庭に猫が来て困る。有効な猫よけの対策はあるの?

庭が猫のトイレになってしまっている。車に猫が乗って汚れた、などと猫の害に悩まされている人は意外に多いのです。
猫はとてもかわいい生き物ですが、生活をおびやかされてはたまりません。
そこで、今回は庭や車の猫よけ対策をご紹介します。
猫は犬と違い、高いところから侵入してくるのです。
また、素早いので捕まえるのも大変でしょう。
ですから、対策方法に頭を悩ませている方も多いのです。
ぜひこの記事を参考に、猫対策をしてみてくださいね。

1.猫よけにはデマが多い

猫はかわいい動物ですが、庭をトイレにされて困っているという方も多いでしょう。
特に、都会は地面がアスファルトに覆われているところばかりで、地面が少ないのです。
ですから、土がむき出しになった庭や公園の砂場が絶好のトイレになってしまいます。
また、これからの季節、日光で温まりやすい車の上は猫の絶好の寝床になりやすいのです。
猫の爪は鋭いので、塗装が傷つくこともあるでしょう。
さらに、エンジンルームに猫が入りこんでしまうことも少なくありません。
知らずにエンジンをかければ後味の悪い結果になることもあります。
というわけで、猫よけに力を入れている方は多いでしょう。
しかし、「効果がある」とされる猫よけの中には、実は全く効果のないものがあるのです。
代表的なものが水を入れたペットボトル。
いまだに設置してあるところも多いですが、全く猫よけの効果がありません。
それどころか、水が腐ると悪臭が出たり水がレンズの役目を果たして火事になったりすることもあります。
これから猫よけを設置したいという場合は、辞めておきましょう。
また、犬や猫が嫌いな植物というものも、効果には個人差があります。
中には全く効かない猫もいますので、注意しましょう。

2.飼い猫や地域猫の場合は、飼い主に注意しよう

今は、完全室内飼いの猫が増えていますが、高齢者の場合は「猫は自由に出入りさせるもの」と考えている人も少なくありません。
飼い猫は、毛づやがよく人間への警戒心が薄いのが特徴。
猫によっては自分から人に近寄ってくることもあるでしょう。
首輪をしている猫もいます。
猫のテリトリーは半径500mと案外狭いので、毎日来るようでしたら近くに飼い主が住んでいる可能性が高いでしょう。
直接注意をしたり首輪にメモをはさんだりして、猫をしっかり管理してもらってください。
地域猫というのは、不妊手術をして地域で面倒を見ている猫のことです。
不妊手術をした猫は耳カットといって耳の一部にきれいな切れ込みが入っていることが多いでしょう。
また、地域猫の情報は町内会が把握していることがあります。
世話人もいるはずですから、対策を頼んでみてください。
飼い猫は法律では飼い主の所有物です。
ですから、猫を追い出すためとはいえ傷つけると、器物破損や動物愛護法違反に問われることになります。気をつけましょう。

3.庭や車の猫よけ対策とは?

では、庭や車にのら猫が侵入してきた場合は、どうしたらよいのでしょうか?
この項では、庭や車の猫よけ対策をご紹介します。

3-1.猫の嫌がる臭いなどをつける

猫は柑橘(かんきつ)系やミントの臭いを嫌います。
市販の猫よけスプレーは、このような臭いがついていることが多いです。
猫がよく近づく場所に、猫の嫌う臭いをつけておけば猫よけになります。
柑橘(かんきつ)系やミントの臭いならば、人間にとってよい香りです。
しかし、臭いはいつか消えます。
特に、雨が降ると消えやすいのでこまめに臭いをつける必要があるでしょう。

3-2.猫よけを設置する

鋭いとげが出ているシートなど、猫よけを設置すれば猫は侵入できません。
また、ビー玉など猫が歩きにくいものをたくさん庭に置いたら猫が来なくなった、という例もあります。
しかし、猫はわずかな隙間があれば侵入してくるのです。
さらに、猫よけを設置すると、美観を損ねることもあるでしょう。

3-3.超音波などで猫を撃退するグッズもある

猫は、人間よりもはるかに優れた聴覚を持っています。
そこで、超音波を出して猫を撃退する装置も販売されているのです。
ただし、この装置はそれなりの値段がする上に、盗難の危険もあります。
ですから、外からは見えない場所に設置しましょう。
また、猫の形にくりぬいた板にビー玉をはめ込むと、光を反射する猫の目のように見えて、警戒心の強い猫は近づきにくくなります。
ただし、猫もなれる動物です。
ビー玉が猫の目ではないと分かれば、効果はなくなるでしょう。

3-4.車にはカバーをかけよう

車に猫が乗らないようにするには、カバーをかけるのが一番です。
カバーに猫の嫌がる臭いをつければ、なおよいでしょう。
カバーをいちいちつけたり外したりするのは面倒ですが、不幸な事故を防ぐ効果もあります。

4.猫よけは長期間にわたってくりかえすことが大切

猫は、学習する動物です。
ですから、猫よけをしている家を「あそこは居心地の悪い場所だ」と認識すれば、近寄らなくなるでしょう。
ただ、そのためには時間がかかります。猫が嫌がる臭いなどを、根気強くつけていってください。
また、猫の被害がひどいと毒餌(どくえ)などをまきたくなるでしょう。
しかし、毒餌(どくえ)などをまいて薬殺してしまうと、のら猫でも動物愛護法違反になります。
どうしても、という場合は猫の保護団体から捕獲機を借り、猫を捕獲してみましょう。
遠くに放せばやってこなくなります。
ただし、捕獲したのら猫を素手で触ろうとしてはいけません。
猫は小さくても猛獣です。
油断すれば、大けがをさせられる可能性もあるでしょう。
捕獲した猫を触る場合は、必ず厚手の手袋を重ねてつけてからにしてください。

5.不用意に猫をエサづけしないこと

のら犬はすっかり見なくなりましたが、のら猫は今でもあちこちで見かけます。
かわいそうに思ってエサをあげたくなることもあるでしょう。
しかし、不用意なエサやりは猫を呼び寄せて、猫の被害を拡大するだけです。
また、猫は1年に2回、数匹の子どもを産みます。
猫は交尾をすれば必ず妊娠するので、1匹のメス猫が1年後には7~8匹に増えているかもしれません。
猫のフンや尿はマーキングも兼ねていますので、強い臭いがします。
愛猫家(あいびょうか)でも、猫の排せつ物の臭いが苦手な人はたくさんいるのです。
ですから、猫が増えれば悪臭の被害も増えます。
無責任な親切心で猫をエサづけしてはいけません。
面倒を見るならば、最後まで責任を持ちましょう。

6.おわりに

いかがでしたか?
今回は庭や車の猫よけ対策についてご説明しました。
まとめると

  • 猫よけに「これ」という決定打はない。
  • 根気強く庭や車を猫が嫌がる場所にしていく。
  • 飼い猫や地域猫の場合は、飼い主や面倒を見ている人に注意してもよい。

ということです。
猫は多くの人に愛される生き物ですが、嫌いな人もいます。
飼い猫が近所に迷惑をかけたら、素直に謝り、室内飼いに変更しましょう。
また、どうしてもという場合は、庭をコンクリートで固めて植木鉢でガーデニングを楽しむという方法もあります。
猫を飼っている人も、ガーデニングを楽しんでいる人もそれぞれが気持ちよく暮らせるように、お互いに注意を払いましょう。
また、猫を飼っている人は増やしすぎないように必ず避妊や去勢を行ってください。
発情期になると猫の尿は臭いが強くなります。