お風呂の赤カビを掃除しよう! 意外と簡単な赤カビ掃除・予防法!

お風呂の床などに時折見られる赤色のヌルヌルに悩んでいる方はいませんか? 実はお風呂の赤いヌルヌルは「赤カビ」と呼ばれるものです。赤カビは見た目が気持ち悪いですし、人体に悪影響があるのではないかと不安に思っている方も多いでしょう。

そこで今回は、赤カビを放置するとどのような影響があるのか、どうやって掃除すればいいのか、予防方法はあるのかなどについてお話しします。

  1. そもそも赤カビって何なの?
  2. お風呂に赤カビが発生する原因は?
  3. お風呂の赤カビ掃除に必要な道具
  4. お風呂の赤カビを掃除する方法
  5. お風呂の赤カビを予防する方法
  6. お風呂掃除をプロに依頼するという選択肢も!?
  7. 風呂の赤カビに関するQ&A

この記事を読むことで、お風呂の赤カビに関する基礎知識を学ぶことができます。赤カビを除去・予防するために、しっかりと押さえていきましょう。

1.そもそも赤カビって何なの?

まずは、赤カビがどのような存在なのか、黒カビとは何が違うのかなどについてお話しします。

1-1.赤カビって普通のカビと何が違うの?

浴室の床にピンク色のぬめぬめした汚れがこびりついていることがあります。これを一般的に「赤カビ」と呼びますが、実はカビではありません。正式名称を「ロドトルラ」といい、酵母菌の一種です。繁殖能力が高いことで知られ、菌の付着か3~4日で目に見てわかるほどまで増えます。しかし、カビとは違い、スポンジなどでこするだけで簡単に汚れを落とすことが可能です。

1-2.赤カビが人体にもたらす影響は?

気になる体への影響ですが、実は赤カビが人体に悪影響を及ぼすことはめったにありません。健康な人は怖がる必要はないでしょう。ただし、免疫力の低下した入院患者のカテーテルから侵入し、感染症を引き起こした事例もあります。
また、赤カビそのものはあまり危険ではなくても、放置するとこんどは黒カビが発生しやすくなるので注意が必要です。黒カビはアレルギーの原因となりますし、中には「エクソフィアラ」のように危険なものも存在します。エクソフィアラは傷口から体内に入り込んで脳にまで至ると、最悪死に至る恐ろしいカビです。

1-3.放置すると色が落ちなくなる!?

赤カビを長い間放置していると、赤カビの色素が壁材や床材の表面の傷から染み込み、赤いシミになってしまうことがあります。特に、セラミックやプラスチックの素材には色がつきやすいので注意が必要です。

2.お風呂に赤カビが発生する原因は?

この項目では、なぜ赤カビが発生するのかについてお話しします。

2-1.赤カビは常に空気中に存在している

赤カビの原因菌であるロドトルラは常に空気中を漂っています。そのため、発生を完全に防ぐことはできず、繁殖に適した条件がそろうと爆発的に増殖してしまうのです。条件の整いやすい夏場は特に気をつけましょう。

2-2.環境が高温多湿

赤カビの繁殖に適した環境は高温多湿です。具体的には湿度70%以上で気温20~30℃前後の場所を好みます。そのため、浴室はお湯で空気が暖まるため、冬場でも繁殖のリスクがあるでしょう。また、夏場になれば浴室以外の水周りでも注意が必要です。

2-3.長期間掃除をしていない

長期間掃除していないと皮脂汚れや髪の毛などがタイルなどにこびりついてしまいます。これらの汚れは赤カビの大好物です。養分となってしまい、大繁殖する原因となります。

3.お風呂の赤カビ掃除に必要な道具

赤カビ掃除はあまり多くの道具を必要としません。しかし、最低限そろえておいてほしい道具はあるので、しっかりとそろえておきましょう。

3-1.赤カビに効果的な洗剤は?

