シンクの汚れを落とす掃除方法を解説! キレイに保ち続けるコツは?
キッチンのシンクは汚れがつきやすく、気づいたときには頑固な汚れになっていることが多いでしょう。「食器用洗剤を使っても落ちない」「強くこするとシンクを傷つけてしまいそうで怖い」など、シンクの掃除で悩んでいる方は多いはずです。そこで、本記事では、シンクについた汚れをキレイに落とす方法を紹介します。なぜシンクが汚れるのか、原因もしっかりと把握しておきましょう。
この記事を読むことで、キッチンのシンクについた汚れを簡単に落とす方法が分かります。悩んでいる方はぜひチェックしてください。
1.キッチンシンクが汚れる原因
まずは、キッチンのシンクがなぜ汚れやすいのか、その原因をチェックしておきましょう。
1-1.水道水に含まれる成分の汚れ「水垢(みずあか)」
キッチンシンクの主な汚れの原因は、水垢です。水垢は水道水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分によって発生します。シンク全体がくすみ、白いウロコ状の汚れが付着している場合は、水垢が発生している証拠です。放置するほど頑固な汚れになるので早めに除去しなければなりません。水垢が積み重なり、石のように固くなってしまうと、自分たちで取り除くのは難しくなるでしょう。
1-2.雑菌やカビ菌による「ヌメリ」
水垢と同じく、ヌメリも代表的なシンクの汚れで、生ゴミなどをエサにして繁殖する雑菌やカビ菌が原因となっています。生ゴミを扱うことが多いシンクだからこそ、雑菌やカビ菌が発生しやすいので注意が必要です。どちらの菌も水気が残ってジメッとしているところを好むため、排水口も定期的に掃除しなければなりません。そのまま放置すると、雑菌やカビ菌から悪臭が発生することになります。
1-3.調理器具を洗う際に付着する「油汚れ」
シンクの汚れでもうひとつ外せないのが、油汚れです。調理中に飛び散ったり、使用した調理器具を洗ったりする際に、油汚れがついてしまいます。シンクを使用する限り、油汚れを防ぐことはできません。けれども、ちょっとした心がけによって、頑固な汚れになるのを防ぐことができます。毎日使う場所だからこそ、日ごろの心がけが重要になるのです。
1-4.水道水と食器用洗剤が混ざる「石けんカス」
シンクの汚れには、水道水と食器用洗剤が混ざることでできる石けんカスもあります。見た目は水垢に似ていますが、水垢と混ざって固まるとやっかいな汚れになってしまうのが特徴です。放置すればするほど簡単に落とせなくなってしまうので、できるだけ早めに取り除く必要があります。
2.キッチンシンクの掃除に必要な道具
掃除を始める前に、キッチンシンクの汚れを落とすための道具を準備する必要があります。掃除にはどのような道具を使えばいいのか、詳しく説明しましょう。
2-1.クエン酸・重曹などの「エコ洗剤」
まず準備してほしいのが、クエン酸・重曹・お酢などのエコ洗剤です。自然由来の成分でできているため、小さい子どもやペットがいる家庭でも安心して使うことができます。キッチンは食材を扱う場所でもあるので、市販の洗剤よりも安全なエコ洗剤のほうがおすすめです。また、エコ洗剤はシンクだけでなく、ほかの場所にも活用できます。
2-2.ヌメリや雑菌汚れには「塩素系カビ取り剤」
油汚れをそのまま放置するとカビや雑菌が繁殖し、エコ洗剤だけではなかなか汚れが落ちない場合があります。そんなときに役立つのが、カビ取り剤です。カビキラーなどの塩素系カビ取り剤も用意しておいたほうがいいでしょう。ただし、比較的刺激が強い成分が含まれているため、使用の際は注意点をしっかり読んでから使うのがポイントです。特に、塩素系カビ取り剤は、クエン酸や酸性洗剤と混ぜて使ってはいけません。混ぜてしまうと、有害ガスが発生してしまうので注意してください。使用する際は、ほかの洗剤と混ぜず単体で使うことが大切です。
2-3.最終手段で使用する「酸性洗剤」
エコ洗剤やカビ取り剤でも落ちない汚れは、シンクにこびりついている可能性があります。特に、水垢は放置するほど落ちにくくなるため、その際は最終手段として酸性洗剤を使用してください。トイレ用の酸性洗剤は強力すぎて、シンクまわりの素材によっては、傷がつく恐れもあります。不安な方は、安易に使用しないほうがいいでしょう。
2-4.スポンジ・ペーパータオルなどの道具
汚れを落とす洗剤のほかに、スポンジやペーパータオルなどの道具も用意しておきましょう。シンクの汚れ掃除に役立つ道具は以下のとおりです。
- スポンジ
- ペーパータオル
- スプレーボトル
- プラスチックのヘラ(使わなくなったカードでもOK)
- ゴム手袋
- すき間フィットブラシや縦長のブラシ
- クレンザー
100円均一ショップにも、さまざまな便利アイテムが発売されているのでぜひチェックしてみてください。便利アイテムを使ったほうが、掃除が楽になります。
3.原因ごとの掃除方法を解説!
