キッチンの換気扇を掃除したい! 方法や業者に依頼する目安を解説
換気扇やレンジフードはキッチンの中で最も頑固な汚れがつきやすい場所です。掃除方法に悩んでいる人も多いことでしょう。換気扇の掃除は定期的に行うことで、常にきれいに保つことができます。その一方で、頑固な汚れがついてしまった換気扇は、クリーニング業者に掃除を依頼したほうがおすすめのケースもあるでしょう。
今回は、換気扇の掃除方法や業者に依頼する目安などを紹介します。
- 換気扇を汚れたままにしておくデメリット
- 換気扇の掃除に必要な道具
- タイプ別、換気扇の掃除方法
- 換気扇掃除で注意するポイント
- キレイに掃除した換気扇をきれいに保つコツ
- 汚れがひどい換気扇はプロに掃除してもらおう
この記事を読めば、換気扇を掃除する頻度やおすすめの洗剤なども分かるでしょう。換気扇の掃除方法に悩んでいる人や、効率の良い掃除方法を知りたい人は、ぜひ読んでみてくださいね。
1.換気扇を汚れたままにしておくデメリット
はじめに、換気扇を汚れたままにしておく問題点やデメリットを紹介します。
1-1.換気の効率が下がる
換気扇の羽に汚れがたまると換気率が下がります。換気扇を「強」にしているのに熱気や臭いがこもってしまう場合は、換気の効率が下がっている可能性があるでしょう。
1-2.故障の原因になる
換気扇につく汚れは、油汚れやほこりが中心です。この2つが交じり合うと固くべたべたした汚れになります。これが部品の間にたまると、換気扇が動かなくなるなど故障の原因になることもあるでしょう。
1-3.汚れが悪臭の原因となる
酸化した油は悪臭を放つようになります。油を主体とした汚れも同様です。換気扇を使うたびになんともいえない嫌な臭いがする場合は、汚れが臭いの原因である可能性があります。
1-4.汚れが火事の原因になることもある
汚れを長期間放置しておくと、換気扇からつららのように汚れが垂れ下がることがあります。この汚れが熱せられると火がつく可能性があるので大変危険です。また、油汚れは熱で緩むので、調理中の熱気が当たると汚れがしたたり落ちてきてそこに引火する可能性もあります。
2.換気扇の掃除に必要な道具
キッチンの換気扇掃除には、以下のような道具を使うと便利です。
- アルカリ性洗剤
- ナチュラル洗剤:重曹やセスキ炭酸ソーダがおすすめ
- 使い捨てできるウエス
- ゴム手袋
- 古歯ブラシやタワシ
- 新聞紙
このほか、換気扇を分解するドライバーが必要になることもあります。
3.タイプ別、換気扇の掃除方法
この項では、家庭で使われている換気扇のタイプ別に掃除方法を紹介します。ぜひ、参考にしてください。
3-1.プロペラファンタイプの換気扇を掃除する方法
プロペラファンタイプの換気扇とは、羽が見えている昔ながらの換気扇です。現在、使っている家は少なくなりましたが、まだまだ現役というものもあるでしょう。
3-1-1.換気扇を外す
プロペラファンタイプの換気扇は、比較的簡単に外すことができます。汚れが手につきやすいので、ゴム手袋を装着して外しましょう。外した部品は新聞紙の上に並べておくとキッチンを汚すこともありません。
3-1-2.重曹やアルカリ性洗剤をかけてしばらく放置する
粉のままの重曹やセスキ炭酸ソーダ、アルカリ性洗剤を換気扇の汚れに吹きかけ、20分ほど放置しておきましょう。汚れが緩んで落ちやすくなります。
3-1-3.頑固な汚れは煮洗いをしてみる
洗剤を振りかけて置いておいても汚れが緩みにくい場合は、水1Lに対し、大匙1重曹をいれた重曹水を沸かしてそこに換気扇の部品を入れてしばらく置いておきましょう。シンクに45Lサイズのゴミ袋を設置し、そこに沸かした重曹水と部品を入れて1時間ほど放置しておくのもおすすめです。そうすれば、頑固な汚れも落ちやすくなります。
3-1-4.古歯ブラシやブラシで汚れをかき落とす
緩んだ汚れは、古歯ブラシやブラシでかき落としましょう。油汚れや洗剤は肌荒れの原因となるのでゴム手袋をはめてから作業してください。かき落とさなくても汚れが落ちそうな場合は、ウエスで落としても大丈夫です。