赤カビを掃除する際には、以下のような洗剤を使うと効果的です。

  • カビ用洗剤
  • 消毒用エタノール
  • 塩素系の漂白剤
  • 重層沸騰水

重曹沸騰水は、沸騰させた1リットルのお湯に80グラムの重曹を溶かしたものです。熱の力が加わるため、普通の重曹水よりも洗浄効果が高まります。

3-2.スポンジ

黒カビと違い、赤カビは比較的簡単に落とせます。そのため、スポンジがあれば十分に赤カビを除去できるでしょう。むしろ、たわしなどは床や壁を傷つける原因となるので使わないようにしましょう。たわしなどでできた小さな傷はカビの温床となります。

3-3.ゴム手袋

カビ用洗剤などは素手で触ると体によくありません。特に、間違って洗剤のついた手で目をこするようなことがあると危険です。必要がなさそうに感じても、なるべくゴム手袋を装着するようにしましょう。

4.お風呂の赤カビを掃除する方法

次は赤カビの掃除方法についてご紹介します。

4-1.即効性を重視するならカビ用洗剤を使おう

前述した洗剤の中でも、やはりカビ専用に作られたカビ用洗剤は効果が段違いです。一刻も早く、そして確実に赤カビを落としきりたいのであればカビ用洗剤を使いましょう。また、カビ用洗剤には黒カビを含めたカビ全般に効果があるものと、赤カビ用のものがあります。どちらでも赤カビを落とすことはできますが、できれば専用のものを使った方が効果的です。十分な時間が経過したらスポンジなどで軽く表面をこすってからシャワーで流しましょう。

4-2.安全性を重視するなら消毒用エタノール・沸騰重曹水がおすすめ

消毒用エタノールや沸騰重曹水は非常に安全性が高いのが特徴です。特に、重曹に関しては食品(ふくらまし粉)としても使われるものですから、非常に安全といえます。アレルギーのある方や、子供のいるご家庭などでおすすめです。ただし、やけどの危険はあるので、使う際には注意してください。また、沸騰重曹水はニオイがきつくないので、洗剤やアルコールなどのニオイが苦手な人にも役立ちます。
消毒用エタノールは乾いた状態の赤カビにスプレーし、しばらく放置してからスポンジなどでこすり、シャワーで流してください。沸騰重曹水は風呂上がりなどに、気になる場所へかけるだけです。

4-3.色を落としたいときは塩素系漂白剤を使おう

赤カビが発生すると、掃除をしても床や壁にピンク色が残ってしまうことがあります。そのようなときには、塩素系漂白剤を使いましょう。泡状になって壁や床に張り付くタイプのものを使うのが効果的ですが、その上からラップやキッチンペーパーなどを張り付けるとより効果的です。液状の塩素系漂白剤を使うときは、そのまま壁や床にかけても流れてしまうので、必ずキッチンペーパーなどに染み込ませてから張り付けましょう。1~2時間ほど放置してからシャワーで流したら完了です。

5.お風呂の赤カビを予防する方法

赤カビはしっかりとコツを押さえることで予防が可能です。しっかりとコツを押さえておきましょう。

5-1.風呂上がりにはしっかりと浴室を乾燥させよう

カビの繁殖原因のうち、最も影響が大きいのが湿度です。ですから、湿度をなるべく下げることが重要となります。風呂上がりには窓を開けるなどして十分に換気してください。できれば、窓と浴室のドアの両方を開け、風の通り道を作りましょう。

5-2.消毒用エタノールで除菌するのが効果的

消毒用エタノールは赤カビの除去だけでなく、予防にも非常に効果的です。浴室がよく乾燥している状態で消毒用エタノールを床や壁にまんべんなくスプレーしましょう。なお、床や壁がぬれている状態でスプレーすると効果が薄まってしまうので注意してください。

5-3.風呂上がりには「熱いお湯」を壁や床にかける

赤カビを含めたカビの多くは40℃以上で死滅します。ですので、理論上は給湯温度を40℃以上に設定し、風呂上がりに床や壁にまんべんなくかけることで赤カビを予防可能です。ただし、たいていの場合、シャワーのノズルから出たとき、そして壁や床に当たったときの温度は40℃以下になっています。ですので、基本的には45℃前後に給湯温度を設定してからかけるのが良いでしょう。

6.お風呂掃除をプロに依頼するという選択肢も!?

最近はお風呂掃除をプロに依頼する方も増えてきています。ぜひ検討してみてくださいね。

6-1.実はお風呂掃除もプロに依頼可能!

