落ち着く部屋の作り方〜基本ルール、家具とインテリアの選び方〜

落ち着く部屋を作るためには、まず何をすればいいのか分からない方が多いでしょう。家具の配置やレイアウトを変更するのも時間と手間がかかるので失敗できません。むやみに変更してしまうと、落ち着く部屋ではなく落ち着かないゴチャゴチャした印象になる可能性があります。

そこで、本記事では、落ち着く部屋の作り方で押さえておきたいポイントなどを解説しましょう。

  1. 落ち着く部屋ってどんな部屋?
  2. 落ち着く部屋の作り方〜基本ルール
  3. 落ち着く部屋の作り方〜家具とインテリア
  4. 落ち着く部屋の作り方〜ステップアップ編
  5. 落ち着く部屋の作り方に関してよくある質問

この記事を読むことで、自分にとって落ち着く部屋にするためのコツが分かります。悩んでいる方や気になっている方はぜひチェックしてください。

1.落ち着く部屋ってどんな部屋?

まずは、落ち着く部屋がどのような空間なのか特徴をチェックしておきましょう。

1-1.ゴチャゴチャしていないスッキリした状態

たくさんのものであふれている部屋は、ゴチャゴチャしており落ち着きませんよね。誰もが落ち着く部屋の多くは、片付いてスッキリしている状態です。どんなにオシャレで高級な家具がそろっていても、ものが散らかっている部屋では台無しになってしまいます。また、人間の脳は、視界の端にあるものにまで敏感に反応するのです。些細な情報だとしても、毎日積み重なれば膨大な情報量となり、脳が疲れてしまうでしょう。ものを減らすだけで視界が広がり、脳もリラックスできるのです。

1-2.色の数が少ない部屋

落ち着く部屋は、ものの量だけでなく色の数も大きく関係しています。部屋の中にたくさんの色数がある状態では落ち着きません。特に、蛍光色など目を引く鮮やかな色彩は興奮状態になってしまい、落ち着かなくなります。基本的に、落ち着く部屋の特徴は、白・茶色・ベージュなどのナチュラルカラーや、薄いブルー・淡いイエローなど目にやさしい色で構成されているのです。色数は2~3色程度に抑えるように心がけましょう。

1-3.清潔で爽やかな空気が漂っている

落ち着く部屋は、常に清潔な状態で掃除が行き届いている空間となっています。清潔な部屋は空気も爽やかで自然と心地よくなるでしょう。しかし、逆にホコリや汚れが蓄積されている部屋では、落ち着ける場所ではなくなります。さらに、精神面にも悪影響を及ぼしてしまう恐れが出てくるのです。落ち着く部屋にするためには、日々の掃除も必要不可欠となります。

1-4.騒音によるストレスがない

落ち着ける部屋は、騒音によるストレスがない空間です。交通量が多い車道の近くに部屋がある場合、常に騒音に悩まされ落ち着かない空間になってしまうでしょう。そんなときは、カーテンの種類や家具の配置などで防音対策ができます。後ほど、防音対策のポイントを紹介するのでぜひチェックしてください。

2.落ち着く部屋の作り方~基本ルール

それでは、落ち着く部屋の作り方で最初に押さえておくべき基本ルールを解説します。

2-1.まずは自分が落ち着ける空間を考える

まずは、自分がどんな部屋にいるときに落ち着けるのか考えてください。人によって落ち着く空間が異なります。「こうすると落ち着く」という具体的な空間や行動などを、メモに書き出してみましょう。たとえば、寝る前に読書をしているときに落ち着くのであれば、その行動にふさわしい部屋のイメージを膨らませます。自分がどんなときに落ち着けるか、行動から部屋のイメージを具体的にしていくことがポイントです。

2-2.自分好みのスタイルを見つける

自分が落ち着ける行動から部屋のイメージが思い浮かんできたら、次は部屋のスタイルやテイストを決めましょう。木目調の雰囲気が落ち着ける人もいれば、モダンテイストが自分好みのスタイルだと感じる人もいるはずです。自分が最も落ち着くと感じるのは、どのようなスタイルの部屋でしょうか。主なテイストを以下にピックアップしたので、ぜひ参考にしてください。

