タンスの処分は難しくない! 知って得する婚礼家具の処分法とは?

結婚時に購入するタンスなどの婚礼家具。長年愛用し続けたものの、壊れてしまったので処分したいという……そんな方、非常に多いようです。

家具は使わなければただの障害物でしかありません。使わないのであれば、しっかりと処分することが重要です。

そこで、今回は婚礼家具の処分方法について中心にご紹介します。

これらの記事を読めば、婚礼家具の処分方法について知ることができます。婚礼家具にはさまざまな思い出が詰まっているはずです。変な処分の仕方をして後悔するようなことを避けるためにも、ぜひ最後までお付き合いくださいね。

1.婚礼家具(タンス)について

1-1.婚礼家具とは?

結婚時に購入される家具や調度品のことです。地域によって変わりますが、一般的には嫁入り道具として新婦側が用意する風習があります。

1-2.婚礼家具の種類

洋服ダンス・衣装ダンス・整理ダンスの3つが主な婚礼家具です。しかし、最近ではドレッサーやテーブルセットなども婚礼家具として扱われるようになってきています。

1-3.婚礼家具の歴史

嫁入り道具、という言葉を聞いたことはありませんか? 婚礼家具の起源は、古くから行われてきた婚礼時に道具を持ち込む風習です。

歴史をひもといてみると、平安時代には婚礼時に嫁入り側が道具をそろえる風習がすでにあったとされています。ちなみに、平安時代の嫁入り道具といえば、貝合わせとそれを収める貝桶(かいおけ)が代表的でした。なぜ、貝合わせなのかというと、貝殻は決してほかの貝殻とはかみ合わないというところから、唯一無二の存在……つまり、夫婦円満を意味したためです。

しかし、現代では貝合わせなどする人などいませんよね。時代に合わせて嫁入り道具が変わり、今のような形となったのです。

1-4.婚礼家具の目的

婚礼家具の目的は、結婚後に不自由ない生活ができるようにするためにそろえます。タンスはどんな家庭でも必ず必要となるもののため、婚礼家具として一般的になりました。

1-5.婚礼家具の現状

残念ながら、現状としては婚礼家具をそろえない家族が増えてきてしまってます。というのも、最近の住宅はユーザビリティが考慮され、クローゼットなどが備え付けられているためです。

また、単純に婚礼家具という風習を知らない人が増えているということも原因の1つでしょう。ほかにも、近年立て続けに起こる大震災も影響し、転倒すると危険な大型家具の需要が下がっているという理由もあります。

2.婚礼家具(タンス)を捨てたい、処分したい、破棄したいときには?

2-1.どんなときに処分が必要となるのか

真っ先に挙げられるのは『損傷がひどかったり、完全に壊れてしまったりした場合』でしょう。家具というのは使って始めて価値の出るものです。使い勝手が悪くなったり、そもそも使えない状態になったりした家具は必要ありません。

また、『邪魔になってしまったとき』も処分のタイミングです。引っ越しで新居が狭い場合や、ほかの荷物が増えて居住スペースを圧迫しているような場合は処分すべきでしょう。家具というのは、生活の質を高めるための道具。生活の質を下げてしまっているのであれば、むしろない方がよいのです。

2-2.主な処分方法

主な処分法としては以下のようなものが一般的です。

  • 販売店やメーカーの下取りで引き渡す
  • 自治体を利用して粗大ゴミとして出す
  • リサイクルショップ等に売却する
  • 不用品回収業者に引き渡す
  • 友人にゆずる

自分のライフスタイルに合わせて処分方法を選びましょう。

3.下取りを利用して婚礼家具(タンス)を処分する

3-1.販売店やメーカーの下取りで処分する

家具の販売店やメーカーによっては、下取りサービスを行っていることがあります。下取りとは、値引くことを目的として中古品を引き取るサービスのことです。

下取りサービスを利用すれば、購入金額を値引けて、しかも不要な家具を処分することができます。一石二鳥の方法なので、とてもおすすめです。

ただし、下取りは新しい製品を購入することが前提のサービス。単純に家具を処分したいだけの場合には利用できませんのであしからず。

3-2.販売店やメーカーを利用するメリットとデメリット

メリットはなんといってもそのお得さでしょう。本来は処分にお金がかかる家具を無料で処分できて、しかも新品の製品を安く購入できるのです。

デメリットとしては、やはり買い換えのタイミングでないと利用できないという点でしょう。家具を引き取ってもらうだけ、というわけにはいきません。また、販売店やメーカーによっては、自社で販売したものしか引き取ってもらえないことがあります。

