注文住宅を契約する際に気をつけておかなければならないポイント!
完全オーダーメイドで建てる住宅のことを“注文住宅”と言います。
注文住宅は細かいところまで設計ができるので自分の好きなデザインに仕上げられるのが大きなメリットです。
自分の理想に近い家を建てたい方にはオススメですが、注文住宅を建設する際には気をつけるべき点がたくさんあります。
注文住宅の契約やその流れ、見積もり、設計などさまざまな注意点をチェックしていきましょう。
注文住宅の建設を考えている人は必ずチェックしてください。
1.注文住宅の契約の流れについて
必ず知っておいてほしいことが、“注文住宅の契約の流れ”です。
流れをきちんと知っておけば準備期間にすべて整えられますし、スムーズに家を建てられるでしょう。
悪質業者も増えてきているので契約の流れについては必ず把握しておいてください。
1-1 土地探し~打ち合わせ
注文住宅の契約については大まかに3つの段階にわけられます。
最初の段階になるのが、土地探し~打ち合わせです。
まず、注文住宅を建てる土地を探さなければなりません。土地が見つかり次第、ある程度の資金計画をたててください。
住宅ローンを組むなら返済期間、頭金の用意など資金計画をきちんとすることでこの後の打ち合わせが進められます。
土地を購入したら次は施工業者を決めて打ち合わせを進めることになるでしょう。
どのような家にするのか、主な設計をたてていくことになります。ある程度決まったらそこで見積書を出してもらってください。
見積書、設計ともに納得がいけばさらに細かいところを相談していき、本図面作成に入ります。このときに工事請負契約をしますが、きちんと各書類を確認したうえで契約をすることが大切です。
1-2 着工~工事完了
いよいよ工事がスタートです。
工事中は近隣の方へ迷惑がかかるのでその配慮をきちんとしておかなければなりません。
また、古い家から新しい家へ建て直す場合は仮住居が必要になるでしょう。
着工する前に地盤調査をかならずおこなってください。地盤調査結果によって改良が必要になるケースもあります。
着工し、基礎工事から土台・梁(はり)・柱が組み上げられ、屋根、外壁と進められます。
工事が始まるときによくありがちなのが、追加注文です。
「やっぱりこの設備をつけてほしい」「ここはこうしてほしい」と追加されることがありますが、変更するたびに見積書でしっかり確認しておきましょう。
工事が終わったあとに見積書を確認してもトラブルになるだけなので要チェックです。
内装が終われば工事は完了です。
1-3 引き渡し~入居
工事が完了すると竣工(しゅんこう)検査に入ります。
施工業者と一緒に完成した家を見回り、説明を受けながら問題がないかどうか確認する作業です。これはとても大切な検査なので自分で気になるところはしっかり確認してください。
この時点で不満があればすぐに伝えなければなりません。問題がなければそのまま引き渡しに入ります。引き渡しが完了すれば家の所有権は施工業者から自分に移り、いつでも入居できるようになるのです。
そこで保証料や火災保険料、ローン契約の印紙税といった最後の支払いをおこない、すべてが完了です。
このような流れで注文住宅が完成されます。
どのような流れで進められるのかきちんと把握しておいてくださいね。
2.契約書類について
2-1 大切な“工事請負契約書”について
注文住宅の工事を依頼するときに欠かせない契約書が“工事請負契約書”です。
依頼先が建築業者や工務店の場合はこの契約書が必要不可欠になり、書類にサインしなければ着工されません。
工事請負契約書は業者によってさまざまですが、一般的には以下のような項目が記載されています。
- 工事名
- 工事内容
- 工事場所
- 工期
- 引き渡しの時期
- 請負代金
- 支払方法
- 履行延滞違約金
以上の項目は必ず記載されているので細かくチェックしてくださいね。
この契約書にサインすればそのとおりに工事が進められるでしょう。
この中でもとくに注意してほしいのが、“引き渡しの時期”と“請負代金”、“履行延滞違約金”についてです。
きちんと見積書と工事内容の金額がマッチしているかどうか、工事が遅れた場合の違約金はどのくらいなのか、引き渡しの時期は間違っていないかどうかチェックしておかなければなりません。
工事請負契約書はとても大切な書類ということを覚えておいてください。
2-2 建築家に依頼する場合
ハウスメーカー、工務店に依頼する場合は「工事請負契約書」にサインし、契約を結ぶことになります。
しかし、建築家に依頼する場合は少し手順が異なるので注意しておかなければなりません。
建築家に依頼すると最初に「設計・工事監理契約」を結ぶ必要があります。この契約を建築家と結んだうえで業者に依頼し、業者と工事請負契約を結ぶのです。
業者に直接依頼するケースと建築家の場合では大きく異なるので必ずチェックしてくださいね。
また、工事請負契約、設計・工事監理契約だけでなく、契約書類では仕様書や見積書、設計図などほかの書類も詳しく確認することが大切です。
書類を発行するためには印紙税が発生することも覚えておきましょう。
3.契約時に注意するポイント
3-1 契約する前に金額を決めること
よくあるトラブルとして挙げられるのが、“業者との金銭トラブル”です。
金銭トラブルは近年続出しており、相談が相次いでいます。
そこで、契約時に注意するポイントとしては「先に金額を決めておくこと」です。
契約をする前に見積書や仕様書をしっかり確認してある程度費用を決めてください。そうしないと家を建てた後で大幅に費用がかかってしまったり、最初に立てていた予算以上の金額を支払わなければなりません。
費用を考えずに自分の要望ばかり言っていては金額も高くなってしまいますよね。
そうならないためにも契約する前に必ず金額を決めておいてください。
そして、もし工事をしている間に追加したいものがあれば、変更時に必ず見積書を出してもらうことが大切です。
見積書を確認しながら工事を進めていけば後で困ることはないでしょう。
3-2 アフターサービスについての確認
もうひとつ、よくあるトラブルとして“アフターサービスの有無”が挙げられます。
工事が完了し引き渡しがおこなわれても、業者によるアフターサービスがあるかどうか契約時に必ず確認してほしいポイントです。
入居してからそれほどたっていないのに、家の中で不具合が起きたらあなたはどうしますか?
業者に相談してもそれはまたお金がかかってしまうと言われたらだまされた気分になりますよね。そうならないためにも“アフターサービスの有無”はとても大切なポイントです。
アフターサービスやメンテナンスがきちんとおこなわれている業者であれば、そのようなトラブルが起きてもすぐに検査して、対応してくれます。
完成した家でも安心して暮らせるありがたいサービスです。
まとめ
注文住宅の契約の流れ、注意点についてみてきましたがいかがでしたでしょうか。
きちんと知識や情報を持っておけば悪質業者にだまされることなく、満足できる自分の家が建てられるでしょう。
大切なのは「知識」です。
何もわからないまま業者に依頼するのではなく、トラブルを避けるためにも大切な知識を身につけておきましょう。
- 入念な打ち合わせと土地探しからはじまる
- 着工から入居までしっかり自分の目で確認する
- 工事請負契約書の内容は要チェック
- 建築家に依頼するときは“設計・工事監理契約”も結ぶ
- 仕様書や見積書は必ず確認する
- 契約する前に金額を決める
- アフターサービスの有無を確認する
以上の7点についてはとくに注意しながら注文住宅の建設を進めていきましょう。