部下に嫌われる上司の特徴は? 関係を良くする3つのポイントも紹介
「部下に嫌われる言動とはどんなものか?」「部下との関係をよくしたい」と悩んでいる人は多いと思います。上司と部下の人間関係は意外と難しいものです。部下のためを思ってしていることでも、嫌われる原因になっている可能性はあるでしょう。なぜ自分は部下に嫌われるのか、よい関係を築くためにはどうしたらよいのか、知りたいと思いませんか? この記事では、部下に嫌われる原因や、好かれる上司との違いなどを詳しくご紹介しましょう。
- 部下に嫌われる言動・行動とは?
- パワハラ・モラハラについて
- なぜ部下に嫌われてしまうのか?
- 自分は大丈夫か? セルフチェック
- 部下から嫌われることの影響
- 部下とのよい関係を築くために
- 部下との関係に関するよくある質問
この記事を読むことで、部下に嫌われる原因や良い関係を築くためのポイントが分かるはずです。ぜひ参考にして、円満な職場環境を作り出してください。
1.部下に嫌われる言動・行動とは?
部下に嫌われる上司の言動や行動には、以下のようなものがあります。
- 人前で部下を批判する
- 人によって態度を変える
- 必要な情報を与えない
- 部下の手柄を自分のものにする
- 部下が困っていても助けようとしない
- 自慢話が多い
- 部下のやる気を引き出そうとしない
- 部下の話を聞こうとしない
- 特定の部下ばかり飲みに連れていく
- 気まぐれで意見や指示がすぐ変わる
- 短気で怒りっぽい
- 失敗を部下のせいにする
- 人の悪口が多い
2.パワハラ・モラハラについて
職場における「パワハラ」「モラハラ」という言葉を耳にしたことがあると思います。それぞれの概要や実例をご紹介しましょう。
2-1.パワハラは職場内での優位性が背景にある
パワハラは「パワーハラスメント」の略で、職場内での優位性を背景にして精神的・身体的な苦痛を与える行為のことです。上司から部下への嫌がらせをさして使われることが多く、大きく以下のように分けられます。
- 身体的侵害:殴る・ける・突き飛ばすなどの暴力
- 精神的侵害:脅迫や侮辱・ひどい暴言
- 人間関係からの切り離し:無視・隔離・仲間外れ
- 過大な要求:明らかに達成不可能なノルマを課す
- 過小な要求:程度の低い単調な作業を与え続ける
- 個の侵害:プライベートな内容に過剰に踏み入る
2-2.モラハラは仕事上の力関係を利用しない精神的暴力
モラハラは「モラルハラスメント」の略で、パワハラと違ってその背景に仕事上の力関係はありません。いわゆる「大人のいじめ」です。モラハラの特徴的な内容には、以下のようなものがあります。
- 無視や仲間外れ
- 陰口で誹謗(ひぼう)中傷する
- 馬鹿にしたような視線や冷笑
- 必要な情報を与えない
3.なぜ部下に嫌われてしまうのか?
なぜ部下に嫌われてしまうのか、その原因や好かれる上司との違いをまとめました。
3-1.気づかないうちに原因を作っている
自分では気づかないうちにパワハラ・モラハラ言動をしてしまっている、ということはありませんか? 中には、部下思いであっても部下から嫌われている上司も少なくないでしょう。嫌われる原因は、日ごろの言動にあります。 部下は常に上司のことを注意深く見ているものです。嫌われる原因になることをしていないか、よく考えてみましょう。
3-2.好かれる上司との違いは?