家具を処分したいだけであれば、ほかの方法を選んだ方が賢明です。

4.自治体を利用して婚礼家具(タンス)を処分する

4-1.自治体を利用して処分する

自治体を利用して家具を処分する場合、『粗大ゴミ』として捨てることになります。粗大ゴミの出し方は、主に以下のとおりです。

  1. 地域ごとの粗大ゴミセンターに粗大ゴミの依頼をする。
  2. 郵便局やコンビニエンスストアなどで粗大ゴミ処理券を購入する。
  3. 粗大ゴミ処理券に必要事項を記入する。
  4. 粗大ゴミに処理券を貼り付け、指定の回収場所に出する。

このようにとても簡単です。もしも分からないことがあれば、お住まいの粗大ゴミセンターに電話してみましょう。

4-2.自治体を利用するメリットとデメリット

メリットは、どんな方でも確実に依頼できるという点でしょう。自治体が行っているサービスである以上、日本国民であればどんな地域にお住まいの方でも利用ができます。

デメリットはゴミ処理券の購入……つまり、手数料がかかることです。ちなみに、自治体や家具の大きさによっても変わってきますが、かかる手数料は1000円~2000円が相場でしょう。

また、ゴミ処理券の購入や指定場所への持ち出しなど、何かと手間がかかる点も大きなデメリットの1つです。マンションやアパートなど、持ち出しが難しい場所に住んでいる方や、老夫婦のご家庭などは、持ち出すのも一苦労でしょう。

5.リサイクルによる婚礼家具(タンス)の処分法

5-1.リサイクルショップを利用して処分する

リサイクルショップに売却することで、家具を処分することができます。リサイクルショップにおいて家具は非常に高い需要を占める商品です。状態がキレイであれば古いものでも買い取ってもらえることが多いので、とても有効な処分法といえるでしょう。

電話やインターネットから簡単に依頼できるので、気軽に依頼してみてください。

5-2.リメイク・リフォームする

リサイクルショップに売ることだけがリサイクルではありません。自分で新しい家具にリメイクしたり、家具専門の修復業者に依頼してリフォームしてもらったりすることも可能です。こうすれば、本来は捨てるしかなかった家具をまた使えるようになります。

婚礼家具には思い出も詰まっているはずです。買い換えを検討しているという方は、まずリメイク・リフォームを考えてみてください。

5-3.リサイクルのメリット・デメリット

メリットはなんといっても、ゴミにしないですむという点です。リサイクルショップに売ればまた誰かの手に渡って愛用されますし、リメイク・リフォームなら自分自身でさらに使い続けることができます。

婚礼家具は結婚の記念として購入するものです。とても思い出が詰まっていることでしょう。ゴミにしないですむのは、とても大きなメリットといえます。

デメリットは、処分法としての確実性のなさでしょう。リサイクルショップはリセールを基本としていますから、商品価値の認められたものしか引き取ってくれません。ですから、損傷がひどい場合は、たとえタダでも引き取ってはもらえないでしょう。また、リメイクやリフォームでは、そもそも処分することができません。

ですから、単純に家具を処分したい方には向いていないでしょう。

5-4.高額買い取りのコツ

家具は大きく移動しづらいので、多くのリサイクルショップは自宅まで査定しにやってきてくれます。この際、状態がよければ高額査定となるでしょう。

ですから、査定前には清掃を行っておいてください。家具は手で触るものですから、知らない間に手あかがびっしりとこびり付いていることも珍しくありません。掃除してみると予想以上にキレイになることがあります。

当然、汚らしいものよりもキレイで清潔なものの方が、査定額は高くなるでしょう。

5-5.業者の選び方

業者を選ぶ際には以下の5点に気を付けるとよいでしょう。

  • 婚礼家具の買い取り実績が豊富かどうか
  • 査定額が常識的かどうか
  • 質問に対してしっかりと答えてくれるかどうか
  • 公式ブログや公式Twitterなどを運営しているかどうか
  • 古物商許可を得ているかどうか

