見栄えがよくなるばかりじゃない? 外構に取り付ける照明の役割とは?
「外構を照明でライトアップする」と聞くと、どんなイメージがあるでしょうか。「外構を照らしたところで別に意味なんてないのでは」と考える人も少なくないと思います。今回は「外構のリフォームを検討しているが、証明を取り付けるメリットがいまいちわからない」という方のために、外構に設置した照明の役割をご紹介しましょう。
1.外構における照明の役割
外構は、玄関や駐車場などとは異なり、通過できる場所ではありません。ですから、照明をつける必要性を意識したことがない方も多いでしょう。しかし、実際には外構に照明を取り付けることにはさまざまな利点があります。まずは外構における照明の役割とは何か、学んでいきましょう。
1-1.周囲を明るく照らす
照明を取り付けることの第一のメリットは、外構の周辺が夜でも明るくなること。いくら外構を乗り越えるような機会がないからといって、家の周りが暗くては通行に不便です。特に、周辺に街灯がないお宅などでは「どこに家があるのかわからない」という事態に陥ってしまうこともあるでしょう。照明を取り付ければ、その場所に家がある、ということをはっきりとアピールしてくれるのです。
1-2.外構の存在をアピールする
外構は、単なる「目隠しのための塀」ではありません。れっきとした家の一部、エクステリアなのです。外構の照明は、住まいの外観イメージに決定する重要な要因になります。
もし外構に照明がついていない場合、背の高い外構に周りをすっぽり囲まれた家は、どんよりとした暗いイメージに見えてしまうでしょう。たとえ室内では明かりがついていたとしても、周りからその光が見えなければ関係ありません。
一方、外構が照明で照らされていた場合はどうでしょうか。もし、外出していて家が留守だったとしても、周囲からは明るい雰囲気に見えるはずです。「何だか夜になると、家が薄気味悪く見えてしまう」などという事態に陥らないためには、外構に照明と取り付けることを検討してみてください。
1-3.明かりがついていることで防犯対策にもなる
外構が照明で照らされていると、夜でも住まいが明るくなります。住まいが暗いと「不在ではないか」と思われてしまいがちなので、空き巣や泥棒の被害に遭いやすくなりますが、住まいが明るければそのような犯罪も起こりにくくなるでしょう。
また、家の周囲で犯罪や事故が起こるのを予防する効果も期待できます。明るい場所では不審者が潜んでいてもひと目でわかりますし、外構が明るければ車両が敷地に侵入してくるような自動車事故も起こりにくいからです。
2.外構の照明についていると便利な機能
外構における照明の役割がわかったところで、具体的な照明にどのようなものを選んだらいいか考えていきましょう。外構という場所の関係から、照明のタイプにかかわらずついていると役立つ機能があります。いくつかご紹介しましょう。
2-1.時間がたつとオン・オフを切り替えるタイマー機能
いくら役立つからといって、一晩中照明が外構を照らし続けていては余計な電気代がかかってしまいます。「暗くなってから、家族が全員帰宅する時間帯までついていてくれれば十分」という方も多いでしょう。
そのような場合は、タイマー機能のついた照明を取り付けることをおすすめします。タイマー機能とは、時間の経過によって自動的に照明のオン・オフを切り替える機能のことです。たとえば、あらかじめ「18時から21時までの間点灯する」と設定しておけば、誰も辺りを通らない夜中には照明を切っておくことができます。
2-2.暗くなると自動的に点灯する明るさセンサー
「17時台だけどもう辺りが暗い」「19時になってもまだ日が沈まない」というふうに、季節によって、同じ時間帯でも外の明るさは変わるものです。まだ明るいにもかかわらず外構の照明がついていたのでは電気代が無駄になってしまいます。
明るさセンサーのついた照明を取り付ければ、そのようなことが起こる心配はありません。時間にかかわらず、外が暗くなったら点灯、明るくなったら消灯、というふうに自動的に照明のオンとオフを切り替えてくれるからです。
2-3.人の動きを感知すると点灯する人感センサー
玄関に近い部分の照明などは「普段は消灯していてもいいから、家族が帰ってきたときだけ点灯してほしい」ということもあるはず。そのような場所の照明についていると便利なのが、人の動きを自動的に検知する人感センサーです。
動きがない限りは消灯しているため、維持コストも安く済みます。また、野良猫や不審者などが動いたときにも点灯するので、ある程度は防犯のメリットも期待できるでしょう。
3.外構に取り付ける照明の種類
最後に、外構に取り付ける照明にはどのような種類があるのかご紹介します。照明は数や明るさ以上に、どんな種類のものを選ぶのかが重要です。用途や目的、役割に応じて、適した照明を選択しましょう。
3-1.玄関周辺を照らすのなら門柱灯
門柱灯は、名前が示すとおり、門柱の上に取り付ける照明です。外構を始め、玄関周辺の内外を同時に照らしだすことができます。
門柱灯は、外構だけの照明ではありません。表札や郵便ポストなど、玄関についているほかの部分を照らすための照明でもあります。長時間動かし続ける必要はありませんが、比較的広い範囲を照らすため、十分な明るさが必要です。人感センサーがついていると、人が周囲にいないときの電気の無駄を防ぐことができるでしょう。
3-2.人に見てほしい箇所を照らしだすスポットライト
スポットライトとは、特定の場所だけを明るく照らすライトです。外構に使用する場合は、敷地の外側から外構に向かって光が当たるように使用します。外構全体に設置しなくても、一定間隔ごとに置いておけば連続した外構であることを周囲にアピールすることができるでしょう。特定箇所を明るくすることができるので、車庫の入り口など、人が出入りすることの多い場所にも向いています。外構全体を照らすために使う場合は明るさセンサー、特定の箇所だけに使用する場合は人感センサーがついていると便利です。
3-3.道に沿って人を誘導するアプローチライト
アプローチライトとは、通り道の両脇に設置することで、道の端を見やすくするライトのこと。外構に設置する場合は、家の敷地全体を囲うように、道路と外構との境目がわかりやすくなるように置きます。
「その場所に外構がある」ということはわかりやすくなりますが、外構全体のデザインを照らしだすほどの明るさはありません。「住まいの存在を強くアピールしたいわけではないが、夜でも境目を見やすくしておきたい」という場合に向いています。
まとめ
今回は、なんのために使用するのか一見わかりにくい「外構における照明の役割」についてご紹介してきました。最後にもう一度全体を振り返っておきましょう。
- 外構における照明の役割
- 外構の照明についていると便利な機能
- 外構に取り付ける照明の種類
外構における照明の役割は「周囲を明るくする」「外構のデザインをわかりやすくする」「防犯に役立つ」の3つでした。この3つの役割のうち、どの部分に注目するのかによって、使用する照明の種類と必要とされる機能が変わってきます。
「自分は外構と住まいをどのように変えたいのか」、具体的なイメージが膨らんだ後で、照明のつけ方を考えてみてください。