傘のお手入れにはドライヤーを使おう! コツを詳しく解説!

傘は、使い続けるうちに撥水(はっすい)性が落ちてしまいます。撥水性が落ちると、雨水をうまくはじいてくれないので、さまざまなデメリットが出ることでしょう。お気に入りの傘ほど、何とかして撥水性を取り戻したいですよね。実は、ドライヤーを使うことで傘の撥水性を復活させることができます。今回は、ドライヤーを使って傘の撥水性を復活させる方法を詳しく解説しましょう。

  1. 傘の撥水性が落ちてしまう原因とは?
  2. ドライヤーで傘の撥水性を復活させよう!
  3. 傘の撥水性を取り戻す:ドライヤー以外の方法は?
  4. 傘を長持ちさせる方法とは?
  5. ドライヤーによる傘の手入れでよくある質問

この記事を読むことで、傘の撥水性について理解でき、長持ちさせる手入れ方法も分かります。まずは、記事をじっくり読んで参考にしてください。

1.傘の撥水性が落ちてしまう原因とは?

最初に、傘の撥水性が落ちてしまう原因について詳しく解説します。

1-1.撥水性が落ちる原因は?

傘の表面には、フッ素樹脂加工をして撥水性を持たせています。傘の表面にフッ素樹脂が鎖状に並ぶことで、水をはじいているのです。しかし、摩擦などで並びが平面化してしまうと、撥水性を発揮できなくなります。また、フッ素加工自体のはげや劣化によっても、効果が落ちてしまうのです。

1-2.傘の撥水性が落ちるとどうなる?

傘の撥水性が落ちると、雨が傘の内側にしみ込んできます。そのため、傘を差しているのにもかかわらず、ぬれてしまうことがあるのです。水をはじいてくれないため、使った後に傘がびしょびしょになり、屋内に入るときに困ります。汚れも流れ落ちにくくなるのも気になるでしょう。また、なかなか乾きにくくなるなど、デメリットがたくさんあるのです。

1-3.年数や使い方も影響する

傘の撥水性には、使用年数や使い方も影響します。傘自体が寿命を迎えている(布地が傷んでいる)場合も、撥水性が落ちるでしょう。また、新しい傘であっても、使用頻度が高かったり乱暴に扱ったりして撥水性が悪くなることがあります。

2.ドライヤーで傘の撥水性を復活させよう!

ドライヤーを使うことで傘の撥水性を復活させることが可能です。理由や方法・注意点など詳しく解説します。

2-1.ドライヤーで撥水性が復活する理由は?

ドライヤーの熱により、傘表面のフッ素樹脂の並びが元どおりになることで、撥水性が復活します。ただし、もともと撥水加工をしていなかったりビニールなど素材自体に撥水性があったりするものにドライヤーを当てても意味はありません。あくまでも、フッ素加工により撥水性を持たせているものだけに限ります。

2-2.傘の撥水性を復活させる方法

傘の撥水性を復活させるには、以下の手順を参考にしてください。

  • 傘がぬれている場合はよく乾かす
  • 傘から10~20cm程度離した位置からドライヤーをまんべんなく当てる

なお、ドライヤーを当てるときは1か所に10秒程度までにしてください。

2-3.水をはじくかチェックしてみよう

ドライヤーを使用した後は、水をはじくかチェックしてみましょう。屋外や浴室など、水滴が落ちても構わないところで傘を開き、表面に水を少量流してみてください。撥水性が復活していたら、水滴をはじきながら流れていくことでしょう。水滴をはじかない・布地に吸い込まれているなどの場合は、撥水性が復活していません。再度ドライヤーを当ててみるか、別の方法を考えてください。

2-4.ドライヤーで傘の撥水性を復活させるときの注意点

一部分だけにドライヤーを当てすぎないようにしましょう。高熱になりすぎて焦げたりとけたりすることがあります。また、ドライヤーを当てても撥水性が復活しない場合は、フッ素加工がはがれている・劣化している可能性が高くなるでしょう。ドライヤーを使うときは、高温によるやけどにも注意してください。

3.傘の撥水性を取り戻す:ドライヤー以外の方法は?

傘の撥水性を取り戻すには、ドライヤーを使う以外の方法もあります。どんなものがあるか詳しく解説しましょう。

3-1.ほかのもので熱を加えてみる

ドライヤー以外でも、アイロンなどを使って熱を加えると撥水性が復活します。アイロンをかけるときは、傘の裏から当ててください。スチームは使用せず、温度は「弱」から「中」が適切です。できるだけまんべんなくアイロンをかけるようにし、1か所だけかけすぎないようにしてくあさい。心配な場合は、傘に清潔な布を当ててアイロンするといいでしょう。ドライヤーを使うときと同様、高温になりすぎると布がとける・焦げることがあるので注意しましょう。