リサイクル業者には悪徳業者も含まれています。適当に選ぶとトラブルに巻き込まれる可能性もあるので、上記のポイントは必ずチェックしましょう。

ちなみに、古物商許可はHPの会社概要に記載されていますので確認してみてください。

6.不用品回収業者に依頼して婚礼家具(タンス)を処分する

6-1.不用品回収業者を利用して処分する

不用品回収業者に依頼することで、婚礼家具を処分することができます。不用品回収業者に依頼する場合、自宅まで出張回収に来てもらうことが可能です。また、出張地域外にお住まいの方は、宅配や持ち込みなどで回収してもらうこともできます。

6-2.不用品回収業者のメリットとデメリット

不用品回収業者のメリットは、無駄な手間をかけずに処分が可能という点です。

自宅まで出張してきてくれるので、何もせずに待っているだけでOK。しかも、不用品回収業者は引き取り拒否というのが原則としてありませんので、リサイクルショップとは違って二度手間になるリスクがありません。これは大きなメリットですよね。

デメリットとしては、粗大ゴミなどとして処分するよりも費用が割高な点でしょう。これは人件費や移動費などがかかってくるためです。しかし、人件費や移動費よりも家具の価値が高いと判断されれば無料で回収してもらえることもありますし、場合によっては買い取りしてもらえることもあります。それほど気にしなくてもよいでしょう。

6-3.料金形態について

不用品回収業者には主に2種類の料金形態が存在します。

  1. 『基本料金』+『回収品目ごとの費用』+『追加料金』
  2. 『回収品目ごとの費用』+『追加料金』

多いのは1番の料金形態です。ちなみに、基本料は3000円~5000円が相場でしょう。

6-4.不用品回収業者を選ぶ際の注意点

不用品回収業者も時々悪徳業者が混じっています。悪徳業者にだまされないように注意しましょう。

選ぶときの注意点はリサイクルショップのときと同じです。必ずHPを確認し、公式ブログや公式SNSがあるかどうか確認してください。もちろん、古物商許可があるかどうかも重要ですよ。

7.婚礼家具(タンス)にまつわるQ&A

Q.婚礼家具の掃除の仕方はどうやりますか?

木目に沿ってから拭きするのが基本です。ぬれ布巾や化学雑巾で拭くのは止めましょう。また、家具用であってもワックスを塗るのは避けた方が賢明です。

Q.壊せば可燃ゴミとして出すことはできませんか?

可能です。破壊してある程度の大きさまで小さくすれば、可燃ゴミとして出すことができます。とはいえ、思い出の詰まった婚礼家具を破壊するのは忍びないですよね。また、破壊する際に体力を使いますし、破片なども飛び散って危ないでしょう。

正直、労力に見合った処分法とはいえません。

Q.婚礼家具を捨てたら縁起が悪くありませんか?

婚礼家具には結婚のお祝いの意味も込められています。ですから、婚礼家具を処分すると縁起が悪いような気がする方も多いでしょう。

しかし、違う視点から見てみれば、寿命を全うしたとも考えられます。寿命の過ぎたものをそのまま置いておくというのも、それはそれで縁起が悪いですよね。役目を終えた道具は、安らかに眠らせてあげるのも持ち主の義務だと考えてあげると、ばつの悪さも和らぐと思います。

どうしても縁起が悪いと思うのであれば、リサイクルすればよいのです。

Q.査定時には中身を出しておくべきでしょうか?

中身を出さなくても査定は可能ですが、できれば中身をすべて出しておいた方がよいでしょう。特に婚礼家具に洋服や下着を入れている方も多いはずです。査定時に恥ずかしい思いをするかも知れませんよ。

Q.団地に住んでいるのですが回収してくれますか?

古い団地はエレベーターがないことがあります。エレベーターがない場合、婚礼家具のような重いものの運搬は大変ですよね。そのため、不用品回収業者の多くでは階段料金というものを設けています。もちろん、階段の下にまで自力で運搬してあれば階段料金は発生しません。

ただし、業者によっては外階段であれば費用が発生しないこともあります。気になるようであれば依頼する業者に確認しておきましょう。

まとめ

いかがでしたか?

今回は婚礼家具の処分方法について中心にご紹介しました。婚礼家具は思い出の詰まった大切なものです。処分の方法を間違えて後悔することがないように、今回の記事をしっかりと役立ててくださいね。