子供に片付けさせる方法とポイントは? 片付けを習慣づけよう!

「子供がなかなか片付けようとしない」「部屋がすぐにゴチャゴチャになってしまう」など、子供が片付けできないことで悩んでいる方は多いでしょう。子供に片付けさせる場合は、子供目線で考えることが大切なポイントです。また、子供が片付けしたくなる部屋づくりも一緒に行いましょう。本記事では、子供に片付けさせる方法やポイントなどを解説します。

  1. 子供の片付け〜基本編
  2. 子供に片付けさせる方法〜幼児編
  3. 子供に片付けさせる方法〜小学生以上編
  4. 子供が片付けしたくなる部屋づくり
  5. 子供の片付けに関してよくある質問

この記事を読むことで、子供が自ら片付けをしたくなるような部屋づくりやポイントが分かります。悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

1.子供の片付け~基本編

最初に、子供の片付けで押さえておきたい基本を一緒にチェックしていきましょう。

1-1.片付けができない子供の心理を知ろう

最初から積極的におもちゃを片付けようとする子供はなかなかいません。子供にとっておもちゃは遊ぶものであり、片付けという選択はないからです。遊び終わったらそのままにして、その場から離れてしまいます。片付けができないのは、子供のおもちゃに対する意識が「遊び」しかないからです。しかし、子供は飽きやすい一面もあれば、好きなものには夢中になるという一面も持っています。その一面を片付けにも生かすことができれば、片付けが習慣化するようになるでしょう。

1-2.物がつまめるようになれば、片付けが始められる

多くの親が「いつから子供に片付けをしつけるべきか」と悩んでいますが、物がつまめるようになった時点から片付けの訓練を始めることができます。だいたい、1~2歳ごろから片付けの訓練が始められるようになるはずです。ただ、「片付けをしなさい!」と強要するのはNGな行為なので注意してください。片付けができたという成功体験をくり返しながらも、習慣と自信をつけるトレーニングが大切なポイントとなります。

1-3.片付けさせるコツ

子供の片付けで押さえておきたい基本的なコツを紹介します。

1-3-1.子供がワクワクするような「しかけ」

子供の片付けは、しかけがポイントだといわれています。たとえば、おもちゃを片付ける場所にテープで目印を貼ったり、おもちゃと同じ絵を描いて置いたりするなどです。子供にとってそろえやすい場所を置き場所に決め、目で見てその場所がすぐ分かるような工夫を施します。置き場所がひと目で分かるようなしかけが、子供の片付け意欲を煽るのです。

1-3-2.子供と一緒に考えようとする声かけを

前述したように、「片付けなさい!」という上からの声かけはしてはいけません。声かけで押さえておきたいポイントは、子供が自分から片付けに積極的になるような言葉にすることです。たとえば、おもちゃを片付けたくなるようなかわいい収納ボックスを用意します。「このボックスの中に、このおもちゃを入れてみようか」とやさしく声をかけてあげてください。
また、「ここに本を置いておくと、奥にある物が取り出しやすくなりそうだね」と、一緒に考える言葉をかけます。すると、子供も一緒に考えるようになり、「片付けは使いやすくするためにすること」と理解できるというわけです。

2.子供に片付けさせる方法~幼児編

まだ幼い年の子供に片付けさせる方法とポイントを解説します。

2-1.ひと目で分かる目印をおもちゃ箱につける

幼児の場合は、自分で考えて理解するのがまだ難しいため、片付けを誘導させるための環境づくりが大切です。どこに何を入れたらいいのか分かりやすくなるように、ひと目で分かる目印をおもちゃ箱につけてください。ポイントは、カテゴリー別におもちゃ箱を作ることです。どのおもちゃ箱に何を入れるのかは、子供と一緒に相談しながら決めていきます。あくまで、子供の目線で片付けやすい環境づくりをすることが大切なポイントです。

