ガレージを建てる場合はまず何から計画したらいいの?

公共交通機関が発達している都市部以外は、車が日常生活の足という地域は多いでしょう。
また、都市部に住んでいる方でも大切な愛車があるという人は少なくありません。
現在、車を保管するには駐車場を建てたり借りたりしなくてはならないのです。
そこで、今回は駐車場の一種であるガレージを建てるメリットや建設計画の立て方などをご説明しましょう。
ガレージはほかの駐車場と比べると、高価ですがその分メリットも大きいのです。
ガレージを建てる予定のある方は、ぜひこの記事を読んで参考にしてください。

1.駐車場の種類とは?

まず始めに、車を止める駐車場の種類をご紹介しましょう。
それぞれにメリットとデメリットがあるのです。

1-1.青空駐車場

屋根も壁もなく、車が駐車するスペースだけの駐車場を青空駐車場といいます。
一般の住宅だけでなく、多くの商業施設や公共施設にも設置されているでしょう。
また、コインパーキングも青空駐車場のところが多いですね。
青空駐車場は、土地さえ確保できれば建築費はかかりません。
また、建ぺい率もありませんから家と一緒に建てる場合も、駐車できるスペースだけ残しておけば、後の建ぺい率をすべて家に費やすこともできます。
しかし、屋根も壁もありませんから、車は雨ざらしになるのです。
また、洗車したり手入れをした後に雨に降られたりすると、今までの努力がむだになる場合もあるでしょう。
さらに、車のメンテナンスが行えるときも限られます。
そして、雨の日は車の乗り降りが大変になるでしょう。

1-2.カーポート

屋根と柱だけの簡易的な駐車場です。
建築費はかかりますが、屋根があるだけで雨の日に自動車を乗り降りするのがかなり楽になるでしょう。
また、自動車の寿命や劣化具合にも差が出てきます。
さらに、寒さや暑さからの影響からも車を守れるのです。
雪や雨が多い地域は、青空駐車場よりもカーポートの方がメリットは大きいでしょう。
ただし、あくまでも簡易的な屋根ですから、台風など激しい風雨がやってくると車を守り切れません。
さらに、カーポートは建物になるため建ぺい率を考える必要があります。
ですから、戸建ての場合は家を建てる面積が狭くなる場合もあるでしょう。

1-3.ガレージ

ガレージとは、壁や屋根を備えた車を保管する車庫のことです。
カーポートよりも壁がある分、激しい風雨がきても車を守れるでしょう。
車を保管するには最も適した場所といえます。
ガレージには、建物の一部を車庫にするビルトインガレージと、建物が独立しているタイプのガレージの2種類があるのです。
また、マンションでは住人向けに大型ガレージを敷地内に建設しているところもあるでしょう。
しかし、ガレージを造る場合は土地と、建物の建ぺい率を考えなければなりません。
ビルトインガレージにすれば、建ぺい率の問題はクリアーできますが、ガレージの分部屋が削られることになります。
また、カーポートや青空駐車場に比べると建築費が高く、最低でも100万円以上かかるでしょう。

2.ガレージのメリットとは?

では、ガレージを建てるメリットとはいったい何でしょうか?
この項では、ガレージの効果やメリットについてご紹介しましょう。

2-1.乗り降りが楽になる

ガレージがあれば、どんな悪天候でも車の乗り降りが楽になります。
特に、ビルトインガレージの場合は出入り口をつければ建物内部から直接ガレージに行けるでしょう。
小さな子どもや高齢者がいる家や、大きな荷物を頻繁に出し入れする場合はガレージがあった方が便利です。

2-2.車が劣化しにくくなる

紫外線や風雨は車を劣化させます。
特に、ゴムやプラスチック製の部品は紫外線で劣化しやすいでしょう。
また、台風がくると瓦や木の枝が飛んできて車を傷つけるかもしれません。
普通の車でも傷ついたり部品が劣化したりすれば修理費がかかります。
これが、外車だったりビンテージもののクラシックカーであったりすればなおさらでしょう。
ですから、車が大切ならばガレージを建ててください。

2-3.落ち着いて車がメンテナンスできる

ガレージを建てようと思う方は、車好きの人が多いでしょう。
車いじりが趣味、という人もいると思います。
ガレージがあれば、外の天候がどうであれ、落ち着いて車をメンテナンスできるのです。
また、車を整備する道具もガレージの中に置けるでしょう。
車好きの人にとっては、ガレージは車を駐車する場所というだけでなく趣味の部屋でもあるのです。

3.ガレージはどうやって建てるの?

では、ガレージはどのように建てるのでしょうか?
この項では、ガレージを建てる前に確認しておくことや、計画の立て方、業者の選び方をご紹介します。

3-1.建ぺい率を計算する

ガレージは屋根があります。
ですから、建物扱いになり建ぺい率が問題になるのです。
建ぺい率とは持っている土地の中で建物を建ててよい広さの比率のこと。
土地の用途によって異なりますが、だいたい土地の広さの30%~80%になることが多いです。
すでに家を土地の建ぺい率いっぱいに建てている場合は、新たにガレージは造れません。
新しく家を建てるという場合は、家を建ぺい率いっぱいに建てるならビルトインガレージを検討してください。

3-2.ガレージは自作できるのか?

インターネットを検索すると、DIYでガレージを建てる方法を掲載しているサイトがたくさんヒットします。
また、組み立て式のガレージキットを販売している業者もあるでしょう。
ガレージは建築物の中では単純な造りです。
ですから、DIYが得意だったり建築物を造ったりした経験があるなら、自作は可能でしょう。
ただし、素人が建築したものは、やはり専門の業者が造ったものよりも弱いです。
大雪が降る地域や台風がよく直撃する地域にDIYでガレージを造るのは、やめた方がよいでしょう。
DIYの方が建築費は安く上がるかもしれません。
しかし、ガレージが壊れて中の車が傷つけば修理費が余計にかかります。

3-3.業者に依頼しよう

ガレージを建築してくれる業者はたくさんあります。
家の近くに複数の業者がある場合は、見積もりを取って比べてみてもよいでしょう。
また、当然ですがガレージはたくさん車が止められるものほど、費用がかかります。
特に、ビルトインガレージの場合は後から止める台数を増やすことはとても難しいです。
ですから、事前に何台車を止められるようなガレージを造るのか、しっかりと家族で話し合ってください。
また、雪国や台風はよく直撃する地域は、ガレージにも特別な補強が必要な場合もあります。
そのような地域にガレージを造る場合は、地元密着型の業者の方が気候風土をよく知っているため満足いく仕上がりになりやすいでしょう。

4.おわりに

いかがでしたか?
今回は、ガレージのメリットや建設する際の注意点をご紹介しました。
まとめると

  • ガレージは車を保管するには最もよい場所である。
  • ビルトインガレージならば、屋内から車に乗り降りするのも楽である。
  • ガレージを造る際は、建ぺい率を計算してから業者に依頼しよう。

ということです。
今は、カーポートやビルトインガレージを建てる家が多くなり、独立型ガレージを建てる家は少なくなりました。
しかし、リフォームで独立型ガレージを建てたいと考えている方も多いでしょう。
建ぺい率さえクリアーすれば、独立型ガレージは建てられます。
愛車を長持ちさせたい人はぜひ検討してみてください。