フローリングの拭き掃除はどうすればいい? 方法とポイントを解説

「使っていい洗剤が分からない」「床材を傷つけるかも」など、フローリングの掃除方法でお悩みの方は多いでしょう。ホコリ・油分の汚れ・食べカスなど、フローリングにはさまざまな汚れが付着しています。掃除機だけでは取れない汚れを、どのようにしてキレイにすることができるのでしょうか。本記事では、フローリングの正しい拭き掃除とポイントを解説します。

  1. フローリングの拭き掃除はこんなメリットがある!
  2. フローリングの拭き掃除〜基本編
  3. フローリングの拭き掃除〜ポイント
  4. フローリングの拭き掃除におすすめのグッズ
  5. フローリングの拭き掃除に関してよくある質問

この記事を読むことで、フローリングをキレイにするためのポイントが分かります。悩んでいる方は、ぜひチェックしてください。

1.フローリングの拭き掃除はこんなメリットがある!

最初に、フローリングの拭き掃除をすることで得られるメリットを紹介します。

1-1.掃除機だけでは取れない汚れが取れる

毎日掃除機をかけていても、取れない汚れがあります。たとえば、素足で歩いたときについた皮脂汚れや、こびりついた食べ残しなどです。これらの汚れは、掃除機だけでは拭き取れないので、定期的な掃除でキレイにする必要があります。水拭きは、フローリングのベタベタを防ぐ大切なポイントです。毎日する必要はありません。定期的に行うことで、キレイなフローリングが保ち続けられるでしょう。

1-2.黒ずみの防止につながる

フローリングの拭き掃除は、黒ずみの防止にもつながります。「毎日掃除をしてもフローリングが黒ずんでいる」と悩んでいる方は多いはずです。黒ずみの原因には、タバコの煙や窓から入り込んだ砂・泥・排気ガス、手や足の裏の皮脂などがあります。これらの汚れが残ってしまうとフローリングにこびりつき、黒ずみになってしまうのです。カビやダニが繁殖する原因にもなるため、定期的な拭き掃除で黒ずみを防ぐ必要があります。

1-3.フローリングの床掃除で生活の質が向上する

フローリングは部屋の中で大きな面積を占めています。常に、体の一部が触れている部分でもあるため、ここをキレイに掃除すると暮らしの質が向上するのは間違いありません。特に、素足でかけまわる子供やハイハイする赤ちゃんなどがいる場合は、常にキレイで清潔な状態にする必要があります。また、キレイな状態が維持できれば、フローリングも長持ちするでしょう。

1-4.月1回の拭き掃除が目安

本当は週に1回の拭き掃除が理想ですが、月1回行えば十分です。基本的に、フローリングの拭き掃除は毎日行う必要はありません。逆に、毎日拭き掃除をしてしまうと、ワックスが剝がれ傷つく恐れがあります。ただし、長い時間を過ごすことが多いリビングや油汚れが目立つキッチンの床などは、こまめに拭いたほうがいいでしょう。汚れを見つけたときにすぐ拭き取ることも大切なポイントです。

2.フローリングの拭き掃除~基本編

次に、フローリングの拭き掃除で必ず押さえておきたい基本をチェックしておきましょう。

2-1.まずは拭き掃除に必要なものを準備しよう

フローリングの拭き掃除に必要なものは、以下のとおりです。

  • ぞうきん
  • フロアワイパーまたはモップ
  • 掃除機
  • 食器用洗剤

基本的に、上記の掃除道具を用意すればフローリングの水拭きができます。床専用の洗剤を用意する必要はありません。水拭きは洗剤なしで行うのが基本ですが、ベタベタしたり、油汚れが気になったりする場合は、食器用洗剤を使います。食器用洗剤は、皮脂や油汚れに強いので、ベタベタをキレイに取り除くことができるでしょう。

2-2.掃除の手順を紹介!