2-2.大好きなおもちゃを見せる収納

おもちゃ箱にフタをしてしまうと、大好きなおもちゃが見えなくなり悲しい気持ちになってしまいます。幼いときから「片付けは楽しいこと」と意識づけるために、なるべく見せる収納を心がけてください。おもちゃ箱にフタをせず、カゴに入れるだけの収納方法が最適です。また、イスの上に置いたり、表紙を見せる形で本を並べたり、見せる収納にすると子供も楽しく片付けができます。

2-3.遊び感覚で片付けをする

片付けは義務ではなく、遊びの延長戦であるかのように工夫を凝らすのも方法の1つです。特に、片付ける習慣がなかなかつかないときは、遊びやゲームを取り入れてみてください。たとえば、子供同士でどちらが早く片付けられるのか競争したり、「このおもちゃのおうちはどこかな?」と声かけをしたりするなどです。すると、子供も楽しみながら片付けをするようになります。

2-4.大切なポイントは褒めること

大人でも身近な人から褒められると、とても嬉しい気持ちになりますよね。特に、子供は自分がやったことに対して親から褒められると、もっともっと褒められたいと思い積極的に片付けようとする傾向があるのです。「片付けるのがお上手だね」「おもちゃをおうちに帰してあげてえらい」と、子供の目を見て褒めてあげてください。片付けができたら毎回褒めてあげるのが、片付けを習慣化させるコツです。

3.子供に片付けさせる方法~小学生以上編

成長を遂げた小学生は、自分で考えて行動することができます。では、小学生の場合はどのように片付けを習慣化させることができるのでしょうか。

3-1.子供の意見を第一に考えてアドバイスする

小学生以上の子供は、自分の好みがハッキリしているので「どんな風に片付けたいのか」理想があります。ただ、その理想に近づくための片付けのやり方をつかんでいないだけなのです。そのため、大人が一緒に考えてやさしくアドバイスしてあげてください。学校のプリントはファイルにまとめて、本はサイズごとに並べてなど、アドバイスをしながら一緒に片付けましょう。その際に、好きな遊びや興味があることなども話をすると、会話が弾み、片付けも楽しく感じられるようになります。

3-2.好みの収納グッズを活用する

先ほど、小学生以上の子供は好みがハッキリしているといいましたが、その好みに合わせた収納グッズを選ぶのも片付けのポイントです。好きなキャラクターを使ったり、一緒にデコレーションしたりするといいでしょう。片付けに役立つ収納グッズなどを自分好みにアレンジすることで、片付けがさらに楽しくなること間違いありません。収納グッズを選ぶ際は、子供も一緒にお店へ行きましょう。

3-3.イライラしないで根気強く向き合うこと

「面倒くさい」「やりたくない!」と子供が駄々をこねたとしても、イライラしたり、「片付けなさい!」と怒ったりするのはNGです。片付けようと思ったときに親からいわれると、一気にやる気がなくなりますよね。絶対にイライラせず、「何で面倒に感じるのか」と根気強く向き合うことが大切です。大人が片付けてしまえば短時間で終わる作業でもグッと我慢し、子供と一緒に取り組んでください。親が寄り添えば、子供も考えるようになり整理整頓がうまくなります。

4.子供が片付けしたくなる部屋づくり

子供が片付けしたくなる部屋にする方法とポイントを解説します。

4-1.使う場所の近くに置き場所を作る

置き場所を決めてあげれば、子供も片付けやすくなりますが、大切なのは使う場所の近くに置き場所を作ることです。たとえば、リビングで遊ぶことが多いおもちゃなら、リビングにおもちゃ箱を準備しましょう。子供部屋を置き場所に決めると、片付けが面倒になってしまいます。置き場所は、使用する場所の近くに設けることが大切です。

4-2.女の子はかわいく、男の子は冒険心がくすぐられるように

女の子はかわいいものに惹かれ、男の子は冒険心がくすぐられるようなものに興味を示すでしょう。男女で異なる心理を生かし、片付けしやすい環境を作ります。女の子はカラーキュービックを使ってカラフルにしたり、男の子は秘密基地風のキッズスペースを作ったりしてあげるといいでしょう。カラーボックスを横にして両面にベニヤ板を貼りつけるだけでも、簡易なキッズスペースが出来上がりです。秘密基地のような雰囲気は、男の子の冒険心を虜にするでしょう。