3-1-5.換気扇の周りを掃除する
外すことができないパーツは、洗剤をひたしたキッチンペーパーを張りつけて汚れを浮かせ、ウエスなどでふき取りましょう。20分も張りつければたいていの汚れは落としやすくなります。
3-1-6.水気を拭き取って再度換気扇を組み立てる
水気を拭き取ったら、再度換気扇を組み立てます。これで掃除は完了です。汚れがそれほどついていない場合は、1時間もあれば完了します。頑固な汚れがたくさんついている場合は、2~3時間かかるでしょう。
3-2.シロッコファンの掃除は分解方法をよく調べてから行う
シロッコファンとは、レンジフードの中に換気扇が収納されているタイプのものです。今はこちらのタイプの換気扇がキッチンの主流になっています。シロッコファンの掃除方法は、プロペラファンの掃除方法と基本的には同じです。しかし、シロッコファンのほうが作りが複雑で、分解に時間と手間がかかるものがあります。掃除をする前に、説明書などで分解方法を理解してから行いましょう。一般的なシロッコファンはドライバーがあれば分解することができます。ただし、メーカーや型によっては個人では分解が難しい製品もあるので、そのようなものは無理に分解せず、掃除できる場所だけ掃除しましょう。
3-3.レンジフードも洗剤で拭くこと
レンジフードも油汚れがたくさんついています。換気扇の部品をつけ置き洗いしている間、アルカリ洗剤などを吹きつけてウエスで拭き掃除をしましょう。これだけで随分ときれいになるはずです。
4.換気扇掃除で注意するポイント
この項では、換気扇掃除で注意するポイントを紹介します。
4-1.キッチンの養生をしっかりと行う
汚れがたまった換気扇を外すと、油汚れがキッチンに落ちてくることもあります。換気扇を外すまでに新聞紙などで養生をしましょう。そうすれば、汚れが落ちても新聞紙を捨てるだけですみます。
4-2.換気扇のスイッチは必ずオフにして掃除を始める
換気扇のスイッチを必ず切ってから掃除を始めてください。掃除中にプロペラが回りだすと大変危険です。可能ならば、コンセントを抜いてしまうと間違ってスイッチを押してしまっても問題ありません。コンセントがない場合は、キッチンだけ一時的にブレーカーを落としてもいいでしょう。
4-3.ガラストップのコンロに体重をかけないように注意する
シロッコファンタイプの掃除機は、ガスコンロの真上に設置されていることも多いものです。そのため、ガスコンロの周りに足をかけて換気扇を外そうとする人もいるでしょう。ただし、ガラストップコンロは一か所に体重をかけたり重いものを落としたりすると割れてしまいます。換気扇を外す場合は三脚などを使いましょう。
4-4.換気扇を再装着する場合はしっかりと部品を装着する
部品の装着具合が甘かったり、ねじをしっかり締めていなかったりすると、換気扇を動かしているうちに異音がしたり、部品が外れてしまったりします。ねじはしっかりと締め、部品はがたつき具合を確かめて完全にはまっているか確認しましょう。試運転をしてみて異音がする場合は、再度部品の装着具合を確かめてください。
5.キレイに掃除した換気扇をきれいに保つコツ
この項では、せっかくきれいにした換気扇をきれいに保つコツを紹介します。
5-1.フィルターを装着する
換気扇にフィルターをつけるだけで、ある程度汚れは防げます。フィルターは換気扇のサイズに合わせたものから、自分で切って換気扇に取りつけるものまでさまざまな種類があるので、換気扇に合ったものを選びましょう。
5-2.自動お掃除機能がついている換気扇を使う
最新式の換気扇の中には、ファンを自動で掃除してくれる機能がついているものもあります。キッチンの大規模リフォームの予定を予定しており、徹底して換気扇を掃除する時間がなかなか取れない場合は、換気扇そのものを汚れにくいものに交換してしまうのもおすすめです。
5-3.調理内容を工夫する