では、原因ごとの掃除方法を順に沿って解説します。
3-1.水垢はお酢やクエン酸で落とそう
白くザラザラしている水垢は、アルカリ性の性質を持っているので酸性のお酢やクエン酸が効果的です。お酢と水を1:2の割合で混ぜたものや、水100ml:クエン酸小さじ2分の1を混ぜたクエン酸水をそれぞれスプレーボトルに入れてください。そして、以下の順で汚れを落としましょう。
- 汚れている箇所にスプレーし、そのまま1~2時間放置する
- 時間が経過したら、スポンジで軽くこする
- 水で流し、キレイにして完了
上記の方法でも落ちない場合は、クエン酸水スプレーや水で薄めたお酢をペーパータオルに含ませ、汚れの上からパックします。2~3時間放置することで成分が浸透し、水垢を落とすことができるでしょう。
3-2.ヌメリはカビ取り剤を活用する
ヌメリの正体は、ほとんどがカビ菌や雑菌なのでカビ取り剤を使います。掃除の手順は以下を参考にしてください。
- カビハイターなどのカビ取り剤をヌメリがある箇所、排水口にまんべんなく吹きかける
- 5~10分ほど放置した後、縦長のブラシを使って汚れを落とす
- 水でよく洗い流したら完了
カビ取り剤は目に入ると危険なので、目より低い位置で吹きかけるようにしましょう。また、中にはにおいが非常にキツいタイプもあるため、使用する前に換気し空気の通り道を作ってください。前述したように、ほかの洗剤と混ぜて使用するのもNGです。万が一、誤って混ぜてしまった場合は、有毒ガスが発生する恐れがあるのですぐに換気し、空気を入れ替えてください。
3-3.油汚れは弱アルカリ性の洗剤が便利
油汚れはシンクの表面をコーティングするように付着しているので、弱アルカリ性の洗剤を使ってキレイにこすり落としましょう。弱アルカリ性の洗剤は、酸性汚れの油に効果的です。よほどの強い油汚れでなければ、簡単に落とすことができます。洗剤を選ぶ際は、弱アルカリ性の表記があるか確認してください。
3-4.石けんカスは重曹がおすすめ
石けんカスの汚れには、エコ洗剤の重曹を使った方法がおすすめです。掃除方法に関しては、以下の方法を参考にしてください。
- シンクを軽く水洗いする
- 粉タイプの重曹をまんべんなくふりかける
- 30分~1時間ほど放置した後、スポンジでこする
- 最後に水で洗い流して完了
重曹で落ちきれない汚れがある場合は、セスキ炭酸ソーダを使ってください。セスキ炭酸ソーダは重曹と同じアルカリ性なので、酸性汚れの油を分解します。また、重曹よりもアルカリ性の濃度が強いので、落ちきれなかった汚れに効くことがあるのです。セスキ炭酸ソーダを使用する際は、水500mlに対し小さじ1杯のセスキ炭酸ソーダを混ぜ合わせたものをスプレーボトルに入れます。汚れがひどい箇所にスプレーし、10分ほど放置した後に軽くこするだけでOKです。
4.キッチンをキレイに保つポイント
キレイになったキッチンを維持し続けるためのポイントを紹介します。
4-1.日ごろからこまめに掃除をする
キッチンのシンクは毎日使う場所なので、日ごろからこまめに掃除することが1番のポイントです。忙しい人にとっては、毎日の掃除が面倒に感じるかもしれませんが、サッと簡単にできる方法があります。たとえば、使った後は食器用洗剤をスポンジにつけて洗ったり、水で洗い流したりするなどです。また、シンクに使い終わった調理器具や食べカスがついた食器を放置しないようにしましょう。日ごろの心がけが、頑固な汚れを防ぎます。
4-2.使った後は水気を拭き取る
