布団のクリーニングはどうすべき? 洗濯方法やクリーニングをご紹介
就寝中はたくさんの汗をかくため、布団は汚れるものです。汚れた布団を洗濯していますか? シーツやカバー類はこまめに洗濯しても、布団の洗濯をしない人は珍しくありません。しかし、汗・ほこり・カビ・ダニなどが残った布団をそのまま使うことは、健康を害する恐れもあるでしょう。快適に使うためにも、布団をクリーニングする方法を覚えておいてください。
今回は、布団の洗濯方法についてご紹介します。
この記事を読むことで、布団のクリーニング方法がよく分かるでしょう。自分で洗う方法や自宅での洗濯が難しい場合など、詳しくご紹介します。
1.布団を洗濯する前に確認すること
布団の洗濯をする前に、洗濯できるかどうかを確認しましょう。
1-1.洗濯表示
洗濯表示には、布団に関する情報が詰まっています。というのは、洗濯表示には洗濯機での洗濯が可能か、ドライクリーニングを推奨しているかなどが記載されているからです。水洗いを禁止としている場合は、洗濯機での洗濯ができません。強引に洗ってしまうと、中綿の偏りや加工崩れが出てしまい、布団が劣化する恐れがあります。そのため、洗濯表示の確認が大事なのです。
1-2.大きさ
洗いたい布団のサイズと、洗濯機の容量が見合うかどうかもポイントになります。子ども用の布団ならサイズも小さく、敷き布団でも折りたたんで簡単に洗うことができるでしょう。大人用の場合、セミダブルやダブルといった大きなものは洗濯機では難しいケースがあります。自宅での丸洗いができないサイズのものは、コインランドリーを利用すると便利です。
1-3.洗濯・クリーニングの頻度
布団の洗濯は、頻繁に行うと劣化が心配です。定期的にカバーやシーツを洗っていれば、布団のクリーニングは2〜3年に1回程度で十分でしょう。こまめに洗濯したい場合は、ポリエステルなどを使ったウォッシャブル布団といった丸洗いに強い素材の布団を選ぶようにすれば、洗濯による劣化が少ないとされています。
1-4.自分で洗うことができるかどうか?
ポリエステルなどの素材でできている布団や掛け布団は自分で洗うことができます。しかし、キルティング加工がなされていない布団や、綿素材・羊毛素材などは、自分で洗わないほうがいいでしょう。なぜなら、キルティング加工をしていないものを洗うと、型崩れが起こりやすいからです。綿素材は水洗いをすると固くなり、羊毛素材は縮む傾向にあります。そのため、洗濯表示で素材を確認することが大事なのです。
2.布団を洗濯機で洗う方法
洗濯機を使った方法は、自宅またはコインランドリーの利用があります。
2-1.自宅の洗濯機
2-1-1.掛け布団
掛け布団は3つに折りたたんでから丸め、洗濯ネットに入れてください。あらかじめ洗濯槽に水を張っておき、液体タイプの中性洗剤を溶かして準備しておきましょう。除菌や消臭をしたいなら、酸素系漂白剤を併用することをおすすめします。掛け布団の場合、型崩れ防止のため、手洗いコースを選ぶようにしてください。すすぎまで終えたら、柔軟剤を入れて回します。柔軟剤は汗の臭いを防止する役割があり、ふんわりとした仕上がりになることが期待できるでしょう。柔軟剤を入れてから5分ほど洗濯機を回し、すすいでから1分ほど脱水をして完了です。
2-1-2.敷き布団
敷き布団の洗濯は、容量が小さい家庭用洗濯機ではできません。しかし、ベビー布団や介護用布団など、汚れることが前提で作られている布団の場合、水洗い可能な場合があります。いずれも、洗濯可能かどうか、洗濯表示で確認することが大切です。また、洗濯機を使わず、風呂場などで踏み洗いをする方法があります。ただし、縮まない素材や偏りが出ない素材かどうかを確認しましょう。水洗いができる敷き布団だけ、踏み洗いを行ってください。
