法で予防し繁殖を防ぎましょう。

5-1.湿気対策でカビを予防する

カビが発生する3大要素、湿気・温度・汚れの中でも、一番肝心なのが湿気対策です。できるだけ全部行ってください。

5-1-1.シーツや敷きパッドはこまめに交換

シーツ・敷きパッド・敷き布団は、毎晩寝るたびに汗で湿ってしまいます。シーツはこまめに交換し、敷きパッド・敷き布団は干すようにしましょう。特に、寝汗をかく夏は1〜2日サイクルで取り替えたり干したりしてベッドのマットレスに湿気が移るのを防いでください。カビの栄養になる汚れ対策としても有効です。

5-1-2.時々マットレスを干す

マットレスも、湿気を飛ばすために時々干しましょう。といっても、マットレスは重いので外に運ぶのは大変です。そこで、以下のような対策を行ってください。

  • マットレスを、たて向きに起こして壁などに1日立てかける
  • マットレスを横向きに起こして裏側に扇風機の風を当てる
  • 窓際にベッドがある場合は、マットレスを横向きに起こして、裏側に日光と風を当てる

5-1-3.床板やすのこも干す

ベッドフレームの床板やすのこを外して、直射日光が当たらない、風とおしのいい場所に干しましょう。

5-1-4.結露を防ぐ

外気と室内の温度差が大きいと、窓や壁に結露が発生します。部屋の温度を下げる・カーテンを2重にするなどして予防しましょう。また、ガラス窓の下に、「結露を吸い取るテープ」を貼るのもおすすめです。ベッドを窓際や壁際に置いている場合は、ぴったりくっつけず、5〜10センチは離してください。

5-1-5.天気のいい日は換気をする

晴れた日や風のある日は、冬でも寝室の窓を開けて換気をしましょう。窓が開けられない場合は、空気清浄機やエアコンを利用してください。

5-1-6.加湿器は使い過ぎない

加湿器の使い過ぎには気をつけましょう。睡眠中にタイマーで切れるようにする・ベッドから離して置く・「弱」に設定するなど工夫をしてください。のどの乾燥が気になる場合は、マスクをして寝るのがおすすめです。

5-2.掃除でカビを予防する

カビは不衛生な場所を好みます。寝室はこまめに掃除をしてください。床だけではなくベッド下のホコリも取り去りましょう。「5-1-1.シーツや敷きパッドはこまめに交換」でご紹介したように、シーツや敷きパッドなどはこまめに洗濯をしてください。枕カバーもフケや皮脂、汗などがつきやすいので、できれば毎日、無理なら2〜3日置きには取り替えましょう。

5-3.市販のグッズでカビを予防する

市販のグッズでカビを予防することもできます。

5-3-1.吸放湿性が高い敷きパッドを使う

吸放湿性が高い、麻や竹などの天然繊維を用いた敷きパッドやシーツを使えば、寝汗を吸い取り湿気がたまるのを防いでくれます。また、汗の量が多い夏場は、吸放湿性プラス速乾性の高いものを選びましょう。

5-3-2.除湿マットを敷く

ベッドパッドの下に敷くだけで、ぐんぐん湿気を吸い取ってくれる除湿マットを敷きましょう。どれくらい湿気を吸い取ったか一目でわかる「吸湿センサー(色が変化する)」つきのものなら、干すタイミングがわかって便利です。湿気だけではなく「匂い」も吸い取ってくれます。

5-3-3.除湿機を寝室に置く

窓がない、換気が十分にできないなどの寝室には、除湿機を置くのもいいでしょう。サーキュレーターつきのタイプなら衣類も乾かすことができます。マットを持ち上げて、壁に立てかけて風を当て乾燥させることもできるので便利です。

6.カビが生えにくいベッドの選び方

ベッドのカビがひどく買い替えを考えているなら、次は「カビが生えにくいベッド」を選びましょう。

6-1.ベッドの天板が「すのこ」状になっているもの

ベッドの天板が、フラットな状態(板状)になっているとマットレスと天板の間の通気が悪く、湿気が逃げづらくなってしまいます。天板は「すのこ状」のものを選びましょう。マットレスが直接空気に触れる面が多いので、湿気も飛ばせカビも生えにくくなります。

6-2.天然素材ではないフレームのベッド

木材に革や布を貼っているベッドフレームは、カビが発生しやすいものです。樹脂や金属などのベッドフレームのほうがカビは生えません。

6-3.木材フレームなら桐(きり)やヒノキを

木製のベッドを選ぶなら、湿気に強い桐(きり)やヒノキを使ったベッドのほうがいいでしょう。リーズナブルなパイン材は、湿気に弱くカビが生えやすいので気を付けてください。

6-4.通気性に優れたマットを選ぶ

「通気性に優れた素材を採用したベッドマット」を選ぶことも大切です。高反発ファイバー素材のマットで、側面の生地に3Dメッシュを使用しているものなら、ほとんどカビの心配はありません。また、高反発ファイバー素材ほどではないものの、ボンネルコイルマットレス・ポケットコイルマットレス・高反発マットレスなども通気性に優れています。

まとめ

ベッドマットは、敷き布団と違って大きくて重いので気軽に干せないのが難点です。購入してから、1度もベッドマットを動かしたことがないという人も多いのではないでしょうか。ベッドは湿気が多く暖かいのでカビが生えやすい場所です。もしカビが生えているのを発見したら、広がってしまわないよう早めに対処してください。カビをきれいにしたら、通気や乾燥に気を配り、市販のグッズなどを上手に利用して2度とカビが生えないように気をつけましょう!