掛け布団はどのくらいの頻度で洗濯すべき? 洗濯方法や注意点など

冬場によく使う掛け布団は、どのくらいの頻度で洗濯すればいいのか悩みがちです。寝ている間にかく汗が掛け布団に染みついていると、使いづらくなりますよね。けれども、自分の家で洗濯してもいいのか、傷つくのではないのかなどいろいろな点で悩んでしまうでしょう。

本記事では、掛け布団を洗濯する頻度や方法などについて解説します。

  1. 掛け布団はどのくらいの頻度で洗濯すべきか?
  2. 掛け布団を家で洗濯する方法
  3. 掛け布団をコインランドリーで洗濯する方法
  4. 掛け布団を洗濯してくれるサービス一覧
  5. 掛け布団の洗濯に関してよくある質問

この記事を読むことで、掛け布団の具体的な洗濯方法やポイントが分かります。悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

1.掛け布団はどのくらいの頻度で洗濯すべきか?

最初に、掛け布団の最適な洗濯頻度について解説します。

1-1.半年~1年に1回が理想

冬のシーズンに使うことが多い掛け布団は、半年~1年に1度洗濯するのが理想だといわれています。確かに、冬場はよく使う寝具ですが、頻繁に洗濯する必要はありません。寝汗や汚れが気になる人は、半年程度に1回洗濯するといいでしょう。布団を丸洗いするとダニやカビはほとんどなくなりますが、月日が経過するにつれフケや垢(あか)・湿気が蓄積されてしまいダニが再び発生します。そのため、半年~1年に洗濯をくり返すことでダニのエサになるフケ・垢・湿気を取り除くことができるというわけです。

1-2.掛け布団を洗わないと危険!?

洗うのが面倒でついそのまま放置してしまいがちですが、掛け布団を洗わないと不衛生な布に包まれて眠ることになります。人は寝ている間にコップ一杯分の汗をかいているといわれており、その汗や水分が掛け布団にたまり、ダニやカビが発生しやすくなるでしょう。その結果、アトピーや喘息(ぜんそく)を引き起こすきっかけになってしまうのです。最悪な場合、症状が悪化すると肺炎や気管支炎を起こしてしまう恐れもあります。特に、免疫力が低い高齢者や幼い子どもは、症状を発症しやすいので注意が必要です。

2.掛け布団を家で洗濯する方法

それでは、掛け布団を家で洗濯する方法と注意点などを解説します。

2-1.まずは掛け布団の洗濯表示を確認しよう

掛け布団を洗濯する前にチェックしてほしいのが、掛け布団の洗濯表示です。自宅の洗濯機で洗えるか・手洗いできるかを必ず確認してください。間違って洗濯できない掛け布団を洗濯機で洗ってしまうと逆に劣化させてしまい使えなくなる恐れがあります。一般的に、羽毛の掛け布団は洗濯機や手洗いが可能ですが、綿や真綿でできた掛け布団は自宅での洗濯ができません。掛け布団の種類によって自宅で洗えるものと洗えないものがあるので注意してください。

2-2.洗濯機で洗う場合は洗濯ネットを使う

洗濯表示を確認した上で洗濯機で洗う場合は、洗濯ネットを使用するのが基本です。洗濯ネットに掛け布団を小さく折りたたんで入れてください。毛布コースまたはドライコース(手洗いコース・オシャレ着コース)を選び、すすぎまでは洗濯機に任せます。すすぎまで終わったら、調節しながら脱水してください。長時間脱水してしまうと中綿が傷んでしまう恐れがあるので1分以内の短い時間で終わらせるのが理想です。また、掛け布団に直接洗剤をかけるとムラができてしまうため、掛け布団を入れる前にある程度洗濯機に水を張り、洗剤を入れてよく溶かしておきましょう。

2-3.足で踏み洗いするのもOK

手洗いをする場合は、足を使って踏み洗いをしてください。掛け布団はサイズが大きいので浴槽を利用すると洗いやすくなるでしょう。足で踏み洗いをする際の主な手順は以下のとおりです。

  1. 最初にシャワーで掛け布団の表面についている汚れを落とす
  2. 浴槽にぬるま湯を張り、洗剤をよく混ぜたら掛け布団を入れる
  3. 足でしっかりと踏み洗いをする
  4. にごった水がかなり出てきたら、すすぎも入念に2~3回行う

水を吸収した掛け布団は非常に重くなっているため、浴槽のふちに置いたまま1~2時間ほど放置してください。水切りを浴槽内で行うことで干しやすくなります。

2-4.掛け布団の干し方も要チェック!