必要な道具を準備したら、以下の手順でフローリングをキレイにしましょう。

  1. フローリングワイパー・モップなどを使って、床のホコリを取り除く
  2. 掃除機で壁際のすき間などにたまったホコリを取る
  3. よくしぼったぞうきんに食器用洗剤を2~3滴ほど垂らしてよくもみ込む
  4. 部屋の奥から手前に向かって板の目に沿いながら拭く
  5. 拭き終えた後、ぞうきんをよくすすぎ、同じところを水拭きし洗剤を落とす
  6. 水分を残さないように、もう1枚の乾いたキレイなぞうきんでから拭きする

水拭きをする前に、乾いたフローリングワイパー等で大まかなゴミを取り除いてください。先に掃除機をかけてしまいがちですが、掃除機を使うと排気で床のホコリが空気中に舞ってしまうので要注意です。また、固くしぼったぞうきんで水拭きをした後に、から拭きの手間を加えることでキレイに仕上がります。

2-3.重曹の使用には要注意

肌が直接触れるフローリングの掃除に、合成洗剤を使いたくない方が多いでしょう。その際に役立つのが重曹ですが、床を傷つけることもあるので注意してください。重曹は水に溶けにくい性質を持っているため、水に溶けきらない粒で研磨されフローリングを傷つけます。もし、重曹を使用するなら、できるだけ薄めにして力を入れずに拭き掃除をすることが大切です。スプレーボトルに水100mlと重曹小さじ1をよく混ぜてから使いましょう。

2-4.ベタベタが取れない場合はワックスがけを

中性洗剤を使用してもベタベタが取れない場合は、別の原因が関係している可能性があります。特に、長年使用しているフローリングはワックスが剝がれかけ劣化することでベタつきがひどくなりがちです。ベタつきが落ちなくなったフローリングは、再度ワックスがけをする必要があります。最近では、フローリングワイパーにつける簡単なシートタイプのものも発売されているので、ぜひ活用してください。

3.フローリングの拭き掃除~ポイント

では、フローリングをキレイにするための拭き掃除ポイントを紹介します。

3-1.塗装別の手入れを行う

フローリングには、より美しく見せるために、ウレタン塗装・自然塗装・無塗装いずれかの塗装が施されています。それぞれによって手入れの方法が異なるため、種類に合った水拭きが大きなポイントです。3つの塗装別ポイントを以下にまとめてみました。

3-1-1.ウレタン塗装

日常の手入れは乾いたぞうきんで行い、大掃除で固くしぼったぞうきんで水拭きしましょう。水拭きでも落ちない場合は、中性洗剤を薄めたものを含ませ固くしぼったぞうきんで拭きます。最後にから拭きをして完了です。ウレタン塗装は耐水性に優れていますが、水拭きをしすぎると薄い膜が剝がれてしまうので気をつけてください。

3-1-2.自然塗装

日常の手入れは乾いたぞうきんで行い、大掃除では専用のワックスクリーナー等を使用します。専用のワックスクリーナーを使用した後は、乾いたぞうきんでキレイに拭き取りましょう。自然塗装は、天然油脂を使っているため、水拭きをすると木本来の質感が失われる可能性があります。

3-1-3.無塗装

無塗装の床は、水気が飛んだ際はシミが木材の奥まで染み込んでしまう可能性があります。水拭きもNGです。木の質感や色合いがそのまま残るメリットがありますが、汚れを防ぐには塗装を施したほうがいいでしょう。基本的なお手入れは、表面のゴミやホコリを掃除機で吸い込んだ後、ぞうきんでから拭きするだけでOKです。汚れがつきやすい傾向があるため、使用するぞうきんはなるべくキレイなものを使いましょう。

3-2.無塗装の無垢材は水拭きNG

ほとんどのフローリング材は水拭きできますが、気をつけておきたいのが無垢材です。無垢材は水と相性が悪く、水拭きをすると水分が床に染み、痛みやすくなってしまいます。特に、無塗装の場合は水拭きを避けたほうがいいでしょう。通常は、自然塗装を施してあることが多いので、上記のお手入れを行ってください。

3-3.ぞうきんは固くしぼる

フローリングの水拭きで使うぞうきんは、必ず固くしぼってください。床に水分が残ってしまうと、床材が傷ついてしまいます。固くしぼって水拭きを行い、最後には乾いたぞうきんで水滴を拭き取るようにしましょう。そうすることで拭き残しを防ぐことができます。

