庭で犬を放し飼いにするメリットとデメリットは?その前に知っておくべき注意点

庭で犬を放し飼いできるのは、一戸建ての特権ですよね。
犬にとっても、自由に走り回ることができる空間があるのは嬉(うれ)しいことでしょう。
室内犬やつないで飼っている犬に多いストレスを軽減してあげることもできます。
「でも、本当に放し飼いをして大丈夫なのか?」という不安がある人も多いでしょう。
庭で犬を放し飼いするためには、注意点を知っておく必要があるのです。

そんな人たちのために、庭で犬を放し飼いするときのメリットとデメリット、注意点についてまとめてみたいと思います。

1.放し飼いのよいところ・悪いところ

まずは、本当に犬を放し飼いにするべきなのかを考えるために、放し飼いのよいところと悪いところを知ってください。

1-1.放し飼いのメリット

犬を庭で放し飼いにするということは、空き巣対策として大変効果的です。
庭につながれていない犬がいることで、空き巣としてもその家を警戒するようになるでしょう。
しつけの行き届いた犬であれば、怪しい人が家に侵入しようとしていれば吠(ほ)えてくれるはずです。
空き巣を未然に防ぐことも可能でしょう。
また、放し飼いのメリットはほかにもあります。
日差しや風当たりの強い場所を自分で避け、過ごしやすい場所に自由に移動することができるのです。
つながれている犬なら、そうはいきませんよね。
もちろん、庭である程度自由に走り回ることができるため、ストレスを軽減することも可能です。
飼い主としても「トイレのために散歩に行かなければ」というプレッシャーを感じずに済みます。

1-2.放し飼いのデメリット

庭で犬を放し飼いすることにはデメリットもあります。
まず、マーキングのためにあちこちにおしっこをしてしまう可能性があるでしょう。
犬は散歩中におしっこをしますが、あの行為はいわゆる「縄張り」の表現です。
自分のテリトリーであることを示すために、庭のあちこちにおしっこをしてしまう犬は実際に多くなっています。
また、マーキングをすることで犬にとって自分のテリトリーが広がることになるのです。
そして、そこに住んでいるほかの者を自分より下の立場であると判断してしまうことがあります。
つまり、飼い主との主従関係が崩れてしまう恐れがあるでしょう。
もちろん、自分のテリトリーに入ってこようとする人を威嚇して吠(ほ)えるようになる可能性もあります。
空き巣対策としてはよいでしょう。
しかし、お客さんが来たときにも、大きく吠え(ほ)たり威嚇したりすると飼い主としての人間性も疑われてしまいますよね。

2.放し飼いにする場合の注意点

メリットとデメリットを知った上で犬を放し飼いにするのであれば、いくつか注意点を知っておく必要があります。

2-1.脱走

庭で放し飼いをする際には、まず脱走に注意しなければなりません。
室内飼いのように、常に飼い主の目が届くところにいるわけではないので、対策を練っておく必要があるでしょう。
たとえば、庭から出ることができないように柵(さく)を設置する、扉に鍵をかけるなどして、犬が脱走できなくようにしてください。
もし脱走してしまったら、迷子になって帰れなくなるどころか、他人に迷惑をかけてしまう可能性もあります。

2-2.誤飲

犬を放し飼いにする場合、庭に余計なものを置かないようにしましょう。
植物の中にも、犬にとっては危険なものがたくさんあります。
アサガオやスズランなども、犬が食べてしまうと中毒を起こしてしまうのです。
犬が誤飲をしてしまうと、食道や胃に詰まり、命にかかわる状態になりかねません。
何が犬にとって危険なものなのか知り、庭の状態を確認しておきましょう。

2-3.気温

気温の変化にも注意が必要です。
1日の間でも温度変化が激しい時期は、特に気をつけて犬の様子を見てあげるようにしましょう。
夏場は犬も熱中症になってしまいます。
気温が低くなりすぎる冬も注意が必要でしょう。
放し飼いとはいえ、毛布を敷いた犬小屋を用意するなど、工夫してあげてください。

2-4.清潔

庭はできるだけ清潔な状態にしてください。
屋外にいると体が汚れやすくなります。
皮膚病の原因にもなるため、十分注意が必要でしょう。

3.放し飼いに適した庭とは?

犬の放し飼いには、適した庭とそうでないものがあります。
安心して放し飼いをするためにも、最適な庭とはどのようなものなのか知ってください。

3-1.フェンスや柵(さく)で囲まれている

犬を庭で放し飼いする場合、フェンスや柵(さく)の設置は絶対に必要なポイントです。
脱走してしまう問題はもちろんのこと、小さな子供がケガをしてしまう可能性についても考えなければなりません。
ご近所とのトラブルが発生する可能性もあるでしょう。
フェンスや柵(さく)にもさまざまなタイプのものがあるため、犬のサイズに合わせたものを選ぶようにしてください。
大型犬の場合は、フェンスの高さや強度にも注意しましょう。

3-2.地面は土か芝生、ウッドチップ

犬が庭で走りやすいように、地面のコンディションにもこだわりましょう。
適しているのは土か芝生です。
また、ドッグラン用のウッドチップもおすすめ。
おすすめできないのは、砂利やコンクリートの地面です。
夏場は暑く冬場は冷たいため、足腰に負担を与えてしまう可能性があるでしょう。
タイルやレンガなども、犬の放し飼いには適しません。

3-3.噴水などの水場がない

噴水などの水場がある庭も多いでしょう。
犬にとっても最適な遊び場になるはずです。
しかし、こうした場所には蚊の幼虫などが繁殖しやすいため、感染症を起こす可能性があります。
もし噴水などのエクステリアがある場合は、代わりに犬用のプールを用意するなどして、水場にできるだけ近づけないよう注意しましょう。

4.まとめ

庭で犬を放し飼いする際のメリットや注意点をご紹介しました。

  • 放し飼いのよいところ・悪いところ
  • 放し飼いする場合の注意点
  • 放し飼いに適した庭とは?

「大型犬を庭で放し飼いしたいと思っている」「放し飼いのメリットとデメリットを知りたい」という人は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。