4-3.収納グッズは成長に合わせて選ぶ

片付けに役立つ収納グッズは、成長に合わせて選ぶのが大切なポイントです。子供の背丈に合っていないカラーボックスを使うと、手が届かず、片付けにくくなってしまいます。たとえば、身長に合わせて、カラーボックスを階段のように積み重ねていくなど工夫を凝らしてください。カラーボックスの中には、引き出しも自由に取りつけられるタイプもあります。小学生高学年になっても使うことができるのでおすすめです。

4-4.ラベルを貼り、分かりやすくする

子供が片付けやすい環境づくりとして、収納ボックスにラベルを貼り、何を入れるものなのか分かりやすくするのも大切なポイントです。「これはこのおもちゃを入れるもの」と決めておけば、使った後にどこへ戻せばいいのか理解しやすくなります。幼いときは、ラベルと一緒に入れるおもちゃの絵も貼りつけるとなお分かりやすくなるのでおすすめです。

5.子供の片付けに関してよくある質問

子供の片付けに関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.おもちゃや子供の物が多い場合は?
A.子供の持ち物が多いと、片付けや収納も大変な作業になります。まずは、持っているものを「必要なもの」と「要らないもの」に分けることが大切です。ここでも大人の意見で勝手に判断してはいけません。あくまで子供の意見を尊重し、一緒に分けていきます。「これは使わないものだから、お別れしようね」とやさしく声をかけながら要らないものに分けていきましょう。ものを減らすと、子供も片付けしやすくなります。

Q.声かけで出してはいけないNGワードは?
A.「片付けしなさい!」と指図するほか、「片付けないなら捨てる」というワードも絶対に出してはいけません。遊んだおもちゃを使ったらそのまま放置し、いつまでも片付けようとしない姿をみると、つい出てしまう言葉です。けれども、そのように片付けさせようとすると、いつの間にか子供はその言葉に慣れてしまい効果がなくなってしまいます。片付けないなら捨てるのではなく、使用禁止などルールを作ってみてください。

Q.今すぐ実行できる片付けのアイデアは?
A.おもちゃの種類やサイズに合わせた収納ボックスを用意しましょう。種類別に収まる入れ物を用意することで、「ここに入れる」と子供に意識づけさせることができます。最初は、入れるだけで片付けられるフタのない入れ物を用意しましょう。そして、しまう物の大きさに合わせて、入れ物のサイズを使い分けます。最初は簡単な方法から始めれば、少しずつ慣れていき、「自分一人でできた」という達成感が糧になるでしょう。

Q.小学生の片付けで役立つアイテムは?
A.プリントや授業で使う教科書が増えるので、ファイルボックス・本棚を用意してあげるといいでしょう。宿題などに使うプリントはすぐファイルボックスに入れ、平積みを防止します。そして、ためてしまったプリントは見返し、残さなくていいものは処分するようにするのです。また、ツリー状のスタンドを用意すれば、ランドセルや上着・帽子がかけられるようになるでしょう。

Q.小学低学年で気をつけておきたい片付けのポイントは?
A.大人が手伝わずとも自分で身支度ができるように、片付けや収納しやすい環境を作ることです。つい大人が手を貸してしまいがちですが、環境さえ整っていれば、身支度を自分でするようになるでしょう。なるべく、学校で使う物をまとめて収納できるラックを用意してください。1か所にまとめて収納できるようになれば、身支度も簡単です。

まとめ

子供の片付けは、親が一緒に考えながら片付けやすい環境づくりを行うことが大切なポイントです。つい「片付けなさい!」と怒ってしまいがちですが、辛抱強く、子供がどうすれば片付けようと自ら動くようになるのか、考えてみてください。幼い1〜2歳は、遊びの延長線上として片付けを考えることがポイントです。小学生になると好みが出てくるので、子供の好みと生活スタイルに合わせた片付けやすい環境を作ってあげましょう。