3-4.掃除の順番も重要なポイント

実は、掃除の順番もフローリングの水拭きで重要なポイントです。床掃除をした後に天井や壁紙・家具の上にあるホコリを掃除すると、せっかくキレイにした床が汚れてしまいます。上から下にかけて掃除をするようにしてください。また、フローリングの水拭きは、奥から手前に拭き進めることがポイントです。拭いたところは踏まないように気をつけましょう。コの字を描くように拭くと拭き残しがなくなるのでおすすめです。

4.フローリングの拭き掃除におすすめのグッズ

それでは、最後にフローリングの拭き掃除に便利なグッズを紹介します。

4-1.何枚持っても役立つ「マイクロファイバータオル」

細かい繊維でできたマイクロファイバータオルは、繊維のほつれがほとんどなく、細かいホコリや汚れを絡み取ることができます。ぞうきんで拭き掃除をした後は、乾いたマイクロファイバータオルで水分や汚れを拭き取るといいでしょう。また、おうちの掃除ならどこでも使用できるので、何枚か持っておくと便利です。

4-2.床へ吹きかけるだけの簡単な「水拭き用ミスト」

よりキレイなフローリングにしたい方は、水拭き用ミストがおすすめです。水拭き用ミストは、水拭きをする前に床へ吹きかけるだけで、汚れが落ちやすくなります。ミストの中に、すべりがよくなる成分が含まれているため、キレイでベタつきのないフローリングに仕上がるでしょう。

4-3.広範囲のフローリング掃除に便利な「フローリングワイパー」

広い範囲のフローリングを拭き掃除する際に便利なのが、フローリングワイパーです。ベタつきがある床にひざをついて拭き掃除したくない場合も、立ったまま床の拭き掃除ができます。ウェットタイプのシートを取りつけるだけで、サッと汚れを拭くことができるでしょう。汚れを見つけたときや日ごろの手入れにも最適です。

5.フローリングの拭き掃除に関してよくある質問

フローリングの拭き掃除に関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.拭き掃除に最適な時間帯は?
A.人の動きが少ない朝または帰宅直後がおすすめです。朝は夜間に落ちてきた空気中の汚れを一気に拭き取ることができます。朝が忙しい場合は、帰宅後など毎日同じタイミングで水拭きを行うことで、習慣化できるでしょう。また、テレビを見たり、音楽を聴いたりと、「ながら掃除」をするのも習慣化のコツです。自分が毎日続けやすい時間帯で拭き掃除をするといいでしょう。

Q.重曹以外に使わないほうがいい洗剤は?
A.クエン酸・アルコール・セスキ炭酸ソーダは使わないほうがいいでしょう。化学洗剤を使いたくない方にはなじみのある種類ばかりですが、これらはフローリングを傷つける恐れがあります。どの洗剤を使えばいいか分からない場合は、ハウスクリーニングを行っている業者へ相談するのも方法の1つです。

Q.床のベタつきを防止する方法は?
A.フローリングのベタつきは、足の裏の皮脂が原因のケースが多いため、なるべくスリッパを使うといいですよ。また、フロアワイパー等でこまめにキレイにすることも大切なポイントとなります。また、ベタつきの少ないフローリング材を使うのも選択肢の1つでしょう。リフォームにも対応可能な複層フローリングは、耐水性が強く、キッチンや水まわり付近の床材に最適です。ベタつきも抑えることができるでしょう。

Q.キレイに保つポイントは?
A.汚れを見つけたらすぐに拭き取るように心がけましょう。付着したときにすぐ拭き取れば、頑固な汚れになることはありません。汚れたときにすぐ拭けるよう、近くに掃除道具を置いておくのもポイントの1つです。

Q.頑固な汚れを取り除く方法は?
A.どうしても自分で汚れが除去できない場合は、プロの清掃業者へ依頼するのも方法の1つです。プロの業者は詳しく、専用の機械や洗剤を使うため、素早くかつキレイに掃除してくれるでしょう。

まとめ

フローリングの水拭きは、目に見えない皮脂の汚れやホコリなどを拭き取る最適な方法です。定期的に行うことで、キレイなフローリングを維持し続けることができます。基本的に、洗剤を使う必要はありませんが、ベタつきや頑固な汚れがついている場合は、食器用洗剤を使用してください。重曹やクエン酸を使う方法もありますが、フローリングを傷つける恐れがあるのでおすすめしません。正しい拭き掃除の方法とポイントを知り、ベタつきや黒ずみを防ぎましょう。