  • 白を基調にカラフルな差し色を入れた「北欧スタイル」
  • メルヘンチックな「ロココ調スタイル」
  • シンプルで機能的な「モダンスタイル」
  • 古き良き雰囲気が楽しめる「アンティークスタイル」
  • 天然素材を活用した「ナチュラルスタイル」
  • 東洋ムードが満載の「アジアン風」
  • 機能美を追求した「ホテル風」
  • 居心地よく感じるオシャレな「カフェ風」

2-3.できるだけものを減らす

前述したように、たくさんのものを置いている空間は居心地よく感じられません。そのため、できるだけものを減らすことが重要です。落ち着く部屋を作る前に、自分がどのくらいのものを持っているのか、各部屋ごと1箇所に集めてください。1箇所に集めることで、量が把握しやすくなりものを減らす意欲につながるでしょう。この機会に断捨離をするのも、清潔でスッキリとした部屋をキープするポイントです。

2-4.収納スペースを把握する

持ち物の量を減らすと同時に、収納スペースも確認しておきましょう。収納スペースがどのくらいあるのか把握することで、それに合わせて量が調整できるからです。ただし、収納いっぱいに詰め込まないようにしてください。入り切るだけ詰めてしまうと、ゴチャゴチャしてしまい落ち着かない空間になってしまいます。理想は収納スペースの8割程度で、残りの2割は空間を作ってください。余裕のあるスペースが落ち着く空間を生み出します。

2-5.キレイに掃除する

持ち物を減らし収納スペースを把握したら、入れる前に収納まわりを掃除してキレイにしましょう。長く掃除していない押し入れやクローゼットの中はホコリが蓄積しているはずです。この機会に掃除することで、落ち着ける空間がキープできるようになります。

3.落ち着く部屋の作り方~家具とインテリア

では、落ち着く部屋にするためには、具体的にどのような家具とインテリアを使えばいいのでしょうか。

3-1.過ごし方に合わせた家具選び

ポイントは、ライフスタイルに合わせた家具を選ぶことです。落ち着ける部屋には、人が座れる場所があります。寝る前に読書をするのが習慣になっている方は、ゆっくりと本が読めるイスを用意したり、ソファーを置いたりするといいでしょう。ストレッチなど体を動かす方は、そのスペースを確保するのも重要です。前述した、自分が落ち着く行動を踏まえた上で必要な家具を順にピックアップしてください。そして、なるべく背の低い家具でそろえることが大切です。座ったときの目線よりも背が低いもので統一すると、一気に開放感が生まれます。

3-2.家具の配置レイアウトは平行・垂直を意識する

テーブル・ソファー・イス・テレビ台などの家具はすべて、平行と垂直を意識してレイアウトするのがポイントです。斜めに置いてしまうと、無意識に違和感を覚え落ち着かなくなります。たとえば、ホテルの部屋はすべて平行・垂直に置かれているので気持ちが落ち着くはずです。家具だけでなく、リモコン・ラグ・敷物などもシンプルな形のものにして平行と垂直を意識すると落ち着きます。

3-3.色は3色でまとめる

家具とインテリアの色は、3色でまとめるように意識してください。色をたくさん使った部屋では、好みのインテリアを置いても落ち着かなくなります。どの色に絞ればいいのか分からない方は、ベースカラー・メインカラー・アクセントカラーの3色を決めるのがポイントです。それぞれのポイントは以下のとおりとなります。

  • ベースカラー:床や壁など部屋の大部分を決める色。白や木目調などナチュラルな色にする
  • メインカラー:ソファーやテーブルなど大きな家具やカーテンなどに使う色。部屋のテーマを決める主役の色なので、テイストごとに決める
  • アクセントカラー:アクセントや引き締め効果がある色

3-4.カーテン・ラグはベースカラーにあわせる

ベースカラーは基本的に変えられないので、自分好みのスタイルにしたい場合はカーテン・ラグなどのメインカラーで調節します。たとえば、モダンスタイルの場合、ベースカラーがベージュならカーテンを白または黒系にしてシックな雰囲気を出すなどです。木目調がベースの場合は、淡いグリーンやイエローなど目と心にやさしいカラーを使うといいでしょう。