炒めものや揚げものをするほど、換気扇は汚れがつきやすくなります。「仕事などで忙しく、換気扇をこまめに掃除できない」場合は、揚げものや油を多めに使った炒めものは可能な限り控えましょう。そうすれば、油汚れがつきにくくなり、掃除をそれほど頻繁にせずに済むようになります。
5-4.週に1度は換気扇のフィルターやファンを拭く
換気扇は分解しなくてもある程度の掃除は可能です。週に1度、プロペラファンの換気扇は羽や周りを掃除し、シロッコファンの場合は金属製のフィルターを掃除しましょう。重曹やセスキ炭酸ソーダなどのナチュラル系洗剤を使えば、健康への影響を心配する必要はありません。
6.汚れがひどい換気扇はプロに掃除してもらおう
この項では、キッチンの換気扇の掃除をプロに依頼するメリットや業者の選び方を紹介します。換気扇掃除をプロに依頼するかどうか迷っている人は、ぜひ参考にしてください。
6-1.クリーニング業者に掃除を依頼するメリット
プロのクリーニング業者ならば、個人では掃除しにくい場所や形状の換気扇もきれいに掃除してくれます。特に、シロッコファンの場合は、レンジフードの奥は掃除がしにくく、業者に依頼しないと完璧に掃除するのは難しいでしょう。また、プロペラファンの場合も、個人では手が届きにくい場所まできれいにしてくれます。
6-2.普段の掃除ならば家事代行サービスでも依頼できる
レンジフードの拭き掃除など、短期間で行える掃除は家事代行サービスでも依頼できます。徹底した換気扇の掃除を依頼すると、数千円~1万円代が相場ですが、普通の掃除ならば1時間2千円程度で依頼可能です。こまめに掃除したいけれど時間がない場合は、家事代行サービスを依頼してもいいでしょう。
6-3.キッチンの掃除はまとめて依頼するとお得かも
キッチンの掃除は、換気扇だけ依頼する方法とキッチン全体を依頼する方法があります。まとめてキッチン全体を掃除してもらったり、キッチンとお風呂の掃除をセットで依頼したりすると、お得になることもあるでしょう。「家全体をキレイにしたい」場合は、思いきってまとめて依頼するのもおすすめです。
6-4.全国的なクリーニング業者は安心して依頼できる
お掃除本舗やダスキンなど全国に支店があるハウスクリーニング業者は、社員の教育も徹底されています。シロッコファンなど複雑な作りの換気扇掃除も安心して依頼できるのが大きなメリットです。その一方で、やや値段が高めになります。また、大掃除の時期や引っ越しシーズンなどは早めに予約がいっぱいになってしまいがちです。特に、大掃除のシーズンは早めに予約をしましょう。
6-5.地域密着型のクリーニング業者は繁忙期でも依頼しやすい
地域密着型の小さなハウスクリーニング業者は、繁忙期でも比較的予約が取りやすいところもあります。また、サービスがよい業者は、ついでにガスコンロ周辺の掃除まで行ってくれたりするところもあるでしょう。その一方で、経験が不十分な業者に依頼すると、掃除をした後で換気扇の調子が悪くなることもあります。また、万が一換気扇が故障してしまった場合の補償も、大手業者に比べると不十分なところもあるでしょう。口コミなどをよく確認し、信頼できる業者に依頼してください。
6-6.無料や格安しか宣伝しない業者には注意する
一昔前に比べると少なくなりましたが、換気扇掃除を口実にリフォーム契約を持ちかけてくる業者もあります。特に、高齢者しかいないお宅は狙われやすいので注意しましょう。優良な業者は、必ず費用を明確に伝えてくれます。「無料で掃除」「今だけ格安で掃除をする」しか言わず、何とかして家に上がり込もうとする業者には注意が必要です。
まとめ
ここまでお読みいただけたならば、換気扇の掃除方法がよく分かったと思います。換気扇の掃除は、時間を置くほど大変になっていくものです。大掃除のときにしか分解して掃除はしないというケースも多いでしょうが、可能ならば1か月に1度の割合で徹底した掃除をするといいでしょう。なお、最近は重曹などナチュラル系洗剤が人気ですが、油とほこりが固まった頑固な汚れはアルカリ性の洗剤のほうがよく落ちます。ナチュラル系洗剤にこだわりすぎず、アルカリ性の洗剤と併用して掃除を行いましょう。