2-1-3.毛布
シルク・キャメル・カシミヤ以外の素材なら、自宅の洗濯機で洗うことができます。ただし、ウールの場合は手洗いにしてください。毛布はジャバラ状に折りたたんでから丸め、洗濯ネットに入れて洗濯機で洗います。液体タイプの中性洗剤を使い、毛布コースを利用して洗濯するといいでしょう。あらかじめ表面のほこりを叩(はた)いて落とし、シミがある部分を少量の液体洗剤をつけた布で拭いておくときれいな仕上がりになります。
2-2.コインランドリー
2-2-1.掛け布団
基本的に布団の洗濯方法は、自宅で行うのと同じです。洗濯ネットがない場合は、麻紐(あさひも)で数カ所結んでから洗ってください。コインランドリーを利用するときは、布団が洗える容量の洗濯機を選ぶことが大切です。乾燥まで60分ほどかかるでしょう。乾燥時は、温風が行き渡るように、麻紐(あさひも)を外してください。
2-2-2.敷き布団
コインランドリーなら、セミダブルやダブルの敷き布団でも洗うことができます。ただし、洗濯表示で水洗いができることを確認してください。敷き布団は麻紐(あさひも)でロール状にします。敷き布団を入れてもゆとりがある洗濯機を選び、水をあらかじめ張ってから液体タイプの中性洗剤を溶かし、洗濯機を回してください。乾燥するときは、掛け布団と同じように、麻紐(あさひも)を外して行いましょう。
2-2-3.毛布
コインランドリーでは、複数枚の毛布を同時に洗うことができます。洗濯ネット使用の表示がないなら、洗濯機にそのまま毛布を入れて洗っても問題ありません。ポイントは、ぎゅうぎゅうに詰め込まないことです。洗濯手順は、自宅で洗う方法と同じで、ジャバラ状に折りたたんでから洗濯機に入れて洗います。ただし、洗濯表示に「タンブラー乾燥禁止」となっている場合は、乾燥機が使えません。
3.洗濯機が使えない場合の洗い方
洗濯機が使えない場合、ほかの手段で洗うことになります。手順を見ていきましょう。
3-1.掛け布団
布団は乾燥まで3日ほど時間がかかるため、天候がいい日を選んで行いましょう。敷き布団と同じように、洗濯機が使えない場合は、浴槽を使って踏み洗いをします。踏み洗いをする前に、軽く表面のほこりをシャワーで流してください。浴槽に水を張って、液体タイプの中性洗剤を混ぜ合わせます。30分〜1時間ほど布団を浸(つ)けてから、足で踏み洗いを始めましょう。全体を満遍なく洗うために、裏返してもう1回踏み洗いをしてください。排水をした後、シャワーですすぎ、浴槽に布団をかけたまま自然に脱水するのを待ち、ベランダの物干し竿(ざお)を2本使いM字を描くように干します。
3-2.敷き布団
前述にて、敷き布団は洗濯機を使用せず、踏み洗いをすべきとお伝えしました。洗う手順は、掛け布団と同じです。表面の汚れやほこりはシャワーで流し、水を張った浴槽に敷き布団を浸(ひた)して時間を置いてから、踏み洗いをしてください。脱水するときは、無理に踏みつけず、自然に水が抜けるのを待ちましょう。
3-3.毛布
シルク・キャメル・カシミヤなどの素材は水洗いができないため、クリーニングに出してきれいにしましょう。クリーニングならまとめて洗濯に出すことができ、縮みやシワなどの心配もありません。
4.布団をクリーニングに出す場合
布団をクリーニングに出す場合の手順や注意点をご紹介します。
4-1.手順
布団のクリーニングを取り扱う店に持ち込むだけで、簡単に布団のクリーニングができます。出張サービスを行っているショップもあり、たくさんの布団や毛布のクリーニングが同時にできるようになりました。事前に、シーツやカバー類は外しておきましょう。布団のクリーニングは意外と費用がかかります。季節の変わり目などはプライスダウンして受け付けていることがあるので、冬布団は夏前に出すなど、クリーニングを依頼する時期をずらして出す方法がお得です。