4.落ち着く部屋の作り方~ステップアップ編

もっと自分好みの部屋にするための、落ち着く部屋作り(ステップアップ編)を紹介します。

4-1.さらにオシャレにするためのコツは「グリーン」

オシャレなカフェの多くは、観葉植物などグリーンが混ざっています。植物は心を和ませるアイテムの1つで、さらに落ち着いたオシャレな空間にしてくれるものです。切り花・観葉植物・サボテン・ハーブ・キッチン菜園などを部屋に取り入れてみてはいかがでしょうか。自分が「かわいいな」「癒やされるな」と感じる植物=グリーンを置くことで、よりリラックスできる空間になります。

4-2.照明はやさしい色にする

寝る前にリラックスしたい方は、やさしい色合いの間接照明を取り入れてください。明るすぎる光は目が冴えてしまい、リラックスできなくなります。明るさ控えめの間接照明を使えば、安らぎのムードが演出可能です。蛍光灯は刺激が強すぎるため、暖かな色をしているLED照明をおすすめします。

4-3.日用品はお気に入りのものだけ

毎日手にする日用品は、お気に入りのものだけに厳選するのも落ち着く空間づくりの1つです。自分が納得のいくデザインや品質のものにすると、使い込むほどに愛着が湧き出てくるでしょう。ひとつひとつのものを大切にすることができ、自分や家族のためのプライベートな生活がより豊かになります。そして、無駄な日用品が少なくなり、スッキリとした空間が生まれるのです。

5.落ち着く部屋の作り方に関してよくある質問

落ち着く部屋の作り方に関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.自然と落ち着く素材は何があるの?
A.人それぞれ好みは異なりますが、木の素材は自然を感じることができ、リラックス空間が生まれやすくなります。ナチュラルテイストにも取り入れられることが多いので、初心者におすすめです。100円均一で販売しているすのこやブランケットなどを組み合わせて壁紙に貼りつければ、収納棚や飾り棚として活用できます。ただし、重いものを載せる場合は強度を確認する必要があるので注意してください。

Q.騒音を防ぐための工夫は?
A.手軽にできる方法としては、カーテンや壁紙を防音効果のあるものに変えるやり方があります。防音効果を高めるカーテンは、ホームセンターなどで販売されているので簡単に手に入るでしょう。壁紙も既存の壁紙の上から貼りつけられるタイプを使えば簡単です。また、窓や壁に緩衝剤を貼る・本棚などの収納家具を壁にくっつけて並べるなどの方法もあります。

Q.インテリアカラーの配色は?
A.インテリアカラーの配色は、ベースカラーが7、メインカラーが2.5、アクセントカラーが0.5となっています。この割合で配色すると、カラーバランスが整った部屋に仕上がるので自然と落ち着くはずです。同一色に統一するやり方では、立体感や調和が出てこないので色に差をつけるのも大切なポイントとなります。

Q.落ち着く空間を維持するポイントは?
A.ものを使ったらすぐに元の場所に戻すことを心がけましょう。すぐに散らかったり、ものが散乱したりする部屋は落ち着くことができません。使った後にすぐ戻すことを意識すれば、キレイで落ち着いた空間がキープできるでしょう。また、小さな掃除をこまめに行うことも大切です。さらに、風通しをよくすることで、部屋の清潔感がアップします。

Q.大量の不用品をお得に処分する方法は?
A.自治体回収で処分するのも方法の1つですが、大量の不用品をまとめて処分するなら不用品回収業者がおすすめです。業者の中には、回収だけでなく買取サービスを行っているところもあります。不用品の中から買取対象となるものがあれば、処分費用にまわすことができるでしょう。

まとめ

落ち着く部屋の作り方は、コンセプトやテーマを決めるのが基本です。まずは、自分にとってどのような空間が落ち着くのか考えてみてください。そして、部屋の中にものがあふれている状態では、テーマを決めても落ち着く空間にはなりません。できるだけものを減らし、スッキリとした部屋を目指しましょう。ものを減らす分だけホコリが少なくなり、掃除もしやすくなります。また、過ごし方にあわせた家具選びやレイアウト・照明・カーテンなどにも配慮してください。