直下型地震に備えて日頃からできる対策方法はこれ!!
いつか必ず来る、と言われている「首都直下型大地震」。
ところで直下型地震とは、どのような特徴があるのでしょうか?
また、直下型地震に対してはどのような対策をすれば安全だと思われますか?
そこで今回は、直下型地震の対策についてご紹介しましょう。
地震対策と言うと、緊急持ち出し袋や避難経路の確認などが上げられますが、家に対する備えも大切です。
1.直下型地震とは?
直下型地震とは、内陸部にある活断層で発生する震源の浅い地震のことです。
震度に対して、被害が多きいことが特徴であり、かつての「関東大震災」や「阪神淡路大震災」も直下型地震と言われています。直下型地震の特徴は、激しい縦揺れです。
阪神淡路大震災の時は多くの家屋が倒壊し、千人以上の方がその下敷きになって亡くなりました。
2011年に発生した東日本大震災は、震度こそ阪神淡路大震災より大きかったのですが、震源が海中だったため揺れによる建物への被害はほとんどなかったのです。
2.直下型地震の恐ろしさとは?
では、直下型地震が起きるとどのような被害が予想されるのでしょうか?
この項では、それをご紹介します。
2-1.建物の倒壊
直下型地震で一番恐ろしいのが、建物の倒壊です。
激しい縦揺れが襲うので、都市部などはビルからガラスが降り注ぐかもしれません。
「でも、今の建物は耐震構造になっているのでは?」と思う方もいるでしょう。
しかし、耐震構造の建物であっても地震で絶対に倒壊しないとは言えません。
いくら頑強な建物であっても、地盤ごと崩れる可能性もあります。
1984年に起きた長野県西部地震では、大滝村で大規模な斜面崩壊が起こり、10人以上の方が亡くなりました。
ちなみに、阪神淡路大震災で倒壊した建物の多くが、築30年以上の老朽化した家屋だったそうです。
2-2.家具や家電の倒壊
家具や家電の倒壊も、家の倒壊と同じくらい命の危険性があります。
特にタンスや冷蔵庫、食器棚などの大型家具や家電は体一部でも挟まってしまうと、抜けられないのです。
また、家具や家電を壁に固定しておいたとしても、中に収納されている食器や重い本などが飛びだす可能性もあるでしょう。
そして、意外に盲点なのが大型の水槽と観葉植物です。
どちらも重くて重量がある上に、頭や足の上に落ちて来ればガラスや植木鉢の破片で大けがをする恐れもあります。
2-3.火事
阪神淡路大震災では、地震直後に火災が発生しました。
これは地震により停電が起こり、その後電気が復旧した時に倒壊した家の中で電気がショートしたことが原因、と言われています。
また、関東大震災でも発生時間がお昼時だったせいで、大規模な火災が発生しました。
地震の時に起こる火災で恐ろしいのは、逃げ場所がないことです。
あちらこちらから火の手があがる上、ガレキや倒壊した建物が道をふさいでいるでしょう。
避難所の場所などを把握していないと、逃げ切るのは難しいかもしれません。
2-4.津波
直下型地震では津波は怒りにくいと言われていますが「東京や大阪など『湾』になっている場所では津波が発生するのでは?」と推測されています。
都市部で津波が発生すると地上はもちろんのこと、地下の被害が甚大になるだろうと予想されているのです。
3.直下型地震が起きたらどうすればよいのか?
直下型地震が起きたら、まずは身の安全を確保しましょう。
現在は緊急地震速報で、揺れが発生する数分前に地震の発生が分かるかもしれません。
家ならば机の下など、落下物から身を守れる場所に。
外でしたら、ビルの傍から離れて歩道の真ん中など広い場所に頭をかばってしゃがみ込みます。
海の近くで地震にあった場合はすぐに高台に避難してください。
揺れが収まっても油断はできません。
すぐに強い余震が来る可能性もあります。
揺れが治まったらすぐに家のドアを開け、貴重品と非難袋を持って非難しましょう。
その際に、家のブレーカーを落としておくと、漏電による火災を防げます。
外で被災した場合は、まずは家に帰るように心がけましょう。
ただし、家から遠い場合は近くの公共施設などにいったん避難してください。
携帯電話は使えなくなる場合が多いですが、使えた場合は災害伝言ダイヤルを利用して、家族に伝言を残しましょう。
4.直下型地震に備えるには?
では最後に、直下型地震に備えて我々ができることをご紹介します。
今は家の耐震強度を上げる工法もたくさんあるのです。
4-1.非難袋を用意する
東日本大震災が起きてから、非難袋を常備しておく家が増えています。
非難袋には、水、保存食、懐中電灯、ラジオ、電池、現金、常備薬、軍手、カイロなどを入れておきましょう。
また、2リットルのペットボトル入りの水を2ケースほど常備しておくと、救助が来るまで飲み水を確保できると言われています。非常袋は、げた箱などいざという時、すぐに持ち出せる場所に置いておきましょう。
4-2.家族で避難先を決めておく
家族がそれぞれ違う場所にいる時に、地震が起こる可能性もあります。
特に電車やバスなどの公共交通機関がストップすると、「無事だけれど家に帰れない」という事態も起こるでしょう。
そのような時に備えて、家族で避難先を決めておきましょう。
大抵は最寄りの学校や広い公園などが避難場所に指定されています。
実際に家族で避難場所に行ってみると、よりイメージがつかめるでしょう。
いざという時に携帯電話が普通でも、そこに行けば家族に会えるとわかっていれば、安心できます。
また、災害伝言ダイヤルの使い方も覚えておきましょう。
4-3.家の耐震工事をしておこう
1981年以前に建てられた家は、現代の建築基準法が適応されておらず、直下型地震が起きると倒壊の可能性があります。
また、築15年を超えた家も、耐震強度が落ちている可能性もあるでしょう。
直下型地震が高確率で発生すると言われている地域は、家の耐震工事もしておくに越したことはありません。
しかし、古い住宅に耐震工事をほどこすのは、なかなか難しいのです。
特に壁が少なく間口が広い日本家屋の場合は、壁を増やすか窓の外に筋交いを作らなければなりません。
どちらも費用と長い工事期間が必要です。
そこでおすすめなのが、制震ダンバーを筋交いや壁の四方に取り付ける、制震工事。
制震ダンバー自体は、大人が両手で持ち運べるサイズですから、それほど大きくはありません。
しかも、壁の一部をはがして設置するだけですから、工事期間も2~3日で済みます。
住人が他所に移る必要もありません。
制震ダンバーは地震が起きると、揺れを吸収して建物の倒壊を防ぎます。
しかも繰り返す余震の揺れもしっかり吸収してくれるので、倒壊のリスクは格段に下がるでしょう。
できるだけ費用をかけずに耐震工事をしたいという方は、ぜひご検討ください。
5.おわりに
いかがでしたか?今回は直下型地震の特徴や危険性、起きた場合の対処法をご紹介ました。
まとめると
- 直下型の地震は震源が浅く、激しい縦揺れが起きる地震
- 阪神淡路大震災や関東大震災も直下型地震
- 直下型地震が起きたら、机など頭を守れる場所に避難して、揺れが収まったらすぐに非難する
- 直下型地震が起きる可能性がある地域に住んでいる方は、家の耐震工事もしておいた方がよい
ということです。
地震はいつ発生するかわかりません。地震が起きたらすぐに避難できるよう、日頃から備えておきましょう。