3-2.防水スプレーをする

傘に防水スプレーをするのもおすすめです。傘の撥水コーティングは、時間と共に劣化したりはげたりします。そのため、熱を加えるだけでは、撥水性が十分に復活しないこともあるのです。傘の布地が完全に乾いているときに、屋外などの換気のいい場所で20~30cm程度離して均一にスプレーしてください。スプレーが完全に乾くまでは、傘を使用しないようにしましょう。こまめに防水スプレーをし直すことで、傘が長持ちします。

3-3.そのほかの方法について

部分的に撥水性が落ちている場合は、表面の汚れを取り除くことで復活することもあります。大雨や台風の後など、大量の雨水を受けると傘には汚れが多く付着するものです。また、傘立てを使わずにたてかけておき、何らかの拍子に地面に倒してしまうと、傘表面に思わぬ汚れが付着するので気をつけてください。

4.傘を長持ちさせる方法とは?

傘を長持ちさせる方法について、詳しく解説します。

4-1.使ったら必ず陰干しする

傘を使った後は、面倒でも必ず日干しをして水分を乾燥させましょう。水分が傘に残ったままでは、撥水性が落ちるだけでなく金属がさびる原因になります。また、湿気がこもってカビくさくなりがちです。直射日光が当たらない場所に、傘を開いた状態で置いて水分を飛ばしましょう。たたむときは、水分が残っていないか確認してからにしてください。

4-2.差し方やたたみ方に気をつける

傘の差し方やたたみ方が乱暴だと壊れやすくなります。傘の開閉は、できるだけ静かに行ってください。たたんだ後は、広がらないようにボタンを留めておきましょう。特に、折りたたみ傘は、適当にたたむと折り曲げる部分の金具が破損しやすくなります。使わないときは、十分に乾燥させた後でキレイにたたんでおきましょう。

4-3.傘を長持ちさせるそのほかの方法

傘の汚れがひどい場合は、洗うことも試してみてください。傘は、想像以上に汚れているものです。汚れたまま放置すると、傘の素材が劣化する原因になります。また、色柄があせてしまいやすいので注意しましょう。水でぬらしたスポンジに中性洗剤をつけ、汚れがひどい部分を軽くこすり、よく水で洗い流してください。洗った後は、きちんと乾燥させましょう。また、傘の先を地面にトントンと当てる行為も傘を傷めます。ひまなときにやりがちなので気をつけてください。

5.ドライヤーによる傘の手入れでよくある質問

最後に、ドライヤーによる傘の手入れでよくある質問に回答します。それぞれの内容を確認し、参考にしてください。

Q.ドライヤーの温度はどのくらいが適切ですか?
A.温度調節ができるものは、低温を選びましょう。また、実際に傘に当てる前に自分の腕などに当てて、高温になりすぎないことを確認してください。温度調節ができないドライヤーも同様に試し、傘にダメージを与えない温度で使用しましょう。

Q.ドライヤーによる撥水性の復活は半永久的なのですか?
A.フッ素加工自体が経年や使用環境により劣化したりはげ落ちたりするため、数回程度となるでしょう。また、フッ素加工よりも傘の布地のほうが寿命を迎える場合もあります。ドライヤーなどの熱を当てても撥水性が戻らないときは、防水スプレーの使用を試してみてください。

Q.ドライヤーを当てたら傘が部分的に黒ずんだ理由は?
A.ドライヤーの熱によって、傘の素材が変質したためでしょう。特に熱に弱い素材の場合は、ドライヤーの設定温度が高すぎたり長時間当てすぎたりすることで、傘の素材が劣化し変質してしまうことがあるので注意してください。

Q.防水スプレーを使うときの注意点は?
A.まんべんなくスプレーしないと、変色してシミの原因になることがあります。特に、薄い色合いの傘では目立つので気をつけましょう。最初に目立たない部分にスプレーしてみて、変色しないかテストしてください。また、防水スプレーは大量に使えば効果が上がるものではありません。使用説明をよく読み、適量を使うようにしてください。

Q.ドライヤーとアイロンではどちらがおすすめですか?
A.ドライヤーのほうが手軽で、すぐに温風が出る点でおすすめと言えます。アイロンは、ドライヤーより時間や手間がかかるでしょう。しかし、アイロンのほうが傘のシワが取りやすいというメリットもあります。傘の状態や使いやすさを考えて、どちらかの方法を選びましょう。

まとめ

今回は、傘の手入れについて詳しく解説しました。傘は、使用を続けるうちに撥水性が落ちてしまうことがあります。しかし、ドライヤーなどを使って、撥水性を取り戻すことができるので試してみてください。また、普段からのお手入れや使い方に気をつけることも大切です。面倒だからという理由で使ったままで放置すると、傘の寿命が短くなります。大切な傘を長持ちさせるためにも、使ったあとは水気をよく乾かし、きちんと手入れしましょう。繰り返し使用して撥水性が落ちたときは、記事を参考にして復活させてみてください。