こまめな掃除とあわせて、ぜひ心がけておきたいのが使用後に必ず水気を拭き取ることです。水滴をしっかり拭き取ることで水垢ができにくくなります。また、汚れもつきにくくなり、カビ菌や雑菌が繁殖する環境を未然に防ぐことが可能です。同時に、調理中に発生したゴミも料理が終わったらまとめて捨てるように心がけましょう。キッチンを使った後は水滴やゴミを片付ける意識を高めておけば、水垢やヌメリに悩むこともありません。
4-3.プロによるフッ素コーティングもおすすめ
キレイな状態が保ちやすくなるフッ素コーティングを施すのも方法の1つです。フッ素コーティングは、汚れがつきにくくキレイな状態が長持ちするメリットがあります。シンクにお酢やレモンを塗ることでセルフコーティングができますが、プロに依頼したほうがより効果が持続できるでしょう。
5.キッチンのシンクに関してよくある質問
キッチンのシンクに関する質問を5つピックアップしてみました。
Q.こびりついた汚れは削って落とすべき?
A.水垢の場合は、削る掃除をすることでよりキレイに汚れが落ちます。ただし、汚れを削って落とす場合は、傷つきにくいものから使用してください。要らなくなったクレジットカードでも落とせますが、まずはスポンジでこすり、それからプラスチックのヘラを使いましょう。いきなり硬いアイテムを使うとシンク本体を傷つけてしまうことがあるので注意してください。
Q.おすすめの弱アルカリ性洗剤は?
A.代表的な洗剤として、花王から発売されているかんたんマイペットがあります。基本的に、リビングの汚れ全般に使うものですが、キッチンのシンクでも使用可能です。床や壁に付着する手垢はもちろんのこと、シンクについてしまった油や皮脂汚れもキレイに落とせるでしょう。食器用洗剤は中性洗剤が多いですが、弱アルカリ性を持っている除菌ジョイもおすすめです。
Q.クレンザーを使用する際の注意点は?
A.クレンザーは研磨して汚れを落とすため、プラスチック素材のキッチンやシンクには使用できません。誤って使うと、逆に傷がついてしまう恐れがあります。キッチンの素材が分からないときは、重曹やクエン酸など安全なエコ洗剤を使いましょう。
Q.ステンレスのサビが気になる場合は?
A.軽度のサビなら、重曹をふりかけて放置し、スポンジでこすり落とした後に洗い流せば落ちるでしょう。1度で落ちなくても、何回もくり返すことで徐々に取れるはずです。それでも落ちない場合は、クリームクレンザーを使う方法があります。ただし、前述したようにクレンザーを使うとステンレスでも傷がついてしまうため、マイルドタイプのクレンザーや研磨剤が入っていないスポンジを使いましょう。
Q.どうしても落ちない汚れの対処法は?
A.自分で何度掃除しても落ちない汚れがある場合は、プロにキッチンクリーニングを依頼するといいでしょう。範囲や場所・汚れ具合にもよりますが、だいたい1〜2万円で依頼できます。プロにキレイにしてもらえば、後は自分でキレイに保ち続ける努力をするだけなので手間と時間が省けるでしょう。
まとめ
キッチンのシンクが汚れる原因は、水垢と油汚れがほとんどです。汚れを放置すると、どんどん落ちにくくなり、雑菌が繁殖して悪臭が発生します。ついたばかりの汚れなら食器用洗剤や重曹・お酢など簡単に手に入るもので落とせるでしょう。大切なのは、汚れがついたときにすぐ掃除することです。日ごろから気をつけておけば、頑固な汚れが防止できます。また、キッチンの近くにクエン酸水スプレーや重曹水など、掃除に役立つ道具を用意しておくとすぐに使えるのでおすすめです。