4-2.注意点
布団のクリーニングを専門に扱う業者の中には、粗悪な業者も存在します。仕上がりや値段に納得できないなどのトラブルもあるものです。依頼する前は、インターネットなどで業者のクチコミを確認し、信頼できる業者を探すようにしましょう。
5.布団をきれいに保(たも)つコツ
日々の使い方を工夫するだけで、布団をきれいに保(たも)つことができます。
5-1.カビ対策
人間は就寝中にコップ1杯分の汗をかきます。そのため、湿気がこもりやすく、カビの繁殖源となるのです。梅雨時は特に注意が必要でしょう。普段から布団を干す習慣を持ち、布団の湿気を逃がすようにすれば、衛生的な状態を維持することができます。
5-2.ダニ対策
ダニは、人体に有害なものです。喘息(ぜんそく)やアレルギー発症の要因となります。ダニが繁殖するのは、布団についた汗・皮脂・髪の毛・ほこりなどによるものです。カビ対策と同じように天日干しをしっかり行い、掃除機で表面を吸い取るなどの対策を整えましょう。ダニ対策グッズの活用もおすすめです。
5-3.シーツやカバー類のこまめな洗濯
布団は、普段シーツやカバーで覆って使うことが多いと思います。直接肌に触れるものですから、日々の汚れが知らないうちに付着してしまうのです。こまめにシーツやカバー類の洗濯をし、衛生的な睡眠環境を維持するよう意識してください。
6.布団のクリーニングでよくある質問
布団のクリーニングは頻繁に行うものではないため、さまざまな疑問が生じます。質問集で不安な点を解消してください。
Q.布団をきれいに保つための天日干しは、天候がいい日でなければいけないもの?
A.はい、天候のいい日を選んでください。なぜなら、日差しのない日に天日干しをしても、湿気がかえってこもってしまうことがあるからです。室内で布団を乾燥したい場合は、布団乾燥機を活用しましょう。
Q.枚数が少なければ、毛布の洗濯は自宅でしてもいいのか?
A.大切なのは、洗濯機の容量です。毛布を洗濯槽に入れて目一杯の状態では、洗剤が行き渡らず、きれいに仕上げることができません。毛布の数が少なくても、大容量の洗濯機があるコインランドリーを活用したほうがいい場合もあります。
Q.洗濯表示を確認せずに、洗濯機で洗ってしまった場合はどうなるのか?
A.布団の劣化が起こることが予想されます。特に、水洗いに適していない素材では、型崩れや素材が固くなってしまうなど、使えなくなることもあるでしょう。そのため、あらかじめ確認することが大事なのです。
Q.洗った布団を干すときの注意点は?
A.布団の乾燥が終わるまで、数日かかることがあります。しっかり中まで乾いていることを確認してください。湿気が残っている状態では、生乾きの臭いも発生し、カビが生えてしまうこともあります。
Q.コインランドリーで布団を乾燥する場合は、1枚ずつに分けて乾燥したほうがいいのか?
A.まとめて乾燥機に入れてしまったら、熱風が行き渡らず、乾燥ムラができてしまうことがあります。かえって時間がかかってしまいますから、1枚ずつ分けて乾燥しましょう。
7.まとめ
いかがでしたか? 布団は、素材にもよりますが、自宅でも洗うことができます。掛け布団や毛布は、洗濯機で洗うことができるでしょう。敷き布団の場合は、サイズが大きく、折りたたむことが難しいため、洗濯機に入らないことが多いものです。浴槽で踏み洗いをすることをおすすめします。自宅の洗濯機で洗濯ができない場合は、コインランドリーを活用しましょう。洗濯から乾燥まで行うことができ、大変便利です。水洗いできない素材は、クリーニングに出して洗濯しましょう。普段からきれいに保(たも)つコツなども併せて覚えておき、布団の汚れ防止にも役立ててください。