洗濯機または浴槽内で掛け布団の水気をある程度きったら、乾燥するためにベランダや庭に干してください。できれば、風とおしの良い場所に布団を干しましょう。羽毛や真綿の掛け布団は日陰干し、ポリエステルや綿の掛け布団は日干しにするのがポイントです。そして、完全に乾燥するまでしっかりと乾かしてください。ここで中途半端な乾き方になってしまうと、湿気を含みダニやカビの発生源になってしまいます。

3.掛け布団をコインランドリーで洗濯する方法

ここでは、掛け布団をコインランドリーで洗濯する方法を紹介します。

3-1.サイズが大きい掛け布団はコインランドリーへ

布団を洗濯する前に、洗濯表示と併せて洗濯機の容量と掛け布団のサイズを確認しておかなければなりません。5kgサイズの洗濯機ならシングルサイズの掛け布団を洗うことができます。しかし、7~8kgサイズでなければセミダブルサイズを洗うことができません。掛け布団を自宅の洗濯機で洗うことができない場合は、コインラインドリーを利用しましょう。コインランドリーの洗濯機は容量が大きいので、掛け布団を洗濯ネットに入れる必要もありません。生地にキルティング加工がしてあればそのまま洗濯機に入れても大丈夫ですが、中綿が心配な方はくるくる巻いて紐でしばってから洗濯するといいでしょう。

3-2.洗濯機のサイズ選びに注目!

コインラインドリーで掛け布団を洗う場合、自分で洗濯機のサイズを選ぶことができます。掛け布団に対して大きめのサイズを選びがちですが、あまりに大きい容量の洗濯機で洗ってしまうと中綿が傷ついてしまうので注意が必要です。中で掛け布団が暴れてしまい、洗濯機が途中で止まってしまうこともあります。そのため、できるだけ洗濯機の9割が掛け布団で埋まるほどの洗濯機を選んでください。また、容量によっては2~3枚まとめて洗濯するのも方法の1つです。

3-3.オシャレ着用中性洗剤を使う

自宅で洗う場合も同じですが、コインランドリーで洗う場合もオシャレ着用中性洗剤を使ってください。掛け布団を洗濯機に入れたら、オシャレ着用中性洗剤をセットしてスタートボタンを押すだけでOKです。洗濯から脱水まですべて任せることができます。洗濯直後の掛け布団は小さくしぼんでいるので乾燥機も小さめのサイズで済むと思いがちですが、乾燥すると大きく膨らむので乾燥機のサイズにも注意してください。洗った直後の掛け布団を入れた際、乾燥機の3分の1以下の大きさになっているサイズが目安です。

4.掛け布団を洗濯してくれるサービス一覧

ここでは、掛け布団を洗濯してくれるサービスをいくつか紹介します。

4-1.宅配クリーニングを利用する

掛け布団をわざわざコインランドリーに持って行くのが面倒……と思っている方におすすめしたいのが宅配クリーニングサービスです。名前のとおり、掛け布団の洗濯を宅配でお願いできる方法となります。自宅まで業者が布団を引き取りにきてくれるので、自分で運ぶ手間と時間が省けるのが大きなメリットです。クリーニング後も自宅まで届けてくれるため、車を持っていない方や近くにクリーニング店がない方にもおすすめします。コインランドリーでは洗濯できない綿や羊毛の掛け布団も気軽にお願いできるでしょう。

4-2.クリーニングした布団を保管してもらえるサービス

クリーニング業者の中には、クリーニングした掛け布団を保管するサービスも展開しているところがあります。冬のシーズンに使うことが多い掛け布団をどこに収納すればいいのか、保管場所で頭を抱えている方は多いでしょう。シーズンに使うアイテムだからこそ、オフシーズン中の収納場所で悩みがちです。そんなときは、次のシーズンまで保管してくれるサービスを利用してください。掛け布団がきれいになるだけでなく、家の中もすっきりさせることができます。