部下から嫌われる上司と好かれる上司の違いとは、いったい何なのでしょうか。まず、部下への接し方を見れば分かります。普段から機嫌が悪いことが多く、部下のために時間を割こうとしない上司は嫌われがちです。一方、いつも笑顔で部下に対して気さくに話しかける上司は好かれます。特に、部下に対して注意をするとき、叱るときにその違いが出るでしょう。嫌われる上司は、怒鳴ったり責任を部下に押し付けたりします。責任感が強く、部下の失敗も上司の責任であると考えるのが、好かれる上司なのです。
4.自分は大丈夫か? セルフチェック
自分は「嫌われる上司」になっていないか、セルフチェックしてみましょう。以下の項目で当てはまるものが多いほど、注意が必要です。
- 相手の年齢や立場、地位によって態度を変えることがある
- 部下の成長には興味がない
- どの部下にも同じ叱り方をしてしまう
- 部下の人間性には無関心である
- 部下の意見に共感することが少ない
- 部下の努力を認めようとしない
- 嫌われることが怖くて叱れない
- 叱った後のケアをしない
- 部下には厳しいが、自分には甘い
- 部下を従わせるには恐怖を与えればよいと思っている
- 部下に仕事を任せられない
5.部下から嫌われることの影響
部下から嫌われることにはどのような影響があるのでしょうか。
5-1.「コミュニケーションがとれなくなる」という問題が起こる
部下から嫌われてしまうとコミュニケーションをうまくとることができなくなり、さまざまな問題につながります。たとえば、ミスをした部下が上司に報告せず、隠すようになるでしょう。卑屈になり、やる気をなくす部下も増えるはずです。結果的に、会社に行きたくなくなり、退職してしまう部下が続出する可能性も否定できません。
5-2.会社や仕事への影響も大きい
部下から嫌われると仕事への影響も大きくなります。上司と部下の関係がよい職場では、仕事に対するモチベーションも上がるものです。部下から嫌われているということは、「部下から信頼されていない」ということになります。部下は上司の指示や命令に対して疑問を感じるようになり、円滑に仕事をすることができなくなってしまうのです。
6.部下とのよい関係を築くために
では、部下とのよい関係を築くためにはどうすればよいのでしょうか。知っておくべきポイントなどをご紹介します。
6-1.気遣いを見せる
部下への気遣いを見せることは、よい関係を築く上で必要不可欠でしょう。なぜなら、「自分のことを気にかけてくれている」と思うことで、その上司を信頼できるようになるからです。たとえば、部下一人一人の状態をこまめに確認する、部下が大切にしていることを把握するなど、気遣いを表す方法を考えてみましょう。
6-2.誠実な態度を示す
誠実な態度を示す上司は、部下から好かれます。具体的な約束を交わし、必ず実行すること、できない約束はしないことなど、誠実さを示す方法はいくらでもあるでしょう。もちろん、人の悪口や愚痴をいわないことも大切です。
6-3.部下を公平に扱う
部下を公平に扱うことは非常に重要です。特定の部下だけを特別扱いする、一部の部下だけに情報を与えるなど、不公平な扱いをしていてはよい関係を築くことはできません。反感を買い、信頼を失うようなことはしないようにしましょう。
7.部下との関係に関するよくある質問
「部下との関係をよくしたい」という人が感じる疑問とその回答をまとめました。
Q.部下にとって理想の上司とはどのような人物でしょうか?
A.信頼のおける人物、相手の言い分に耳を傾けることができる人物、向上心をかき立ててくれる人物などです。
Q.やる気のない部下に厳しい指導をするのも、パワハラになるのでしょうか?
A.パワハラと叱るのは紙一重といわれています。物理的暴力や人格否定的発言、退職を迫るような発言をしなければパワハラにはならないでしょう。また、ほかの人がいる前で叱るとパワハラになりやすいため、注意してください。
Q.女性の部下から嫌われています。何が悪いのでしょうか?
A.女性から嫌われる上司の特徴に、「不潔」「器が小さい」「ガサツ」「ケチ」があります。自分が当てはまっていないか考えてみましょう。
Q.悩んでいる部下にはどのように対応すればよいですか?
A.悩んでいる部下に対して無関心な対応をするのは、嫌われる原因になります。ただし、過剰に深入りするのも部下の負担になるでしょう。話をしっかり聞いてあげた上で、自信のつく励ましの言葉をかけてあげてください。
Q.ゆとり世代の部下とどう付き合えば嫌われませんか?
A.「ゆとり世代」という先入観を捨て、ほめられるところをしっかりと伸ばしてあげましょう。何かと世代のせいにしていては、嫌われる原因になります。
まとめ
いかがでしたか? 部下に嫌われる上司の特徴や部下との関係をよくする方法などをまとめてご紹介しました。部下に嫌われていると、仕事にもさまざまな障害をきたします。気持ちよく仕事ができる環境にするためにも、なぜ部下から嫌われるのかを理解し、どうすれば改善できるのか考えてみてください。