サンルームのメリット・デメリットは?日当たりが良すぎてもダメ?
サンルームとは、壁や天井をガラス張りにしたスペースのことです。
日光がさんさんとふりそそぐ明るい空間に、あこがれている人も多いでしょう。
しかし、サンルームを造るときは日当たりや目的をよく考えて造らないと失敗します。
そこで、今回はサンルームのメリット・デメリットや造る際の注意点をご紹介しましょう。
サンルームがお勧めの家や管理の仕方、費用の相場などもご説明します。
家を新築したりリフォームしたりするのでサンルームを造りたいと考えている人は、必見ですよ。
1.サンルームとは?
サンルームとは壁や天井を透明なポリカーボネートやガラス素材で造り、日光をふんだんに取り入れられるスペースです。
造りがしっかりとしている温室、と考えればイメージがわきやすいと思います。
サンルームは独立した部屋として造られることが多いですが、リビングや寝室の一部をサンルーム仕様にすることも可能です。
床は、フローリングにしたりウッドデッキのようにしたりコンクリートにしたりすることもできるでしょう。
ですから、用途に合わせて床材を決めるとよいですね。
2.サンルームのメリット・デメリットとは?
では、サンルームのメリットとデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?
この項では、その一例をご紹介します。
2-1.サンルームのメリットとは?
サンルームの最も大きなメリットは、日当たりのよい多目的ルームができることです。
日光が天井や壁からふりそそぐ空間は、冬でも暖かく洗濯物を干したり子どもを遊ばせたりするのにはぴったりでしょう。
また、冬でも日当たりがよく風の当たらない場所ならば、南国の草花も育てられます。
さらに、日光は体内時計をリセットし、体調を整える効果もあるのです。
また、部屋の外にもうひとつ空間を造ることで、サンルームが二重窓の役割を果たし、エアコンの効きがよくなることもあるでしょう。
2-2.サンルームのデメリットとは?
サンルームは、日差しがふりそそいでこそ価値がある空間です。
日光が入りにくい場所に造っても効果はありません。
また、直射日光が入るということは、気温の変化が激しいということ。
地域によっては夏になるとサンルーム内の気温が40度を超える場合もあるでしょう。
ですから、季節によっては日よけなどが必須になることもあります。
さらに、サンルーム内は断熱もできません。
冬の夜などは底冷えがすることもあるでしょう。
ですから、部屋の一部をサンルーム仕様にしたい場合は、冷暖房の効きも考えてください。
また、サンルームは当然ですが、外からも中の様子がよく見えます。
オープン外構であったり家のすぐ前が人通りの多い道路だったりした場合は、通行人の視線が気になって落ち着かないということもあるでしょう。
そして、忘れてはいけないのが維持費です。
サンルームを増築した場合、固定資産税がその分上がります。
さらに、サンルームの天井はポリカーボネートという強化プラスチックです。
これは、紫外線で劣化していくため、定期的にメンテナンスが必要。
さらに、壁面に使われているガラスも破損をしたらすぐに交換しなければなりません。
そのための費用も確保しておきましょう。
3.サンルームの設置に適した家、不向きな家の特徴とは?
では、サンルームの設置に適している家とそうでない家の特徴は何でしょう?
この項では、その一例をご紹介します。
サンルームを造りたいと思っている方は、自宅とご紹介する特徴を比べてみてください。
3-1.サンルームの設置に適した家とは?
庭付き一戸建てで、通行人や隣家から見えない位置にあきスペースがある家は、サンルームを造っても問題はありません。
東や西しかスペースが開いていなくても、大丈夫です。
ただし、時間によって日差しが入らなかったり逆にきつすぎたりするので、日よけなどをかけておくとよいでしょう。
また、2階のベランダが広い家の場合はそこをサンルームに改築することも可能です。
ただし、あまりしっかりとしたものを造ると、ベランダが重さに耐えきれません。
ですから、簡易的な造りのものになるでしょう。
3-2.サンルームの設置に適さない家とは?
前述したように、オープン外構であったり家のすぐ前が人通りの多い道路だったりという場合は、サンルームを設置しても視線が気になって落ち着かないでしょう。
また、交通量の多い幹線道路沿いも、排気ガスでガラスが汚れやすいです。
サンルームの魅力は、透き通った壁面と天井にあります。
それらが排ガスで黒くすすけていては、「サンルームでくつろごう」という気分にもなれないでしょう。
掃除をこまめにすれば問題はありませんが、天井の掃除は素人では難しいです。
また、繁華街に近い場所では防犯面が心配。
サンルームに使われているガラスやポリカーボネートは衝撃に強くできています。
しかし、石などをぶつけられれば簡単に割れてしまうでしょう。
ですから、車を青空駐車しておくといたずらされることが多い、という場所ではサンルームは不向きです。
4.サンルームは北向きでも問題ない?
サンルームは北向きに作ってもそれほど問題はありません。
日差しが強い地域では、北向きにサンルームを造るお宅も少なくないのです。
北向きの部屋はどうしても暗くなりがちですから、サンルームを併設することにより日差しが入りやすくなるというメリットもあります。
ただし、結露なども発生しやすいので施工業者とよく相談して設置場所を決めてください。
5.サンルームの施工費用とは?
サンルームは、断熱工事などは不要ですから、一般的な部屋の増築よりは安価でできます。
インターネットを検索すると、数十万円で販売されているものもあるでしょう。
ただし、サンルームにもいろいろな種類があります。
壁面部分のガラス戸が開け閉めできたりするものは、値段が高くなるでしょう。
また、雪国の場合は天井のポリカーボネートを耐雪設計にする必要もあります。
また、紫外線をカットできる素材などを使っても、値段が上がるでしょう。
ですから値段だけでサンルームを選んではいけません。
サンルームを造る目的や欲しい設備、さらに設置する場所の気候なども考えてサンルームを選んでください。
分からないことがあったら、エクステリア業者に相談してみましょう。
数十万円~百万円あれば、ほぼ満足するサンルームができます。
6.おわりに
いかがでしたか?
今回はサンルームのメリットやデメリットなどをご紹介しました。
まとめると
- サンルームを造れば日当たりのよいスペースができる。
- 洗濯物を干したり子どもの遊び場にしたりと、使い方はいろいろ。
- 内部が丸見えなので、造る場所によっては視線が気になってくつろげない。
- 防犯面で不安がある。
- サンルームを造る際はエクステリア業者とよく相談をして決めよう。
ということです。
今は、インターネット通販でサンルームの施工工事を契約することも可能でしょう。
しかし、できれば実際に実物を見てから決めてください。
また、サンルームは広々とした空間でなくても大丈夫。3畳程度の空間でも、洗濯物を干したりガーデニングが楽しめたりします。使用目的に合わせて床材を変えれば、掃除も楽でしょう。
リビングや寝室の一部をサンルームにしたい場合は、耐震強度や日当たりなども考えて施工業者と相談してください。