プロの清掃というと、ついお部屋の掃除ばかりを思い浮かべがちです。しかし、お掃除のプロはお部屋だけでなくお風呂掃除も請け負ってくれます。自分で掃除するのが手間だと感じる方や、自分のスキルや知識だけだと赤カビを除去しききれないと感じた方におすすめです。業務用の協力な洗剤と、専用の道具、何より作業員の方の知識・技術によって浴室をきれいに掃除してくれるでしょう。

6-2.どこに依頼すればいいの?

依頼先は基本的にハウスクリーニングを請け負ってくれている業者となります。日常清掃や定期清掃を請け負っている業者なら、お風呂掃除も請け負ってくれるはずです。中には水回り専門の清掃業者もあり、そのような業者は特に知識・技術などに優れているのでおすすめします。

6-3.清掃業者を選ぶ際のポイント

清掃業者を選ぶ際には以下のような点に注意しましょう。

  • 創業年・営業年数はどのぐらいか
  • スタッフの数はどのぐらいか
  • 相談を真剣に聞いてくれるか
  • 水回りの清掃に実績があるか

創業年・営業年数は長ければ長いほど信頼が置けます。なぜなら、それだけ長く仕事を請け負っており、多くの顧客を持っていることの証明だからです。また、スタッフが多い会社というのは、それだけ余裕があり会社が正常に運営されていることの目安となります。相談を真剣に聞いてくれるかどうかも非常に重要なポイントです。お風呂場の掃除だけだと真剣に話を聞いてくれなかったり、すぐにほかの清掃についてのセールストークを始めたりすることがあります。そのような業者は選ばない方が賢明でしょう。また、当然のことですが、水回りの清掃に実績がない業者はリスクがあるので避けた方が無難です。

6-4.業者に依頼する際の注意点

清掃業を開業する上で、必要となる資格というものはありません。誰でも開業が可能なため、業者によって技術・知識などに大きな差があります。上記したようなポイントを押さえつつ、なるべく優秀な業者を選別してください。選別する際には、まず良さそうな会社を3社程度ピックアップし、それぞれの会社に見積もりを申し込みましょう。見積もり内容を比較し、一番条件が良い業者、あるいは一番信頼できそうな業者を選んでください。

7.風呂の赤カビに関するQ&A

最後に赤カビに関してよくある質問とその回答をご紹介します。

Q.赤カビの発生しやすい場所はどこですか?
A.シャンプーボトルの周りや石けん置きの周り、排水溝周りなどが特に赤カビの発生しやすい場所としてあげられます。

Q.赤カビ掃除に使ったスポンジやぞうきんなどはどうすればいいですか?
A.前述したように40℃以上の熱で死滅するので、掃除の後には石けんなどで洗ってから熱めのお湯に漬けておいておくと良いでしょう。気になる場合は鍋などで煮沸すれば万全です。

Q.清掃業者への見積もりにお金はかかるのでしょうか?
A.業者によって異なりますが、多くの清掃業者は無料で見積もりを出してくれます。気になる方は、依頼前に電話やインターネットなどから訪ねてみましょう。

Q.見えない状態でも赤カビは発生しているの?
A.目に見えて色がわかる場合は大量に繁殖している状態です。目に見えない状態でも多少は繁殖しているケースが多いでしょう。それだけに、こまめな掃除や予防が重要なのです。

Q.清掃業者とトラブルになったらどうすればいいでしょうか?
A.消費生活センター(国民生活センター)に相談するのがおすすめです。消費生活センター(国民生活センター)は行政が運営している組織なので安心ですし、相談料もかかりません。

まとめ

今回はお風呂の赤カビに対する情報をお伝えしました。赤カビは人体にほとんど影響がありませんが、不衛生であることは間違いありませんし、何よりも気持ちが悪いですよね。それに、ヌルヌルするので、滑って転倒するリスクなどもあります。専用の洗剤などを使って赤カビ対策をすることが大切です。また、消毒用エタノールをスプレーしたり、熱めのお湯をかけたりするなどして予防することも重要となります。自分で掃除するのが難しいようであれば、プロに依頼するのも良いでしょう。ぜひ、今回ご紹介した情報を参考にして、しっかりと赤カビを除去してくださいね。