4-3.布団クリーニング費用は約1万円以下

掛け布団のサイズや枚数などによって異なりますが、クリーニング費用の目安は1枚あたり1万円以下です。クリーニングが完了するまでの期間は2週間を目安に見ておくといいでしょう。繁忙期を避けて依頼すれば、もっと早くに終わるかもしれません。また、掛け布団の保管サービスも利用する場合は、費用がさらにかかってしまいます。具体的にどのくらいの費用になるのか、事前に確認してから依頼しましょう。掛け布団の状態によっては追加料金が発生することもあります。

4-4.長く使い続けている掛け布団は買い替えも

掛け布団の平均寿命は種類によって異なりますが、およそ10~15年が目安だといわれています。10年以上使い続けてきた掛け布団は中綿が傷んでいる可能性が高いため、洗濯するよりも買い替えを検討したほうがいいでしょう。洗濯しても臭いが取れなかったり、フワフワ感が出なかったりする場合は、寿命を迎えている可能性があります。買い替えたほうが気持ちよく掛け布団を使うことができるでしょう。

5.掛け布団の洗濯に関してよくある質問

掛け布団の洗濯に関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.掛け布団を洗いすぎるのも良くないのか?
A.よく洗ったほうが臭いや汚れは落ちやすくなると思いがちですが、頻繁に洗いすぎてしまうと中綿が傷ついてしまう恐れがあります。中綿が傷つくと掛け布団としての機能が落ちてしまうので注意が必要です。掛け布団の汚れが気になったときは、洗濯ではなく布団用掃除機を使うのも方法の1つでしょう。布団用掃除機や乾燥機を使うことで、ダニやカビを未然に防ぐこともできます。

Q.臭いを取り除く方法は?
A.洗濯せずとも干して湿気と取る方法があります。湿気が臭いの元になっているため、干して日光と風にあててください。片面につき1~2時間を目安に両面をしっかり乾燥させるだけでOKです。また、布団カバーを洗うだけでも臭いをある程度除去できるでしょう。シーツなどの布団カバーは寝ている間に皮脂がついてしまいます。できれば、週に1回ほど洗濯してください。

Q.掛け布団を自宅で洗う際の注意点は?
A.脱水のときに掛け布団が傷ついてしまい、中綿が出てしまうことがあります。脱水は調節しながら行うようにしましょう。また、ぬれた掛け布団を運ぶ際に水が垂れてしまうことがあります。カーペットの場合はぬれてしまうと大変なことになるため、通り道にタオルなどを敷いておくといいでしょう。また、足をすべらせないように注意してください。

Q.臭いや汚れを防止する使い方・保管方法は?
A.布団に汚れや湿気が残ったまま収納してしまうと臭いやカビの原因になるため、洗濯→しっかり乾燥させてから保管するのが大切です。収納場所はできるだけ湿気がない場所を選びます。重たい敷き布団は下に、軽い掛け布団は上に置くようにしましょう。さらに、掛け布団にホコリや汚れがたまらないよう専用袋を利用するのもポイントの1つです。通気性が良い専用袋を使い、防虫剤を一緒に入れておけば次のシーズンも安心して使うことができます。

Q.なかなか汚れが落ちないときの対処法は?
A.洗濯機をまわして掛け布団の仲間で水分を行き渡らせたら、いったん「停止」状態にすることです。そのまま10分程度放置したら、再びスイッチをオンにして通常の選択を開始してください。途中でいったん停止することで、潜在成分が汚れに浸透し落ちやすくなります。通常運転で洗濯するよりも汚れ落ちが断然違って見えるでしょう。また、クリーニング店に相談するのも方法の1つです。

まとめ

掛け布団は半年〜1年に1回の洗濯が理想だといわれています。定期的に洗濯することできれいな状態が維持でき、ダニも繁殖しにくくなるでしょう。洗濯表示に洗濯機のマークが記載されていれば、家の洗濯機で洗うことができます。家で洗うことができない場合は、コインランドリーまたはクリーニング店に依頼したほうがいいでしょう。間違った方法で洗濯すると使えなくなってしまうので注意が必要です。洗濯する前に、掛け布団の洗濯表示を必ず確認してください。悩んだときはプロに相談することをおすすめします。